
自社のEC業務を効率化させるためには、一元管理システムの導入が必要不可欠です。
しかし、一元管理システムを提供している企業はいくつも存在するため、どれを選んだらよいのか悩んでいる方もいるのではないでしょうか。
そこで本記事では、おすすめの一元管理システムを8つ紹介します。一元管理システムを選ぶ際のポイントも解説していますので、ぜひ参考にしてください。

ECサイト管理を効率化できる一元管理システムとは?

一元管理システムは、EC事業を運営していくにあたって必要になる様々な機能を備えています。
まずは、一元管理システムの用途や搭載されている機能について確認しておきましょう。
一元管理システムは複数にわたるECサイトを「一元管理」するシステム
一元管理システムは、複数にわたるECサイトの受注業務や商品管理業務などを一元管理することで、業務の効率化を促進させるシステムです。
現在では、自社の商品を自社サイトのみならず、Amazonや楽天市場など複数のモールに出店し販売する企業が増えています。
しかし複数のサイトで商品を販売する場合、それぞれのサイトにログインし、商品の登録などを行わないといけないため手間がかかってしまいます。
そのような場合に、一元管理システムを導入することで、それぞれのサイトへの出品作業などの管理業務をひとつのシステムで行うことができるため、作業効率の改善が可能です。
おもな一元管理システムが有する7つの機能
一元管理システムには受注管理や出荷管理など様々な機能が備わっており、それぞれ業務の効率化に大きく貢献します。
おもな機能は下記のとおりです。
機能名 | 機能の内容 |
受注管理 | 自社ECサイトや複数のECモールにおいて注文が入った際、それぞれのサイトの注文をひとつのシステムで管理できます。 |
在庫管理 | 自社ECサイトや複数のECモールに登録している商品在庫の一覧を、ひとつのシステムで一括管理できる機能です。 |
商品登録管理 | 複数のECサイトへ商品登録をする際、一元管理システムひとつで商品名や画像、説明文や価格などの変更処理を可能にする機能です。 |
発注・仕入管理 | 発注残数の確認やメール送付、発注書の自動作成ができる機能です。 |
売上・決済管理 | 自社の決済システムと連携させることで入金確認の手間や漏れを防ぐことができる機能です。 |
出荷管理 | 受注管理機能で取り込んだ注文データを自社あるいは委託先の倉庫システムと連携し、自動で出荷指示を飛ばす機能です。 |
メール機能 | 注文確認や発送後のサンクスメールなどを自動で送信できる機能です。 |
表ではそれぞれの機能について簡潔に説明していますが、下記の記事では一元管理システムの機能についてより詳しく解説していますので、ぜひ参考にしてください。
関連記事:「一元管理システム8社を機能面から比較!比較する際のポイントも解説」

おもな一元管理システム8選を比較!
主要な一元管理サービスの内容を解説しますので、それぞれ比較していきましょう。
ここでは8つの一元管理サービスについて紹介します。
※本記事は2022年9月時点の情報です。詳細は各サービスにお問い合わせください。
1.ネクストエンジン
ネクストエンジンはNE株式会社が提供しているシステムで、受発注や在庫の管理を一気通貫で行えます。
楽天市場やAmazonなどのECモールや自社の倉庫管理システムなど、連携できる外部システムも豊富なため、導入しやすい点も特徴のひとつです。
また、メルマガの自動作成やセルフ領収書などの作成も可能で、アプリを活用し機能の追加も行えます。
APIを活用しオリジナルアプリも開発できるため、柔軟に機能を追加することが可能です。
操作方法などはオンラインマニュアルに加え、電話やメールによるサポートも行っています。
電話サポートや画面上でのサポートなどサポート体制が充実しており、システムの操作に自信のない場合でも安心して導入できる一元管理システムです。
料金 | 月額3,000円+従量課金制 |
無料お試し期間 | 30日 |
公式サイト | https://next-engine.net/ |
2.アシスト店長

アシスト店長は株式会社ネットショップ支援室が提供する、自社ECサイトや複数のECモールの受注状況を一元管理するEC受注業務に特化した一元管理システムです。
特定条件でのステータス移動や、商品個数・店舗毎に配送方法を自動設定する機能もあり、商品の発送業務を大幅に効率化できます。
受注管理以外にも在庫管理や顧客管理、分析機能なども搭載。
在庫管理においては、アシスト店長の在庫連動で複数店舗の商品をアシストIDで紐付けするため、店舗毎に異なる商品コードを合わせる手間を省けます。
また、アシスト店長には顧客リピーター化を促進する「CRM機能」も実装されています。
CRM機能では、サンクス・発送完了・フォローメールの自動送信、顧客状況を管理・分析してメールを差し込み送信することが可能です。
料金 | 【受注管理機能 共用サーバープラン】 初期費用:50,000円 月額基本費用:25,000円+従量課金制 【受注管理機能 専用サーバープラン】 初期費用:200,000円 月額基本費用:100,000円 【在庫管理機能】 初期費用:30,000円 月額基本費用:20,000円(1,000件まで)、30,000円(5,000件まで) |
無料お試し期間 | 15日 |
公式サイト | https://assist-tencho.com/ |
3.助ネコ(スケネコ)

