この記事では、Shopify最新事情として、先日開催されたShopify Unite 2022の様子と、グロース戦略としてどのようなEC運営体制を目指せばいいかについて紹介します。コマースメディア株式会社代表取締役の井澤孝宏氏と株式会社アプロ総研代表取締役の李重雄氏による講演に基づいて構成しています(本記事内の進行はアプロ総研の李氏)。同セミナーの「Shopifyを使ったEC運用について」はコチラ

※2022年11月2日(水)開催のEC Growth Day「Shopifyを使った売上UP戦略とオペレーション構築の重要性」を動画でご覧になりたい方はアーカイブにてご視聴ください。

Shopifyの情報があふれるグローバル・カンファレンス

――Shopifyが主催する大きなイベントに参加されたそうですが、どのようなものか教えてください。

Shopifyが年1回開催する、「Shopify Unite」と題したグローバルのEコマースカンファレンスです。私は10月26日~27日にオーストラリアのメルボルンで開催された「Shopify Unite 2022 in Melbourne」に、約20人ほどの日本パートナー企業の一員として参加してきました。

メルボルンにAPACエリアのメンバーが集結

――Shopify Unite にはどのような人たちが集まるのですか。

2019年までは、Shopify本社のあるカナダ・トロントで大規模なカンファレンスが開催されていて、世界各国からEコマース事業者が集結してました。2020年と2021年はオンライン開催になり、2022年はエリアを分けて世界3カ国で分割開催されています。

メルボルンに集まったのは、APAC(エーパック)エリアと呼ばれるオーストラリア管轄のメンバーが中心で、エージェンシーと呼ばれるShopifyのストア構築を支援する企業やアプリ開発パートナーなど。東南アジア全域はAPACエリアなので、アジア圏のパートナー企業も集まっていました。

――Shopifyを活用しているEコマース事業者は参加した方がいいイベントでしょうか。

今年度から、Shopify Uniteは開発向けの機能紹介や具体的なエンジニアリング、パートナー企業の導入事例などがトピックスの中心となっています。

これまでカンファレンスで発表されていた製品アップデート情報などは、今では「Shopify Editions」として年2回オンラインで発表される様式になったので、最新機能を知りたいなら、そちらを確認するといいと思います。

ただ、エージェンシーやアプリ開発に携わる人にとっては、これから展開されるコアな内容を先行して教えてくれたり、まだ表には出せないオフレコ情報なども得られる貴重な機会ではあります。

Shopify Uniteで発表された気になる機能

――今回発表された最新情報で、気になるトピックスはありましたか。

開発者向けという前提ですが、これからShopifyの作り方の流れが変わりそうな予感がありました。

例えば、メタフィールド。自由度が高く、商品や顧客のデータ構造を柔軟に設計し、管理できるフィールドです。このメタフィールドを横断的に管理できるように、コンテンツプラットフォームが強化されました。

データ構造を自由に設計して、情報をどのように管理するか、自分で決めていけるようになるので、メタフィールドの利便性や拡張性がもっと広がると期待できます。

――アイデア次第で、ストア構築のオリジナリティが高まるということでしょうか。

そのとおりです。ECシステムは、システム会社が用意したフォーマットに合わせてストアを構築する流れが多かったと思いますが、Shopifyには自由にカスタマイズできる柔軟性が付加された。設計の工夫がストアの使いやすさにも影響するようになると思いますよ。

日本EC市場の成長が注目されている!?

――Shopify本社にとって、日本市場はどのように見られているのでしょうか。

日本のEC市場は右肩上がりに成長していて、現在の世界シェアは中国、米国、イギリスに続く第4位。まだまだ成長が見込まれるので、動向を注目してくれていると思います。

ただ、Shopify社は日本だけを特別視しているわけではなく、世界全体の情勢を見ています。これからは越境ECという展開を考えることもあるでしょうから、世界の仕組みに合わせていくという視点が必要になると思います。

 ――世界に触れて、改めて気付いたことなどはありますか。

Shopify Uniteでも、メルボルン市内を見ても思ったことですが、日本製の商品って、やはり良質なものが多いんですよ。もっともっと世界に出ていくべきだと改めて感じましたね。

例えばスイーツにしても、日本のお菓子はバリエーションが多くて魅力的です。それなのに、まだまだ世界に知られていないのはもったいないと感じます。Shopifyは海外展開をしやすいプラットフォームなので、Shopifyを使いこなすことでグローバル化を図るのも、1つの手じゃないかと思っています。

