EC運営において、毎日のルーティン業務の1つである受注業務は、多くの時間と手間を費やします。
そのため、受注業務を代行してもらう受注代行サービスの導入は、人手不足の解消や業務効率化のための手段として有効です。
しかし、サービスについてよく知らない、費用の相場が気になるといったお悩みをお持ちの方は多いのではないでしょうか。
そこで本記事では、受注代行サービスの導入を検討している方向けに、導入するメリットや気になる費用相場などについて解説していきます。
受注代行とは?意味や業務内容を解説
受注代行について、サービスの名前から概要は把握できても、詳しい内容までは把握できていないという方は多いと思います。
そこで、まずは受注代行について、その意味と対応できる業務内容について解説します。
受注代行は受注業務を外注できるサービスのこと
受注代行とはその名の通り、注文の受付やデータ入力などの受注処理業務を代行してくれるサービスのことです。
受注処理業務は一つひとつは難しい作業はないものの、限られたスタッフの人数で、多くの受注処理を行うのは大変ですし、業務量が膨大になるとヒューマンエラーを起こしかねません。
事業規模が拡大していき、自社の従業員で対応が間に合わない場合などは人手不足を解消するための手段として受注代行サービスが利用されているのです。
受注代行で行ってくれる業務内容の例
受注業務と一口にいっても作業の工程は多岐に渡るため、対応できる業務内容についても理解しておきたいところです。
ここでは受注代行で行ってくれる業務内容の例を紹介していきます。
例① 受注データの処理
受注データの処理は、顧客の注文を確認し、システムに反映させるために情報を入力していく作業です。
この工程は単純作業であるものの、受注する件数によっては、とても手間がかかる作業になります。
そのため、この工程を代行してもらうだけでも大きく手間を省けるため、人手不足を解消したり、余った人員を他の作業に回したりすることで業務の効率化を行うことも可能です。
例② 出荷指示データの作成や発送業務
出荷指示データの作成業務は、商品の発送をする際の検品や、ピッキング作業に必要なピッキングリストを出力するために必要な工程です。
繁忙期は着荷指定日ごとに出荷指示データの取り込みを行うなど、細かい調整も必要になるため、処理件数や人員を確認し、倉庫と外注先の企業での連携が必要となります。
また発送業務については、発送した後の顧客に発送通知メールを送る作業も代行が可能です。
例③ 顧客対応
顧客対応とはカスタマーサポートと呼ばれることもあり、ECサイトの利用者からの問い合わせに対応する業務です。
注文した商品のキャンセルや変更など、受注業務や発送業務と繋がりの深い業務ともいえるでしょう。
そのため、近年ではこの顧客対応まで代行してくれるケースなどもあります。
例④ 返品・交換対応
ECサイトの利用者のほとんどは商品の実物を見ることなく購入するため、商品が届いてから想像していたものとギャップがあったなど、返品や交換を希望されるケースも存在します。
交換対応ともなれば、顧客とのやり取りや、交換するための運送業者の手配など事務的な処理も多く発生します。
これらの業務を代行してもらうことで、多くのリソースを確保できるでしょう。
例⑤ 在庫の管理
商品の在庫を正確に管理することは、欠品を防ぎ、顧客満足度を上げたり、販売機会の損失を防ぐなどとても重要な業務です。
しかし、返品処理や交換対応などで在庫が変動した際に、確認や入力漏れなどが発生し、倉庫の実在庫とシステム上の在庫数に誤差が生じてしまうケースも考えられます。
これらのミスを防ぐためにも、ECサイト運用のプロである代行業者に任せることは有効な手段です。
例⑥ 入金管理
入金管理とは顧客が商品を注文した際の支払い方法として振込を選択した際に、入金されたことを確認する業務です。
入金管理で確認漏れが発生すると顧客への商品到着が遅れ、クレームとなってしまうこともあるため、スムーズな対応が必要となります。
近年ではキャッシュレス化が進んでおり、クレジットカードでの支払いを選択される顧客が多いですが、中には振込を選択される顧客も一定数存在するため、入金管理も代行してもらうと便利です。
受注代行の活用は業務効率化やコスト削減につながる
受注代行を活用することで業務効率化やコスト削減が期待できます。
代行業者は受注業務のノウハウが蓄積されたプロの集団であるため、作業の生産性が高く、ミスが起こりにくい業務フローを確立しているため、今まで受注業務に割いていたコストを削減することが可能です。
また、受注代行を活用することでコストなどの見える化ができ、経費管理の負担が減ることも大きなメリットといえます。
浮いた分の人員やコストをコア業務に集中させることで、さらに事業を発展させていくことも可能となるでしょう。
受注代行の料金は?費用の相場を解説
受注代行で対応できる業務やメリットを理解したところで、次に気になるのは費用の相場ではないでしょうか。
ここでは費用の相場について解説していきます。
受注代行の料金体系は2種類
受注代行を利用する場合は費用を毎月支払うケースがほとんどです。
費用の計算方法は「成果報酬型・従量課金型」と「月額固定型」の2種類が存在します。