助ネコは株式会社アクアリーフが提供する在庫管理システムです。
高い操作性と高品質なカスタマーサポートが特徴で、サポート満足度も高評価を得ているだけでなく、きめ細やかなエラーチェック対応も充実しています。
助ネコはユーザーの要望に応えるべく、積極的に機能追加やアップデートを高頻度で行っているのも特徴です。
また株式会社アクアリーフは、経済産業省が創設したおもてなしマイスター協会からおもてなし規格認証を取得しています。
サポート品質にこだわっている企業が運営していることで、安心感を得られるという点も大きなメリットといえるでしょう。
料金 | 初期費用:30,000円 月額基本料金Lite:2,000円+従量課金制 ベーシック版:15,000円+従量課金制(連携モール1モールのみ) ベーシック版:20,000円+従量課金制(連携モール2モール以上) ベーシック版:40,000円(連携モール数問わず) Plus:80,000円 |
無料お試し期間 | 30日 |
公式サイト | https://www.sukeneko.com/ |
4.TEMPOSTAR(テンポスター)

TEMPOSTARはSAVAWAY株式会社が運営する、複数のECショップ運営を連携・自動化・効率化できる一元管理システムです。
システムの拡張性の高さや安心のトータルサポート、運用効率を高める受注管理機能や在庫管理機能などを搭載しています。
ASPでありながらも個別の要望に対しても柔軟に対応ができる「ハイブリッドカスタマイズ」システムは、事業の成長に合わせた拡張対応もでき、システムを乗り換えることなく継続して長期間利用が可能です。
基本機能に加えて、個別にカスタマイズした機能も常に最新の状態で利用でき、頻繁に発生するECプラットフォームの仕様変更にも対応できます。
商品情報や画像登録が一括でできる一括反映機能や、運用に合わせた注文・受注情報の自動振り分け機能、複数倉庫と連携・在庫管理できるマルチロケーション機能など、EC運営の効率を高める機能が多く搭載されているのが特徴です。
料金 | 初期費用:0円 月額基本費用:10,000円〜(+定額プランもしくは従量課金プランを選択する) |
無料お試し期間 | 30日 |
公式サイト | https://commerce-star.com/ |
5.CROSS MALL(クロスモール)

CROSS MALLは、株式会社アイルのASPサービスです。
サポート体制が充実しており、システムの操作方法の指導、ネットワークのメンテナンスやセキュリティ対策などトータルサポートを実現しています。
受発注管理や在庫管理、分析機能など様々な機能も充実しており、実店舗や仕入先との連動や複数拠点での運用にも対応できます。
また他店舗運営におけるセキュリティ対策も万全で、自社でセキュリティ対策を行うよりも低コストで済むでしょう。
料金 | 初期費用:0円 月額費用(商品点数の制限あり) スーパーライトプラン:5,000円×サイト数(3サイトまで) プラン1000:9,000円×サイト数 プラン3000:14,000円×サイト数 プラン5000:18,000円×サイト数 プラン15000:23,000円×サイト数 |
無料お試し期間 | 1日(電話解説付きオンラインデモ無料体験) |
公式サイト | https://cross-mall.jp/ |
6.GoQ System(ゴクーシステム)

GoQ Systemは株式会社GoQ Systemが提供している一元管理システムです。
受注業務、商品登録、在庫連携、出荷業務、売上・収支管理などを効率化させることで、浮いた時間を分析や商品開発などに費やすことができ、売上アップを図れます。
月額15,000円(税別)から利用でき、注文数がどれだけ増えても金額は変わりません。
サポート体制も充実しており、専属のスタッフが直接対応してくれるほか、LINEによる土日の緊急対応も可能です。
各種送り状データとCSV連携をさせるなど、細やかな機能も充実しており、受注管理業務を大幅に効率化できます。
料金 | 【受注管理プラン】 初期費用:30,000円 月額費用:15,000円 【受注・在庫連携管理プラン】 初期費用:40,000円 月額費用:29,800円 【受注・商品・在庫連携管理プラン】 初期費用:50,000円 月額費用:44,800円 【受注・商品・在庫連携・出荷管理プラン】 初期費用:100,000円 月額費用:64,800円 |
無料お試し期間 | 20日 |
公式サイト | https://goqsystem.com/ |
7.Crossma(クロスマ)

