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在庫管理表をエクセルで作る方法【無料テンプレ付き】

EC入門編#Excel#在庫管理

在庫管理表をエクセルで作る方法【無料テンプレ付き】。EC入門編の記事アイキャッチ

商品ごとの在庫の数と、入荷・出荷の記録をまとめた在庫管理表は、エクセルで作れば追加の費用をかけずに用意できます。さらに、本記事の無料テンプレートを使えば、入出庫を入れるだけで現在庫が自動で計算されるので、今日から記録を始められます。

ただ、店舗や商品が増えると、記録の手間も在庫のずれも増えていきます。限界が近いかどうかを見分ける手がかりは、1日の記録にかかる時間や、在庫を手で直す数です。

本記事では、無料テンプレートの構成と使い方、見やすい在庫管理表を自分で作る手順を紹介します。そのうえで、エクセルで管理を続けるメリット、システムに切り替える目安と手順を解説します。

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在庫管理表をエクセルで作るには?

在庫管理表を一から作る手間を省けるよう、無料のテンプレートを用意しました。商品の一覧と入出庫を入力すれば、その日から在庫を記録できます。

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1. 無料テンプレートの構成と使い方

無料テンプレートは、商品ごとの在庫を1枚で見る「在庫一覧」と、入出庫を1行1件で残す「入出庫記録」を組み合わせた形です。入出庫記録に1行足すたびに、在庫一覧の現在庫が自動で変わります。

シート名役割入れるもの
在庫一覧商品ごとの今の在庫数を1行1商品で見る表(300商品分)商品コード・商品名・保管場所・仕入単価・発注点・繰越在庫
入出庫記録入荷・出荷・返品を1行1件で記録する表(1,000件分)日付・商品コード・区分(入庫/出庫)・数量・販路や仕入先・担当者・備考
設定プルダウンの候補販路・仕入先、担当者
使い方テンプレートの手順なし

在庫一覧には3商品、入出庫記録には6行のサンプルが入っています。自社の商品に置き換えてから、次のとおり使ってください。

  1. 「在庫一覧」に、扱う商品の商品コード・商品名・保管場所・仕入単価を入力します。サンプルの3行は上書きして構いません。
  2. 繰越在庫に、記録を始める日の実際の在庫数を入力します。発注点には、この数以下になったら発注すると決めた数を入れます。
  3. 「設定」で、販路・仕入先と担当者の候補を、自社の呼び方に合わせます。
  4. 「入出庫記録」のサンプルの6行を消します。商品名の列は数式が入っているので、消さないでください。
  5. 入荷・出荷・返品があったら、「入出庫記録」へ1行に1件を足します。出荷は、1日分を商品ごとにまとめて1行にしても構いません。商品コード・区分・販路・担当者はプルダウンから選び、日付と数量を入力します。
  6. 月末などの棚卸で、実際の数と現在庫を見比べます。差があれば、実際の数が多いときは入庫、少ないときは出庫として差の数を入出庫記録に入れ、備考に「棚卸の差」と書きます。

なお、数式が入っているのは、在庫一覧が300商品分、入出庫記録が1,000件分までです。それより増やすときは、数式の入った行を下へコピーします。

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2. 見やすい在庫管理表を自分で作る手順と関数

テンプレートを自社に合わせて作り変えたいときや、一から作りたいときは、次の4つの手順で進めるのが簡単です。

  1. 在庫一覧の列を作る:まず、商品ごとの在庫を1行1商品で見る表を用意し、次の列を並べましょう。
列名入れる理由
商品コード・商品名商品を特定する
保管場所どこに置いてある商品かがわかり、棚卸で数えるときに探しやすくなる
仕入単価在庫をいくら分持っているかを出すときに使う
発注点この数以下になったら発注すると決めておき、発注の時期を逃さない
繰越在庫記録を始める日の実際の在庫数を入れ、現在庫を出す起点にする
入庫数・出庫数・現在庫入出庫記録から関数で出すので、手で入力しない