流通規模を増やしたいなら多店舗展開は不可欠

――話は変わりますが、多店舗展開の必要性に関してはどのように思われますか。

私自身は楽天出身で、モールでのEC運営もShopifyをメインにするやり方も両方とも経験してきました。その経験からお話させていただくと、日本のEC市場は、7割がモールで自社サイトは3割という規模になっています。

つまり、流通額を増やしていくことを考えたら、モールへの出店、多店舗展開は避けては通れない道だといえるでしょう。

モールごとのユーザーかぶりは少ない

――自社サイトがあるのに、モールに出店したら顧客を取られてしまうと不安に思うユーザーもいるようですが。

むしろ、モールでの買い物を主としている見込み顧客を逃してしまう機会損失のほうが大きいと思います。

実は、顧客分析をしてみるとモールごとで利用するユーザーの属性が違っているので「かぶり率」が少ないんです。もちろん、モールを横断しているユーザーもいるのですが、全体からみたら数パーセントに過ぎません。

例えば、楽天市場、Yahoo!ショッピング、Amazonなどのモールに出店し、さらにShopifyで自社サイトを運営しているとします。Shopifyに注力するために楽天市場のストアを閉じたとしても、楽天ユーザーが自社サイトまで流れてきてくれる可能性は低いでしょう。

やはり流通規模を拡大するという視点に立つと、バランスを見ながら店舗を増やして全体展開していくことが重要です。

――モールごとに属性が違うなら、モールごとに売れやすい商品も違ってきますか。

そうですね、確かにモールごとで違いが出ます。例えば、同じ商品でもセット販売にするなどラインナップを変えて販売してみたら、楽天市場では3,000円単価の品、Yahoo!ショッピングでは1,000円単価の品、Amazonでは5,000円単価のセットが最も売れたという事例もあります。

決してYahoo!ショッピングでは高い商品が売れにくいというわけではなく、ポイント率が良く、貯めたポイントを消化できることから低単価の品が売れやすい。そうしたモールごとの特徴的な傾向はありますね。

年齢層の高い新規客を狙うならdショッピングに注目

――おすすめのモールなどはありますか。

流通がとれるという意味では、Amazonと楽天市場は外せないですね。ただ、競争が激化してしまっているので費用対効果があまり良くない。新たなフィールドを開拓するという意味で最近注目しているのが、ドコモが運営している「dショッピング」です。

弊社でサポートを始めてからまだ日が浅いので、事例数はそれほど多くはないのですが、ドコモユーザーが利用することが多く、顧客の年齢層は少し高めです。これまでアプローチできていないゾーンなので、まるごと新規見込み客として狙える可能性があります。

dショッピングもネクストエンジンは連携していますし、激戦を避けて利を得られる新規展開先としては注目のモールだと思います。

グロース戦略の第一歩は、OMSを導入して現場の負担を減らすこと

――多店舗展開の話に戻しますが、扱うストアが増えるほどオペレーションが煩雑になりやすくなりますが、とくに注意すべき点はどこだと思いますか。

ストアが増える度に必要な人手も増えるという構成にしてしまうと、事故が起こりやすくなります。在庫管理の連携がとれずに、受注したのに品物がなくて配送までに日数がかかってしまい、モールからペナルティを受けてしまうような事例もありますね。

――ペナルティが厳しくなるというのは、具体的にはどのようなことですか。

各モールごとに出荷見込み日時を設定できるので、それを守っていれば罰則的なペナルティはないのですが、配送日時が遅いストアは、検索結果で上位表示されなくなります。この影響が最も大きいですね。

配送の遅れだけでなく、個人情報漏えいリスクを防ぐ意味でも、やはり情報はOMS(受注在庫連携システム)で一元管理することをおすすめしたいですね。

――現場では、OMSで管理されている企業が増えているのではないですか。

以前、複数のEC店舗を運営している企業を対象にOMSの導入状況をアンケート調査したところ、導入活用している企業は、約半数だったそうです。

流通総額が大きくなってきても、CSVで倉庫にデータを送るという人手に頼ったやり方を続けているところもあって、危なっかしいと思うこともあります。

――一方で、まだ半分はOMSなしで運用できるなら、慌てて導入しなくても回していけるんじゃないかとも思いますが。

一番の弊害は単純で、売上が頭打ちになります。OMSを入れずに人が管理しようとすると、日々のオペレーションで現場に余裕がなくなり、商品ラインナップを全部モールに登録しきれないなどの各種事情が発生して、売り逃しが発生しやすくなるからです。