Crossmaは株式会社IZUMIが開発した複数モール運営効率化ツールです。
複数モールの在庫・受注・商品・売上管理を一元化や、受注時の出荷依頼、メール送付などをすべて自動化できます。
Amazonなどから商品データをワンクリックで取得し、各モールへ出品できる機能が魅力的で、出品作業の工程を大幅に効率化させることも可能です。
新規ショップを代行作成してくれるサービスもあり、さらにこだわりのデザインを希望する場合は提携デザイン会社で制作依頼することもできます。
料金 | 【2モール連携】 初期費用:0円 月額費用:14,800円 【3モール連携】 初期費用:15,000円 月額費用:14,800円 【4モール連携】 初期費用:30,000円 月額費用:14,800円 |
無料お試し期間 | なし |
公式サイト | https://crossma.roborobo.co.jp/ |
8.LOGILESS(ロジレス)

LOGILESSは株式会社ロジレスが運営しているEC自動出荷システムです。
受注管理と倉庫管理一体型のシステムを採用しており、データ連携を手作業で行う手間を省けます。
10分に1回の間隔で注文データが倉庫側のシステムに連携され、出荷可能な注文だけに絞って自動で出荷指示を出すことが可能です。
初回購入者だけにカタログを送りたい場合などの特殊な発送条件も、一度設定をするだけですべて自動化できます。
また、LOGILESSは自社の倉庫にも簡単に導入可能です。
新規の倉庫を探している場合は、すでにLOGILESSを導入している倉庫事業者を紹介することもできるため、導入しやすい点も魅力のひとつといえます。
個別の開発が不要で初期費用も無料のため、導入のハードルが低いことが大きな特徴になります。
料金 | 初期費用:0円 月額基本料金:20,000円+従量課金制 |
無料お試し期間 | テストアカウントあり |
公式サイト | https://www.logiless.com/ |
一元管理システムを選ぶときにおさえたい6つのポイント

一元管理システムを提供している会社は数多く存在しますが、それぞれに特徴があります。
ここでは数ある一元管理システムの中から、自社に最適なサービスを選ぶためにおさえておくべきポイントを6つ紹介します。
1.システム導入の目的と解決したい課題の整理を行う
システムを比較する前に、まずは現状の課題を整理し、システムを導入する目的を明確化させましょう。
一元管理システムは機能が充実していますが、不要なシステムまで導入してしまい、余計なコストがかかってしまう状態だけは避けたいところです。
そのため、一元管理システムを比較する前に、自社の業務の課題と目的は明確にしておくことが大切です。
一元管理システムの機能については下記の記事で詳しく解説していますので、導入の目的や解決したい課題を整理する際の参考にしてください。
関連記事:「 一元管理システム8社を機能面から比較!比較する際のポイントも解説」
2.料金設定と得られる機能のバランスを見る
料金と機能のバランスはシステムを検討する上で、外せないポイントです。
ECサイト向け一元管理システムは、以下の3タイプが存在します。
- 初期費用だけで導入する買い切りタイプ
- 月額費用を払うリースタイプ
- 初期費用と月額費用のどちらも発生するタイプ
初期費用や維持費はなるべく安いものが好ましいですが、機能が充実しているサービスほど高額な費用になるケースが一般的です。
システムを導入することで解決したい課題や業務レベルを踏まえ、自社にあったサービスを選択しましょう。
業務効率化によって削減できるコストと一元管理システムの導入で必要になるコストなどを比較し、導入するシステムを選びましょう。
一元管理システムの料金相場については下記の記事で詳しく解説していますので、比較する際の参考にしてみてください。
関連記事:「一元管理システムの料金相場は? 8サービスの料金設定を比較」
3.操作が簡単に覚えられて使いやすいか
一元管理システムは日々のルーティン業務を自動化する目的で導入することが多いため、操作性はとても重要です。
操作が複雑で一部の従業員でしか操作ができないとなると、導入で得られるメリットも弱まってしまう可能性があります。
一元管理システムの中には「操作の簡単さ」や「使いやすさ」をウリにしているサービスもありますが、利用者などの口コミも確認し、比較してみましょう。
4.基幹システムや普段利用するモール・カート、自社倉庫などと連携できるか
自社の基幹システムと一元管理システムの相性はとても重要なポイントです。
自社の倉庫や委託先の倉庫などの在庫情報を連動させる場合、複数拠点の在庫管理に対応できないシステムを導入してしまっては、期待通りの役割を果たせません。
ほかのシステムとの連携可否や、対応しているECモールなどについてはホームページで確認できるため、自社で現状出品しているモールも対応しているか確認しておきましょう。
一元管理システムの連携先については以下の記事で詳しく解説しているので、参考にしてください。
関連記事:「一元管理システムの連携先の確認は必須!人気8サービスの連携先を紹介」
5.機能の拡張性があるか
一元管理システムを導入した後でも、店舗数や商品数が増えるなど、事業規模が拡大することがあります。
このような場合でも、柔軟な機能拡張性のあるシステムを導入することで、システムを変える必要がなく、柔軟に対応することが可能です。
システムを導入する際は、先のことまで見越して、長期間使用できるかを検討することをおすすめします。
6.無料お試し期間を利用する
一元管理システムを導入する際、無料のお試し期間を設けているサービスも存在します。
一元管理システムはEC業務の中心に位置するシステムであるため、一度導入すると簡単には乗り換えられません。
導入後に期待通りの効果が得られず損をしてしまったということがないように、無料期間がある場合は必ず無料期間を利用しましょう。
一元管理システムの導入によるメリット・デメリット

