EC運営は、作業工程の各所にツールを導入することで、業務効率や正確性が向上します。しかし、仕事内容を理解せず、闇雲にツールを導入するだけでは、期待どおりの成果は得られません。
そこで本記事では、EC運営の仕事内容をはじめ、ツール導入時のポイント等を解説します。EC運営の効率化に役立つECツールもご紹介するので、ぜひ参考にしてください。
ECサイト運営におけるおもな仕事内容
ECサイト運営における仕事内容は、おもに以下2つに分けられます。
- フロントエンド業務
- バックエンド業務
「フロントエンド業務」は企画や広告、Webサイト制作など、顧客に商品を購入してもらうために行う業務です。マーケティング等の集客や売上分析もこちらに含まれます。
「バックエンド業務」は顧客が購入した商品の発送や在庫管理など、ECサイトの裏側で行われる業務です。「受発注管理」「商品・在庫管理」「運営管理」「顧客からの問い合わせ対応」などはこちらに含まれます。
それぞれすべてがEC運営には欠かすことができない業務です。
なお、EC運営の仕事内容から辛くなってしまうポイント等は以下の記事で詳しく解説していますので、こちらもご参考ください。
ECサイトの運営にECツールの導入が必要といえる理由
ECサイト運営にツールを導入する際は、その必要性について理解することが大切です。必要性を理解せず、闇雲にツールを導入しても、期待どおりの成果は得られにくいでしょう。
ECサイト運営にツールの導入が必要な理由を4つ紹介するので、ぜひ参考にしてください。
①効率化が図れる
ECサイト運営にツールを導入すれば、作業プロセスの自動化・効率化が図れます。例えば、在庫管理や受発注処理をツールで自動化することで、従業員がパソコンで手入力を行う手間を減らせます。
ルーティン業務にかける時間を節約できるので、重要な業務に集中しやすくなるのもメリットです。
②ミスが減少、正確性と信頼性が向上する
ECサイト運営にツールを導入することで、EC管理業務で起こりがちなヒューマンエラーがなくなり正確性や信頼性が向上します。具体的には、在庫管理を自動化すれば、倉庫間や店舗間で商品が移動した際の記録をシステムに自動反映させることが可能です。
従業員が手入力を行う必要がなくなり、入力漏れや入力ミスが発生しません。正確なデータ管理や処理が可能になるため、顧客からの信頼性を高めることにつながります。
③データの可視化と分析を行える
ツールの種類によっては、データ分析機能が備わっています。分析機能を利用することで、ECサイトの訪問者数や滞在時間など、運営データを可視化することが可能です。
これらのデータを分析すれば、売り上げ動向や顧客行動の把握が可能になるため、マーケティング戦略の改善に役立ちます。
④顧客体験の向上が図れる
ECサイト運営にツールを導入すれば、顧客体験の向上が図れます。例えば、ECサイト運営ツールのなかにはライブチャット機能がついているものもあり、それを利用することで顧客の疑問を迅速に解決することが可能です。
顧客体験の向上が図れれば、リピーターの獲得にもつながります。
ECサイト運営に役立つECツールの種類
ECサイト運営をサポートしてくれるツールには、さまざまな種類があります。ここでは6種類のツールを紹介するので、ぜひ参考にしてください。
①マーケティングツール
マーケティングツールとは、集客活動の効率化を支援するためのツールです。マーケティングツールのなかでも、市場調査・商品の販売促進・広告の効果測定など、さまざまな機能に特化したツールが存在します。
おもに、新規顧客の獲得に力を入れたい時におすすめのツールです。
また、代表的なマーケティングツールとして、以下の3つが挙げられます。
②CRMツール
CRMツールとは、顧客情報の管理や分析に役立つツールです。導入すれば、顧客の注文履歴やサイトでの行動履歴を社内で共有できるようになるので、メルマガや公式ラインなどで効果的な訴求が行えるようになります。
部門間の連携を高めたい方はもちろん、リピーターの獲得を積極的に行いたい方にもおすすめのツールです。
また、代表的なCRMツールとして、以下の3つが挙げられます。
③決済ゲートウェイツール
決済ゲートウェイツールとは、導入したサイトや店舗で、クレジットカード払いもしくはデビットカード払いが利用できるようになるツールです。カード払いのほかにも、QRコード決済や電子小切手の決済も処理できます。
キャッシュレス化が進んでいる現代において、決済ゲートウェイツールを導入し、さまざまな決済方法を登録することは非常に重要です。
また、代表的な決済ゲートウェイツールとして、以下の3つが挙げられます。
④受注管理・在庫管理ツール
受注管理・在庫管理ツールは、その名のとおり受注業務や在庫管理を効率化できるツールです。受注管理を自動化することによって、注文情報を自動で取り込み、ピッキングリストや納品書の発行を自動で行えます。
注文情報を手動で取り込むよりも、ピッキングリストや納品書を仕分けする手間を削減できるので、業務効率が格段に上がります。
また、在庫管理ツールを導入すれば、入出庫やロケーション変更に伴う在庫の変動を手動で入力する必要がありません。在庫管理を効率化できるだけでなく、適正在庫の確保にもつながります。