よくお伝えさせていただく事例なんですが、ある飲食チェーン店でストア構築支援を引き継いだ際は、OMSを導入してオペレーションを見直しただけで、翌月の売上が3倍になりました。オペレーションの効率化だけで、それほど結果に違いが出ることもあります。

多店舗に限らず、1店舗経営の場合でも、オペレーションの負荷がかかりやすい部分を見直して、効率化を図ることは大切です。これができないと、新しいことに挑戦できないので。現場の負担を軽減させることが、何よりも重要なグロース戦略になると思います。

――講演の内容をさらに詳しくご覧になりたい方は、アーカイブ視聴をご利用ください。

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【講演者】

井澤孝宏
コマースメディア株式会社 代表取締役

Shopifyエバンジェリスト。2011年楽天株式会社に入社。ECコンサルタントとして、さまざまなジャンルのストアサポートを行う。さらにベンチャー企業にてEC事業の立ち上げから上場を経験した後、2016年コマースメディア株式会社を設立。2017年日本で3社目となるShopifyエキスパートに認定。Shopifyおよびモールを含めた、ECサイトのマーケティング・制作・運用・ロジスティクスのサポートおよびコンサルティングを手掛けている。

【進行】

李 重雄
株式会社アプロ総研 代表取締役

大阪生まれ、大阪育ち。近畿大学理工学部経営工学科卒業後、株式会社ソフトウエア・サイエンスにSEとして入社。百貨店の顧客管理システム、スーパーのPOSシステム、自動車事故のコールセンターシステムなどを経験した後、2007年に大学時代の同級生と株式会社アルクムを設立。Movable TypeのプラグインとしてECパッケージ「AlTrade」を開発。2012年に株式会社アプロ総研を設立。

この記事では、Shopifyを使ったEC運用の強みについて紹介します。記事の内容は、15年間にわたってECサイトに関わり、いまではECサイトの運営サポートを手掛けている株式会社アプロ総研代表取締役の李重雄氏による講演に基づいて構成しています(本記事内の話し手はアプロ総研の李氏)。同セミナーの「Shopify最新情報とEC運営体制について」はコチラ
※2022年11月2日(水)開催のEC Growth Day「Shopifyを使った売上UP戦略とオペレーション構築の重要性」を動画でご覧になりたい方はアーカイブにてご視聴ください。

Shopifyの5つの強み

ECサイト運営向けにさまざまなプラットフォームが登場していますが、Shopifyを活用することで得られる5つの強みがあります。それぞれを紹介しましょう。

【強み1】サーバーが強固

Shopifyのサーバーは365日24時間体制で監視されていて、稼働率99.8%を誇るほど、安定性に定評があります。ネットショッピングでは、売上のチャンスは思いがけないタイミングでやってきます。芸能人やインフルエンサーの目に留まってSNSで紹介されたことがきっかけで商品に注目が集まり、一夜にして500万の売上があがるような事例もあるほどです。

しかし、商品が話題になっているときは、絶好の販売チャンスである反面、アクセスが集中するためにサーバーダウンの危険性が高まります。サイトにつながらない状態が発生してしまったら、大きなチャンスを逃してしまうことになります。

管理画面の操作性にもたつきを感じることはありますが、この点は改善が期待できます。それよりも、どれほどアクセスが集中してもサーバーダウンを心配する必要がないことは、サイト運営者にとっての大きな安心感につながり、サイトの信頼性を向上させます。

【強み2】充実したアプリ

Shopifyは、標準機能を拡張できるアプリが充実しています。

アプリストアには7,000以上のアプリが提供されているので、必要に応じて追加してカスタマイズすることで自社サイトの利便性を高められます。自分にとって必要なアプリが選びやすいように、アプリストアではカテゴリ別に検索できたり、おすすめのアプリや日本向けに用意されたアプリがまとめて紹介されています。

これだけの数のアプリが提供されているのは、おそらくアプリ提供業者に対するサポートが充実しているからでしょう。

アプリ提供事業者にとっても、アプリ利用者にとっても、望ましい環境が整えられているので、今後も良質なアプリのラインナップが増えていくだろうと予想されます。

ただし、残念ながらアプリの組み合わせの相性が悪い場合もあります。Shopify側で対策を講じているようですが、中には対応が間に合っていないものが存在することも事実です。