店舗によって同じ商品のコードが違うと、別の商品として合計されてしまいます。商品コードは、自社で決めた1つのコードにそろえて入れます。また、賞味期限や良品・不良品の区分を管理したい商品がある場合は、その列を足してください。

  1. 入出庫記録のシートを作る:別のシートに、日付・商品コード・区分(入庫/出庫)・数量・販路や仕入先・担当者・備考の列を作り、入荷・出荷・返品を1行に1件ずつ入れます。在庫一覧の数を直接書き換えず、別のシートに記録を足していく形にすると、いつ何個動いたかが残ります。

  2. SUMIFS関数で現在庫を出す:SUMIFS関数は、複数の条件に合う数を合計する関数です。在庫一覧の入庫数と出庫数には、入出庫記録から商品コードと区分の2つの条件に合う数量を合計する式を入れます。現在庫の式は「繰越在庫+入庫数−出庫数」です。

  3. 入力の手間と間違いを減らす:入出庫記録には商品名の列も作り、商品コードから在庫一覧の商品名を引くVLOOKUP関数を入れておきましょう。商品コードを入れるだけで、商品名が自動で入るようになります。

在庫一覧には発注の列を足し、現在庫が発注点以下なら「要発注」と出すIF関数を入れておくのがおすすめです。こうすることで、発注の時期を見落としにくくなります。

また、区分・販路・担当者の列にはプルダウン(データの入力規則)を設定しておくと、「入荷」と「入庫」のような表記のゆれも防げます。

エクセルでさらに自動化を進める方法は、次の記事で詳しく解説しています。

【中級者編】エクセルでの在庫管理をレベルアップ|自動化・関数活用で作業効率を最大化する方法
EC事業者の中には、Excelで受注・在庫・出荷を管理している方も多いでしょう。

エクセルで続けるメリットと限界は?

エクセルは多くの職場にすでにあるソフトで、追加の費用をかけずに始められ、誰でも操作しやすい点がメリットです。商品も店舗も少ないうちは、エクセルで足りるでしょう。

ただ、店舗や商品が増えると、次の4つの点でつまずきやすくなります。

1. 入出庫の記録に毎日時間がかかる

原因:入荷のたび、売れるたびに、管理表へ1件ずつ入力する作業を人間が行うので、作業時間は件数に比例します。モールの注文を見て出庫数を確かめ、管理表へ書き写す手間も必要です。

すぐにできること:モールの管理画面から注文のCSVを出し、商品ごとに売れた数をまとめてから入出庫記録に入れると、1件ずつ書き写す手間は減らせます。テンプレートなら現在庫は関数で出るので、在庫数を手で計算し直す必要もありません。ただ、モールごとにCSVを出して入れる作業は毎日残ります。

システムで解決すること:在庫管理システムを導入すれば、モールの注文が自動で取り込まれ、売れた数だけ販売できる数も自動で減っていきます。そのため、売れた分を管理表へ書き写す作業がなくなり、人間が入力するのは入荷と棚卸の数だけになります。

エクセル運用とシステム運用の在庫の流れの違い

2. ファイルの共有でつまずく

原因:エクセルのファイルは、ブラウザ版でない限り、複数人が同時に編集して保存できません。そのため、2人が同じファイルを別々に開いて保存すると、あとから保存した版で上書きされ、先に入れた入出庫が消えてしまいます。操作に慣れないスタッフが誤って数式を消すと、現在庫が自動で出なくなることもあります。

すぐにできること:まずは、ファイルに触れる人と、入力の時間帯を決めておきましょう。また、数式が入ったセルを「シートの保護」でロックしておけば、管理者以外は数式を編集できなくなります。

システムで解決すること:在庫管理システムを導入すれば、担当者ごとのアカウントで同時に作業できます。1つのファイルを上書きし合う形ではないので、入れた入出庫が消えることはありません。また、在庫数はシステムが計算するため、数式が消えて在庫数が狂うこともなくなります。

3. 作った人にしか直せない

原因:数式で自動化しているほど、列を足したときや表の形を変えたときに、計算が止まりやすくなります。どこにどの数式があるかは作った人しか把握できていないことが多く、その人が休むと、直せる人がいなくなります。