受注・在庫の一元管理システムを導入することは、業務の効率化が図れるのはもちろんのこと、人的ミスの削減に加え、その他のEC関連システムとの連携といった、EC事業を成長させる上で重要な役割を担ってくれるのです。
しかし、受注管理・在庫管理ツールは、多くのツールが存在するので迷ってしまう方は多くいます。そこで、機能性やサポート体制など、一元管理システムをさまざまな視点で比較した資料を作成しました。
といった、代表的な受注管理・在庫管理ツールを含めた11ツールを詳細に比較しておりますので、一元管理システム選びで悩んでいる方は、以下のページより徹底比較資料をダウンロードしてみてください。
⑤カゴ落ち対策ツール
カゴ落ちとは、商品をカートに追加した段階で購入をやめてしまい、最終的に購入が完了しないことを指します。
カゴ落ち対策ツールは、インターネット上のショッピングサイトやECサイトにおいて、ユーザーが商品をカート(カゴ)に追加した後に購入手続きを中断してしまう現象を防止するためのツールです。
かご落ち対策ツールを使用することで、商品がかごに残っているユーザーにメールを送信したり、リターゲティング広告の配信ができたりします。
代表的なカゴ落ち対策ツールとして、以下の3つが挙げられます。
なお、カゴ落ちについては以下の記事で詳しく解説しています。
⑥顧客サポートツール
顧客サポートツールは、顧客の疑問に対し、迅速に対応するために導入するツールです。具体例としては、チャットボットなどがあげられます。チャットボットは、AI(人工知能)を用いて、顧客の疑問に柔軟に対応してくれます。
また、顧客が電話対応を求める前に対処できることから、カスタマー担当者の負担を減らせることもメリットといえるでしょう。顧客体験を向上させ、リピーターの獲得に力を入れたい方におすすめのツールです。
また、代表的な顧客サポートツールとして、以下の3つが挙げられるでしょう。
ECツールを導入する前に確認しておくべき6つのポイント
ECツールを導入する前に確認すべきポイントはおもに6つあります。以下では、それぞれのポイントを詳しく解説していくので、ぜひ参考にしてください。
①導入する目的を明確化しておく
まずは、ツールを導入する目的や、ECサイトの目標を明確にします。目的や目標に沿わないツールを導入しても、コストだけが無駄になってしまうので注意が必要です。
自社が抱える課題や導入する目的を明確にすることで、必要なツールの種類を把握し、適切なツールの導入を行いましょう。
②予算を確認しておく
ツールの導入には、コストがかかることがあります。予算を決めずにツールの導入を検討しても、最終的に導入には至らず、時間だけを無駄にすることにもなりかねません。
ツールの価格はもちろん、カスタマイズやツール管理者のトレーニングにかかる人件費など、導入後の追加費用も考慮し、ツールの導入を検討する初期段階で予算を確認することが大切です。
③ツールの適合性を確認しておく
ツールを導入する際は、自社サイトの規模や業種、特性に適したものを選ぶことが大切です。商品の取り扱い数やジャンルを増やし、今後も事業を拡大する予定であれば、先のことを考慮して拡張性の高いツールを選ぶのがよいでしょう。
受注管理ツールなどの場合、まだECをはじめたばかりで受注数が少ないと、ツール導入は後回しにしがちですが、受注が増えてから導入するとなると、日々の業務に追われて検討する時間がない!というジレンマを抱えてしまいます。後回しにせず、状況を先読みして導入することが効率的な運営の近道となります。
④インターフェースと使いやすさを確認しておく
ツールを導入するにあたり、インターフェースや使いやすさを重視することも重要です。操作性やユーザビリティに優れているツールであれば、業務効率も上がります。
逆に、操作性の悪いツールを導入してしまうと、次第に使わなくなり、コストだけが無駄になるケースも少なくありません。デモやトライアルを利用し、ツールの操作性を実際に確かめておきましょう。
⑤サポートとカスタマーサービスは問題ないか確認しておく
ツールの導入後は、疑問点や問題点が発生し、カスタマーサポートを利用することがあります。サポート体制がよければ業務が円滑に進みますが、サポート体制が悪い場合は業務が一時的にストップしてしまうことにもなりかねません。
ECサイト運営を円滑に進めるためにも、サポートの方法やレスポンス時間を事前に確認しておきましょう。
⑥セキュリティとデータ保護は問題ないか確認しておく
ECサイト運営では、顧客情報や取引データの漏洩対策など、セキュリティの強化は重要です。情報漏洩は、顧客や取引先の信頼を失うことにつながってしまいます。
ツールが適切なセキュリティ対策を備えていることはもちろん、データの保護やバックアップ機能についても確認しておきましょう。
まとめ:ECツールを導入し、ECサイト運営の効率化を図ろう
ECサイト運営で行うルーティン業務の多くは、ツールを導入することで効率化を図れます。効率化を実現できれば、人件費をはじめとした各種コストを削減できるほか、顧客から信頼を得て、売り上げ向上にもつながります。
ツールの導入を検討する際は、自社の課題や導入目的を明確にして、自社の事業規模や業務内容に適したツールを導入しましょう。
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