また、どれほどニッチなニーズでもアプリがあれば完璧にカバーできるかと言えば、まだそこまでは至っていません。EC運営に関して「こんなことがしたい」と思うことは、ほとんど支障なく解決できるでしょうが、利用者側で工夫する必要がある場合も散見されます。

これらの課題はニーズが高くなれば、対応するアプリが開発されて解決されるでしょうから、今後のさらなる拡充を期待していいと思います。

【強み3】ノーコードで運用可能

コードの知識がなくても日常のEC運用をこなせるのが、Shopifyの大きな強みです。

Shopifyには、自分自身でサイトデザインやテーマをカスタマイズできるように、テンプレート言語「Liquid(リキッド)」が用意されています。Shopifyのシェアが拡大するにつれ、Liquidが注目され、使い方を解説する情報なども見かけるようになってきました。

しかし、Liquidの使いこなしは必須事項ではありません。むしろ、アプロ総研で提供しているShopify初心者向けの支援サービスでは、最初のうちはLiquidを使わないことを推奨しているほどです。コードや仕組みを理解しないまま、不用意にLiquidに手を出してしまうと、思わぬ影響が出てしまうことがあるからです。

もちろん、コードを理解して正しく活用できる人、プログラム技術のある人は積極的にLiquidを活用するといいでしょう。よりオリジナル色を強めることができます。

しかし、敷居が高いのであれば、ノーコードでもShopifyは十分EC運用が可能です。

【強み4】ネクストエンジンとの連携

ECサイトを滞りなく運営するには、商品が売れた後に発生する事務処理、つまりバックオフィス処理を効率良く行うことが重要です。

近頃は、OMS(Order Management System/オーダーマネジメントシステム)やWMS(Warehouse Management System/倉庫管理システム)と呼ばれる、EC向けの一元管理システムが数々登場していて、これらを使っている人も多いと思います。

Shopifyには、マーケティング戦略などフロント業務に関わる機能は充実していますが、バックオフィス処理に関してはOMSやWMSにかないません。この点をカバーするためにShopifyではOMSやWMSとの連携機能を強化しています。

とくに、OMSの中でも定評のあるネクストエンジンはShopifyとの連携に力を入れていて、注文情報の自動取り込みや、配送キャリアの仕様に合わせた送り状の作成、メールの自動送信など、受注から在庫管理、出荷管理までの作業を自動化できます。バックオフィス処理を大きく効率化できます。

【強み5】エンタープライズ向け上位プランの優位性

扱う商品点数が増えたり売上規模が拡大するにつれ、新たな出店を計画したり、プラットフォームを見直してさらなる飛躍を図ろうとすることもあるでしょう。

しかし、新たなストアを開設しようとしたり、カートを変更しようとする際に、悩ましい課題になるのがデータの移行です。顧客情報という個人情報を扱うこともあり、慎重にデータを移行した結果、半年程度の期間を費やしたという事例もあるほどです。

この期間も成長できるはずだと考えると、データ移行だけで半年もの時間がとられるのは、無駄な足踏みにしかなりません。

Shopifyには、最上位のエンタープライズプランとして、Shopify PLUSが用意されています。Shopify PLUSには、追加料金なしでストアの数を増やしたり、既存ストアからのデータインポートなどの独自機能が用意されています。

成長に合わせて最適なプランを選べる余地があること、プランを変更するだけで圧倒的なスピード感で規模を拡大できることを考えると、Shopifyでの運用は自社ECの成長を加速したい人にとって大きな後押しになるでしょう。

Shopify運用で心がけたいこと3つ

強みとは逆に、ShopifyでのEC運用にあたって心がけておきたい注意点もあります。

【注意1】クラウドサービスであることを理解する

Shopifyは優れたサービスですが、多くの利用者に向けたクラウドサービスであるため、汎用性を意識した仕様になっているところもあります。

あつらえたようなフィット感を望むなら物足りなさを感じるかもしれませんが、オーダーメイドシステムでない以上、既製品に自分を合わせていく意識を持つことは必要です。

【注意2】新しいことに挑戦する

工夫のしがいがあるプラットフォームなので、無難で保守的な運用をするよりも、新たな挑戦をして大きな成長を目指していくことをおすすめします。

【注意3】顧客目線を忘れない

ECサイト運用していくにあたって最も重要なのは、やはりお客様の気持ちです。自分が何をしたいかよりも、購入者は何を望むのか、買いたいと思ってもらうには何をすべきかを考えた運用を心がけるようにすることが大切です。