すぐにできること:数式の役割と入力のルールは、手順書に書き出しておきましょう。担当者が替わったときの引き継ぎの手がかりになります。

システムで解決すること:在庫管理システムを導入すれば、在庫の計算や店舗へ送る在庫数の設定は、数式ではなく画面から行うことになります。数式を組まずに設定できるため、担当者が替わっても運用を止めずに続けられるのが利点です。また、初期設定や運用の相談に、サポートが付いているシステムもあります。

4. 店舗ごとの在庫を手で直してずれる

原因:複数店舗の在庫数を1店舗ずつ手で書き換えるので、更新の遅れや入力ミスが起きがちです。店舗の表示と実際の在庫が合わなくなると、売り越し(在庫以上に注文を受けてしまうこと)やキャンセル対応につながります。

すぐにできること:在庫を更新する担当と時刻を決め、売れた数を全店舗に反映する手順を書き残しておき、更新の漏れを減らすのが現実的です。

システムで解決すること:在庫管理システムを導入すれば、在庫を1か所で持ち、販売できる数を連携中の全店舗へ自動で送れます。店舗ごとに在庫数を手で書き換える作業がなくなります。

ただ、モールの管理画面で在庫数を手で変えると、システムが次に在庫数を送るまで、表示がずれたままになります。在庫数を直すときは、モールの管理画面ではなくシステムの画面で直すようにしましょう。

在庫連携の仕組みは、次の記事で解説しています。

在庫連携システム比較7選|反映間隔・対応モール・料金で選ぶ
複数のモール・カートで販売していると、どこかで商品が売れるたびに、ほかの店舗の在庫数も直す必要があります。店舗が増えるほ…

システムに切り替える目安と手順は?

1. 切り替えを考える目安

次のような状態になったら、システムへの切り替えを考える時期です。

  • 入荷・出荷の記録や在庫の更新に、毎日1時間以上かかっている
  • 売れるたびに、ほかの店舗の在庫数を手で書き換えている
  • 同じ管理表を複数人で触り、上書きで記録が消えたことがある
  • 管理表を、作った人しか直せない

2. 切り替えの手順

システムの導入は、次の3つの手順で進めます。

  1. 作業を書き出す:入出庫の記録から店舗への在庫の反映まで、時間がかかっている工程とミスが多い工程を書き出しておきましょう。システムを比べるときに、どの機能が要るかを確かめる材料になります。

  2. 商品コードをそろえる:店舗ごとに別のコードで管理しているなら、まず基準にする店舗を1つ決めて、コードをそろえます。基幹システムやPOSのコードがあれば、それが第一候補です。

  3. 本契約の前に、自社のデータで試す:無料体験を用意しているシステムなら、本契約の前に、自社の商品と在庫数を登録して試せます。試す前にメールの自動送信とモールへの出荷報告(発送したことをモールに知らせる処理)を止め、過去の注文を数件取り込んで、販売できる数が正しく減るかを確かめましょう。

本番でモールとの在庫連携を始めるときは、先に実際の在庫数を登録し直します。正しくない在庫数のまま連携を始めると、その数が全店舗へ送られてしまいます。

コードのそろえ方や試し方の詳細は、次の記事で解説しています。

失敗しない!ECシステムの乗り換え手順|データ移行から当日の流れまで
受注管理システムや一元管理システムを乗り換える(リプレイスする)ときは、運営を止めずに切り替えられるのか、今の商品データ…

在庫管理をシステムにした導入事例

エクセルの在庫管理がパンク寸前になった経験から、8店舗の在庫連携を7名で運営

株式会社インターナショナルスワングループ様は、アパレルブランド「sawa a la mode」を中心に、合計24のネットショップをモール展開しています。前のブランドでは、出店モールとともに管理画面もアナログの業務も増え、在庫の管理もエクセルだったため、属人化してパンク寸前になりました。

この経験から、次のブランドでは立ち上げの時から一元管理システムを入れることにし、ほかのサービスよりかなりリーズナブルだったことから今のシステムを選んでいます。sawa a la modeは8店舗・約2,500点の商品を、従業員7名で運営でき、生まれた時間を商品開発や販売戦略に充てています。