成果報酬型・従量課金型
1つ目の計算方法は成果報酬型・従量課金型です。
毎月の固定費を支払うのではなく、作業を行った受注処理件数や売上高によって費用が算出されます。
毎月費用が変動するため、経費管理に手間がかかるというデメリットには注意が必要です。
月額固定型
2つ目は月額固定型です。
契約時点で金額を決めておき、毎月同じ金額を支払うため、行った作業件数による変動はありません。
取り扱っている商品のタイプや毎月の受注件数の平均によって、月額費用が設定されるケースがほとんどです。
費用相場は売上高の5〜10%または月額1〜10万円
代行業者に依頼した際の費用相場は、成果報酬型・従量課金型であれば売上高の5%〜10%、月額固定型であれば1〜10万円というのが一般的です。
しかし、カスタマーサポートや在庫管理などを追加で依頼する場合は、オプション費用がかかるため、外注する業務や平均受注件数によっても差が生じます。
上記の金額はあくまで参考のため、より詳しい金額を知りたいのであれば、実際に受注代行のサービスを提供している業者に相談するのがおすすめです。
受注代行に依頼する際に大切な比較・検討のポイント2つ
受注代行のサービスを提供している業者は数多く存在します。
数ある業者の中から、自社にあったサービスを選ぶためには、比較・検討が大切です。
ここでは、受注代行の依頼先を検討する際のポイントについて解説します。
①得意ジャンルが自社の業界やサービスに適しているか
受注代行の業者には食品の扱いに長けている業者、衣料品や革製品の扱いに長けている業者など、それぞれ得意なジャンルや不得意なジャンルが存在します。
扱ったことのない商品の発送業務の代行を依頼してしまうと、発送の遅れや商品の破損につながる恐れもあるでしょう。
自社の業界やサービスにその代行業者が適しているかという視点はとても大切です。
②内容や料金が期待できる効果に見合っているか
受注代行の業者によって提供しているサービスや料金はさまざまです。
自社で現状の受注業務に費やしている人員や費用を確認し、受注代行の業者が提案している料金から費用対効果を検証しましょう。
提案されているサービスの中に、自社にとって不必要なサービスが存在しないかという確認も大切です。
受注業務の効率化には受注管理システムの導入もおすすめ
受注業務を効率化させるための手段は代行サービスの利用以外に、受注管理システムを導入する選択もあります。
ここでは受注管理システム導入で自動化が可能となる受注業務や、導入するメリットについて解説していきます。
受注管理システム導入で受注業務の自動化が実現できる
受注伝票を手作業で一つひとつ入力すると、非常に手間と時間がかかりますが、この作業をシステムで自動化できます。
また、商品の購入時に顧客に送るサンクスメールなども自動で送信するよう設定することも可能です。
受注代行を利用しなくても受注業務を効率化させることができるため、受注管理システム導入による自動化を検討することもおすすめします。
受注管理システムを導入するメリット
システム導入による自動化は、人的ミスの削減、業務スピードの向上、コスト削減、顧客満足度の向上など多くのメリットが存在します。
受注代行と異なるのは、取り扱っている商品や事業規模などに合わせてカスタマイズできるため、完全に代行するよりも自由度が高い点です。
また、受注代行では業務を完全に外注化しているため、自社にノウハウが蓄積されないというデメリットも存在しますが、受注管理システム導入による自動化では、自社に知識や運用ノウハウが蓄積されていくというのが大きなメリットといえるでしょう。
受注管理システムなら「ネクストエンジン」がおすすめ
受注業務の効率化には、EC一元管理システム「ネクストエンジン」がおすすめです。
ネクストエンジンを導入することで受注管理業務だけではなく、ECサイト運営に関わるさまざまな業務を効率化できます。
繁忙期になると人手が足りず、いつもスタッフ総出で夜遅くまで作業して困っているという方はいませんか?ネクストエンジンを導入されたEC事業者の方からは、「ネクストエンジン導入後に業務がラクになり、更なる効率化に取り組む余裕ができた!」といった声をいただいています。
ネクストエンジンで効率化できる主な業務は下記の通りです。
- 受注管理業務
- 在庫管理業務
- 商品登録業務
- 発注、仕入れ業務
- メールマーケティング
など
ECサイト運営の効率化を図りたいと考えている方は、ぜひ導入を検討してみてください。
受注管理に関する資料は以下から無料でダウンロードできます。お気軽にチェックしてみてください。
ECサイト運営の効率化には、受注代行や受注管理システムを活用しよう
ECサイトなどの受注業務はとても手間がかかる作業ですが、受注代行を利用することで業務の効率化やコスト削減が期待できます。
受注代行を検討する際はサービスが自社に適しているか、内容や料金が期待できる効果に見合っているかというポイントを抑えておきましょう。
また、受注業務を効率化させる手段としては受注管理システムという選択肢もあり、受注代行にはないメリットもあることがわかりました。
今回の記事の内容を踏まえて、受注業務のさらなる効率化を果たし、EC運営をもっとラクにしていきましょう!