――講演の内容をさらに詳しくご覧になりたい方は、アーカイブ視聴をご利用ください。

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【講演者】

李 重雄

株式会社アプロ総研 代表取締役

大阪生まれ、大阪育ち。近畿大学理工学部経営工学科卒業後、株式会社ソフトウエア・サイエンスにSEとして入社。百貨店の顧客管理システム、スーパーのPOSシステム、自動車事故のコールセンターシステムなどを経験した後、2007年に大学時代の同級生と株式会社アルクムを設立。Movable TypeのプラグインとしてECパッケージ「AlTrade」を開発。2012年に株式会社アプロ総研を設立。

お中元・お歳暮や父の日・母の日といったギフトシーズンや、年末商戦時期には予約販売を行うEC事業者さんは多いのではないでしょうか? 

販売機会を最大限に生かせる予約販売は魅力的ですが、ただでさえ忙しいこの時期、予約商品の対応まで手が回らないので予約販売は諦めていたり、その時期はスタッフ総出で毎年遅くまで作業している、という方はいませんか?

そんな方はぜひ、システム導入で予約商品の受注処理がどう変わるのかEC初心者の新人エヌイーくんと一緒に学びましょう!

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予約販売商品の受注について学ぼう!

これもいいなぁ、あ、こっちのケーキもおいしそう…。迷っちゃうなあ、あ、今年はおせちも予約しておこうかな……(PC画面に釘付け)

エヌイーくん、よだれが垂れてる……

あ!先輩!えっと、これは……今日は予約商品の受注処理について勉強するんですよね! 予約商品はどんなものがあるのか予習していました!

(本当に…?)そうだね、今日は予約商品の受注について解説します

繁忙期の予約販売だって怖くない!

エヌイーくんが夢中になっていたクリスマスケーキやおせちなど、季節のイベント関連商品やお歳暮・お中元といったギフト商材、品薄になりがちな人気商品は、予約販売を実施するEC事業者さんが多いと思います。

他にも、流行や季節に左右されるアパレル商材や、季節性のある加湿器や暖房グッズなどの家電・雑貨などの商品のライフサイクルが短い商材も、予約販売を実施して、販売機会を最大限にして、売り上げの拡大につなげたいところです。

予約販売では、事前に受注数も把握できますし、余分な在庫を抱えるリスクも減り、事業者側のメリットは大きいです。

いくら売り上げにつながるとはいえ、予約商品の出荷時期が年末に近いものだと、お歳暮需要とも重なるし、ただでさえ通常の受注処理だけでも大変な繁忙期、予約された商品の対応までやるのは想像しただけでも恐ろしいです……

そこで一元管理システムが生きてくるのです。ネクストエンジンを使えば、予約販売商品も、在庫ありの商品と同様に作業を自動化できるんです!

参考:商品在庫ありの場合の受注処理の流れを知りたい方は前回の記事(「受注処理をもっと効率化しよう!【新人エヌイーくんと学ぶ!ネクストエンジン運用教室】」)をご覧ください。

ネクストエンジンの受注処理(予約販売の場合)

例えば、ネクストエンジンの管理画面では、在庫ありの商品と同様、上の図のように、新規で受注すると自動で「新規受付」ステータスに入り、取り込まれた商品はネクストエンジン側で在庫が確保されます(上図①)。

その後、以下のいずれかのいずれかの方法でEC店舗で確定した受注を取り込みます(上図②)。

  • 自動取り込み:API
  • 手動取り込み:csv
  • 1クリック取り込み:有効化

予約販売商品の場合、その時点では在庫はないためステータスは②までにとどまります。予約商品の在庫が納品され、在庫の入庫を行うことで出荷できる状態の受注に自動で切り替わり、ステータスがその先に進みます(上図※)。

これなら、予約商品の受注が殺到しても、在庫が納品された後に1件ずつ急いで対応する必要がなくなって、受注管理がずっと楽になるね。しかも、これだけ自動化されているなら、繁忙期に予約販売しても夜な夜なスタッフ総出で作業するなんてこともなるなるね!

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教えて先輩!エヌイーくんの質問コーナー

予約購入したお客様への連絡メールも大切だと思うのですが、こういうのって自動化できたりするんでしょうか?

いい質問だね。ネクストエンジンを使えば、受注ステータスに合わせて、自動送信メールを送ることができるんだ。だからEC事業者さんが予約商品の受注に対して1件ずつメールを送る必要もなくなります!