一元管理システムは、導入することで業務の効率化やコストの削減など多くのメリットをもたらしますが、同時にデメリットも存在します。
ここでは一元管理システムを導入するメリット・デメリットについてそれぞれ解説します。
メリット1.ヒューマンエラーの削減・業務効率化
一元管理システムを導入することで、受注業務や在庫管理などの日々のルーティン業務を自動化できます。
手作業による入力の機会を減らすことでヒューマンエラーの削減につながると同時に、業務の大幅な効率化が可能です。
また、複数のECサイトへの商品登録を一元管理システムひとつで行えるため、モールごとのフォーマットに合わせる手間も省けます。
メリット2.販売機会の損失防止
在庫管理を手動で行っている場合、在庫数に差異が発生しやすく、欠品などによって販売機会の損失を招く可能性があります。
しかし一元管理システムでは、入出庫や返品などによる在庫変動を自動で管理できるため、在庫数のズレが発生しづらく、販売機会の損失を防ぐことに役立ちます。
メリット3.コストの削減
受注管理、商品登録、在庫管理など、日々のルーティン業務には人員が必要となるため、人的コストが発生します。
しかし、一元管理システムを導入することで日々のルーティン業務を自動化し効率化できるため、人的コストを削減でき、マーケティング活動など重要な業務にコストを割くことが可能です。
デメリット1.導入費用・維持費がかかる
一元管理システムの導入には、初期費用や月額費用を支払う必要があります。
取り扱う商品数や受注件数によって料金が変動する従量課金型や、定額の月額を支払うサービスが存在するため、自社の事業規模に合う料金形態のサービスを選びましょう。
デメリット2.スタッフの教育が必要
新しいシステムを導入する場合、システムをうまく活用し、業務を円滑に進めるためにもスタッフの教育が欠かせません。
日々の業務をこなしながら教育を行うため、従業員が操作に慣れるまでは一定の負担がかかることになります。
そのため、従業員の不満につながらないようにするためにも、一元管理システムを導入することで得られるメリットなどを具体的に説明し、活用する必要性を理解してもらいましょう。
デメリット3.手間が増えることもある
一元管理システムには様々な機能が搭載されているため、必要のない機能まで追加してしまうと、逆に手間を増やすことにつながる可能性があります。
そのような事態を防ぐためにも、業務の課題を明確にし、自社にとって必要なサービスを明確にすることが大切です。
明確化した後に、その課題を解決できるシステムを選定しましょう。
自動化と拡張性に強い「ネクストエンジン」が効率化をサポート

本記事では一元管理サービスを8つ紹介し、それぞれの特徴を解説しましたが、一元管理システムの導入を検討されている方は「ネクストエンジン」の導入も検討してみてください。
ネクストエンジンは上記で解説した「一元管理システムを選ぶときにおさえたい7つのポイント」をクリアしています。
とくにアプリによる機能拡張ができる点が優秀で、事業規模の変化と共にシステムを拡張できる自由度の高い運用が可能です。
30日の無料体験期間も設けられているため、安心して導入の検討ができます。
なお、現在9/30までの期間に15社様限定で、お得な設定代行0円キャンペーンを実施しています。商品マスタの登録などの面倒な設定が無料となります!詳細は以下のサイトからぜひチェックしてみてください。
まとめ:一元管理システムの選定はポイントをおさえて自社に合ったものを
EC業務の効率化を検討している方向けに、おすすめの一元管理システムや比較のポイント、導入のメリット・デメリットについて解説しました。
一元管理システムを導入することで、業務の効率化やコストの削減に大きく役立ちますが、金銭的なコストや教育の手間などの一定の負担がかかります。
一元管理システムを導入する際は、本記事で紹介した6つのポイントをおさえて、自社に適したものを選ぶようにしましょう。
また、なかなか自社に合ったシステムが選べないという方のために、システムを選ぶ際のポイントや、失敗例などをまとめた資料もご用意しております。
一元管理システム選びの参考になるかと思いますので、ご気軽にご活用ください。