過去の苦い経験から早期にシステム導入!効率化で順調に販路拡大し業績は右肩上がりに
「上品な大人女性のためのナチュラルファッション」のsawa a la mode (サワアラモード)を中心に、合計で24も…

3店舗の在庫の手作業での調整を解消し、受注が約2倍でもEC業務は実質1.5人に

とよす株式会社様は、柿の種専門店「かきたねキッチン」を、自社ECサイト・Amazon・Yahoo!ショッピングの3店舗で展開しています。3店舗目のオープンで在庫管理の負担が大きくなり、商品が売れるたびに手作業で在庫を調整していたため、商品点数が多いと在庫数の入力ミスや欠品の放置が見られました。

そこで、在庫数を登録しておけば店舗での購入のたびに自動で更新される一元管理システムを、2020年4月に導入しています。巣ごもり需要でECの受注数が約2倍に増えても、ECの業務は実質1.5人で対応できています。

EC3店舗の在庫管理を自動化!受注データの一元化で省人化しつつ受注増でも対応可能に
創業120周年を迎えたとよす株式会社様は現在、自社の「とよす公式オンラインショップ」を含め、3店舗でECを展開しています。

本業と並行する1人運営の在庫管理と出荷作業を自動化し、作業は月1時間ほどに

Global Leavolution Partners合同会社様は、知育玩具「Morphun」を輸入し、卸売り・自社サイト・Amazon・Yahoo!ショッピングで販売しています。代表には別に本業があって販売に時間をかけにくく、エクセルでの在庫管理では数が合わないこともあると話しています。

そこで、複数の販路で出荷の指示と在庫管理ができる一元管理システムを、自社サイトをShopifyに切り替えるタイミングで導入しました。受注から出荷までを自動化し、作業は月に1時間ほどで済むと話しており、空いた時間で別の事業も始めています。

本業と並行してのEC運営!先を見据えたシステム導入で多店舗展開でも稼働は月1時間
知育玩具「Morphun」を販売しているGlobal Leavolution Partners合同会社様は、卸売りと自社…

まとめ

無料のテンプレートがあれば、入出庫の記録と現在庫の計算を今日から始められます。数式の消去や表記のゆれも、シートの保護とプルダウンで減らせます。

ただし、記録に毎日1時間以上かかるようになったり、売れるたびにほかの店舗の在庫を書き換えたりしているなら、システムへの切り替えを検討してみてください。

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よくある質問

Q. 在庫管理表のエクセルテンプレートで足りますか?

テンプレートで、入出庫の記録と現在庫の計算、発注の目安までは足ります。ただ、店舗ごとの在庫の書き換えは残るので、店舗が増えるほど手間とずれも増えていきます。管理方法を見直す目安は、本文の「システムに切り替える目安と手順は?」の章をご覧ください。

Q. 見やすい在庫管理表にするコツはありますか?

まずは、在庫一覧に入れる列を、商品コード・商品名・保管場所・発注点など、日々使うものに絞りましょう。販路や担当者はプルダウンで選ぶ形にして書き方をそろえ、発注が要る商品には「要発注」と出るようにしておくと、ひと目で状況がわかります。

Q. 何商品・何店舗までエクセルで管理できますか?

エクセルの行数には余裕があるので、商品数や店舗数よりも、1日の記録にかかる時間、在庫を手で書き換える店舗の数、同時に触る人数で判断するのが現実的です。本記事のテンプレートは、300商品・1,000件の記録まで入る作りにしています。

Q. エクセルの在庫数をシステムへ移せますか?

一般的には、エクセルのデータを、システムが指定するCSVの形に並べ替えて取り込みます。在庫数は、正しくない数が全店舗へ送られないよう、連携を始める前に実際の在庫数で登録し直しましょう。

Q. 無料で試せるシステムはありますか?

在庫管理システムには、無料のお試し期間を用意しているものもあります。たとえば、ネクストエンジンには30日間の無料体験があり、機能制限はなく、本契約の手続きをしない限り、料金は自動では発生しません。

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