ここも要チェック!

 ネクストエンジンなら、受注ステータスに合わせて以下のような自動送信メールを設定することができます。

 ・受注確認メール:例「ご注文ありがとうございます」
 ・印刷日待ちメール:例「ご注文商品の発送予定日のお知らせ」
 ・印刷待ち以降メール:例「ご注文商品の発送準備を開始しました」
 ・発送連絡メール:例「ご注文商品を発送しました」
 

予約販売商品の入庫方法はどのようなものがありますか?

ネクストエンジンの商品管理画面から、①SKUごとに画面での入庫登録、②CSVファイルを利用し一括入庫、③仕入伝票を作成し入庫、というこの3つの方法から選ぶことができます。自動連携できる倉庫であれば、入庫処理も自動化できます

すごい!これなら繁忙期に予約商品の対応をしても、慌てることがなくなりそうです

まとめ

今回は予約商品の受注処理について勉強しました。益々忙しくなるこの季節、この記事で少しでもシステム導入の疑問や不安が解消する一助となればうれしいです。

「新人エヌイーくんと学ぶ!ネクストエンジン運用教室」ではネクストエンジンの運用方法についてシリーズでお伝えしています。出荷管理などシリーズの過去コンテンツはこちらからご覧ください。

今日は予約商品の運用について学びました。予約商品の対応で業務量が増えて困っていたり、通常業務で手一杯だから予約販売に踏み切れないというEC事業者さんにもっと知ってほしいなあ…! さらに詳しい資料が読みたい方は、以下のリンクから見てみてください!

【エヌイーくんプロフィール】

小田原から新横浜に最近引っ越した会社員。効率化が好き。EC事業者さんの役に立てるよう日々奮闘中。

ECサイト運営では返品処理はつきものです。

「返品の理由はどういったもの?」「返品処理は難しいの?」「スムーズに返品業務を進めるためのポイントは?」など、返品処理についてさまざまな疑問を持っている方もいるでしょう。

そこで本記事では、返品処理業務について返品処理の仕事内容からおもな返品理由、業務の流れや効率化の方法を解説していきます。

返品処理を行う上で重要なポイントも紹介していますので、ぜひ参考にしてください。

返品処理とは?

まずは、返品処理とはどのような業務内容かをご説明します。

返品処理とは、商品やサービスの返品を行う業務のこと

返品処理とは商品を購入した顧客がなんらかの理由により返品を希望した際に、販売店が商品を購入者から受け取り、返金を行うまでの一連の業務のことです。

ネットショップでは、商品を実際に触って確かめたり、試着して購入したりできないため、想像と違った・サイズが合わなかったなどの理由により返品するケースが多く見られます。

商品やサービスの返品率

では、実際商品やサービスの返品率はどの程度のものなのでしょうか?

株式会社エルテックスが通販事業者担当300名に対し、返品率などの調査を行った結果、返品率5〜10%の事業者が最も多い結果となりました。

しかし、年商100億円以上の事業者では返品率を5%未満に押さえている傾向も見られ、返品率を抑える意識の差が浮き彫りとなっています。※

商品の返品率が高くなると返品業務の負担が大きくなり、ほかの業務に必要な時間を圧迫しかねません。

また、返品処理の際にトラブルが起きてしまった場合、お店のレビューや評価などを下げる要因にもなるでしょう。

しかし、返品は必ずしも悪い面だけではありません。返品可能であるという安心感から、ECサイトで商品を購入してみようと考えるユーザーも少なからずいます。

実店舗に行く時間がない、欲しい商品を取り扱っている実店舗が遠方といった理由でECサイトを利用しているユーザーも多いため、返品を悪くとらえすぎないようにしましょう。

ただし、返品率が多すぎる場合には返品に至った原因を探り、今後の商品開発に活かすことが大切です。

※参考:ECのミカタ「ECの返品率は5~10%がボリュームゾーン、エルテックスの実態調査で

返品処理はどうして発生するの?おもな返品理由とは

返品が発生する理由はさまざまです。

以下では販売側・購入側・配送の3つに分けて、返品理由を説明します。

販売側に起因する返品理由

販売者のミスが原因の返品は以下の3つです。

  • 誤発送
  • 宛名間違い
  • 故障や損傷

受注した商品ではなく、誤って別の商品を発送してしまう誤発送や、宛名を間違えて誤配送してしまうなど、事業者側の過失で返品やキャンセルが発生するケースが考えられます。

ほかにも、商品が不良品であったり、傷や汚れがあるなど、明らかに発送前から問題がある商品を見落としてそのまま配送してしまった場合は、返品につながります。

購入側に起因する返品理由

ECサイトでは実店舗のように自分の目で商品を確かめたり、試着したりすることができません。

そのため、実際に届いた商品を自分の目で見たときに「イメージと違う」「サイズが合わない」と感じるケースがあります。

また、配達後に「結局使わなかった」「別の商品のほうがよかった」など、注文から配達までの数日間に気持ちの変化が起こり、返品につながるケースもあるでしょう。

特定商取引法上で定められた返品権によって、購入者は8日以内の返品が可能となるため、購入者側の事情でも返品が発生します。

配送に起因する返品理由

以下のような配送業者によるミスも返品の原因になります。

  • 配送先の間違い
  • 配送中の破損や汚れ、商品の劣化
  • 配送中の事故による配達不可

頻度は多くはないものの、なんらかの原因によって配達中に事故が起きてしまい、配達ができないケースも考えられます。

届け先の間違いなどのヒューマンエラーが頻発し、返品やクレームなどが頻発する場合は、配送業者の変更も視野にいれるほうがよいでしょう。

返品処理の一般的な業務フロー

実店舗を持たないECサイトの返品処理の業務フローはおもに以下のとおりです。

  1. 返品受付
  2. 購入者が返品する商品を発送
  3. 商品受取・検品
  4. 返金手続き

それぞれ詳しく説明します。

返品受付

まずは返品の受付です。

購入者からの連絡をもとに返品できるかを判断する重要な業務のため、対応するスタッフによって返品できる条件などがブレないように、事前に返品対応のルールを決めておきましょう。

購入者から発送

購入者が商品を発送する際に、迷わずに発送手続きができるよう、店舗住所や送付方法など、わかりやすく案内を行うことが大切です。

納品時に商品と一緒に郵送する納品書に加えて「返品に関する書類」も同梱し、返品する場合の梱包方法・運送会社・返送先などを掲載しておくのも1つの方法です。

商品受取・検品

販売店に返品商品が到着したら、到着日時・状態などのデータを社内で共有しましょう。返品理由に沿って検品を行い、商品に問題がないか確かめます。

また、返品商品とほかの商品を混同させないよう、「返品商品」とわかるように明確に管理するようにしてください。

返金手続き

ここまでの処理で問題がなければ返金手続きを行います。

購入者が商品交換を希望した場合は、EC事業者が商品の在庫を確認して交換商品の発送を行い、完了となります。

返品の会計処理や仕訳のタイミングは?

では、返品の会計処理はどのような方法で行うのでしょうか。計上時期や仕訳のタイミングとあわせて説明します。

【計上時期】帳簿・伝票の修正は返品処理が完了してから

帳簿や伝票の修正は、返品処理が完了してから行うのが一般的です。

店舗の返品処理の場合は、購入者が実店舗に足を運び返品処理が即日完了するため、完了までにあまり時間がかからないため大きな問題はありません。

一方ECサイトの返品処理は、購入者が購入商品を返送するための配送期間を要するので、完了までに時間がかかります。そのため、帳簿や伝票の修正が漏れないよう注意しなければいけません。

また、返品処理には注意点があります。

期をまたいでの返品処理が発生した場合、その商品の金額が高額で、なおかつ課税額に数千万円規模で影響を及ぼす場合は、以下の手続きが必要です。

  • 当期会計仕訳 普通預金/特別利益(繰越損益修正)
  • 前期F/S上の修正 買掛金/仕入 (仕訳勘定は計上しない)
  • 修正申告(別表四 所得加算 別表五(一)利益積立金加算)

あまりないケースではありますが、返品商品の価格が高い場合は注意しましょう。

【仕訳】顧客に売り上げた商品が返品になった場合(売上戻り)

顧客から返品があった場合の処理は、取引を消す処理を行います。

実際の仕訳例は以下のとおりです。

例:10,000円で販売した商品が返品されたケース

<仕訳1>商品を販売したとき

借方 貸方
売掛金 10,000円 売上 10,000円

<仕訳2>商品が返品(仕入戻し)されたとき

借方 貸方
売上 10,000円 売掛金 10,000円

適切な返品処理を行うためにおさえるべき5つのポイント

適切な返品処理を行うためにおさえておきたいポイントは、以下のとおりです。

  • 返品対応のスピード感
  • 誠実かつ丁寧な対応
  • 返品処理に関するレビュー依頼
  • 返品データの分析
  • 返品処理の業務効率化

それぞれ詳しく解説します。

①返品対応のスピード感

返品対応時はスピード感が重要です。

返品する理由はさまざまですが、購入者は商品や対応に少なからず不満を抱えています。そんな中、返品方法がわかりにくかったり時間がかかってしまったりすれば、より購入者の不満がつのってしまいます。

購入者の不満が高まり、トラブルに発展することを防ぐためにも、返品方法がわかりやすくスピード感のある返品フローを構築しておきましょう

②誠実かつ丁寧な対応

ECサイトは実店舗のように対面での対応ができないため、購入者が「返品できるか」「返金されるか」などの不安を抱えている可能性もあります。

そのため、できるだけ購入者の心に寄り添い、誠実かつ丁寧な対応を心がけましょう。

返品対応中は購入者に随時、進捗状況を報告することで購入者に安心感を与えられ、顧客満足度を保つことができます。

また、ECサイト内にも返品条件や返金についての情報を記載しておくと、購入者はより安心して購入できるでしょう。

③返品処理に関するレビュー依頼

「返品時に親切に対応してもらえた」「返品時にこまめに連絡をもらえた」など、好意的なレビューが増えれば、結果として売り上げにもつながります。

返品対応がスムーズに問題なく行えた場合は、購入者に対応に関するレビューを依頼してみましょう。

お礼のメールにレビュー投稿のURLを記載して送るのも1つの方法です。できるだけ簡単にレビュー投稿ができる案内を送りましょう。

④返品データの分析

返品処理が完了したら終わりではありません。

「返品」にはECサイトを運営していく上での重要なヒントが隠されている可能性があります。

返品データを分析することにより、今後の生産計画に役立てたりECサイトの改善に役立てたりすることが可能です。

例えば、サイズ違いを理由に返品が多い場合は、服のサイズだけでなく、着用モデルの身長を明記するなどの対策が効果的といえるでしょう。

返品データを今後の運営に活かすことを考えて、返品フローの構築を行うことが大切です。

⑤返品処理の業務効率化

返品処理を効率化することでスムーズに返品対応をすることができ、作業コストの削減にもつながります。

例えば、返品処理業務をマニュアル化すれば、誰でも同様に対応が可能となり、効率化が図れるでしょう。

また、これまで返品処理に時間がかかっていたスタッフも返品処理対応の時間が短くなるため、ほかの業務に時間を使うことができ、業務に対するモチベーションも上がるかもしれません。

マニュアルの見直しなどを長期間行っていない企業は、作業者の声をくみ取り、現場独自の観点での工夫を取り入れてマニュアルの更新を行いましょう。

また、返品処理の業務効率化を進めるためには、以下のような「自動化」もおすすめです。

フロー自動化する対応
返品依頼依頼受付返品可否判定
返品手続配送業者の手配
受領確認受領確認メール在庫反映
返金経理システムとの連携

このような自動化は、管理システムを導入することで実現することが可能です。

管理システムにはさまざまな種類があるため、自社の業務フローで自動化したい業務をピックアップし、実現できるシステムを選びましょう。

まとめ:返品処理は煩雑になりがち|上手に付き合って売り上げにつなげよう

ECサイトを運営していく上で返品処理は避けられません。返品不可の特約を表示すれば、返品を拒否することもできますが、返品ができないことで販売機会を逃すことにもつながります。

返品処理はコストがかかりますが、丁寧に対応することで顧客からの信頼を高めたり、返品データを分析することでEC運営改善のヒントにもなります。

返品をただ嫌がるのではなく、うまく付き合って行きましょう!

返品処理を効率化するなら「ネクストエンジン」

返品処理は業務フローが多く煩雑なため、より効率化を目指すなら、EC管理システムの導入がおすすめです。

EC一元管理システム「ネクストエンジン」なら、手作業では時間がかかっていた返品処理に伴う在庫管理に関しても効率化することが可能です。

ネクストエンジンは手動による在庫更新が必要なく、以下のような理由により在庫が変動した際も自動管理が可能です。

  • 注文キャンセル
  • 返品対応
  • 交換対応
  • 不良品の処分
  • 入庫対応
  • ほかの店舗で商品が購入された場合の在庫変動

また、サンクスメールやフォローメールの自動送信もできるため、連絡漏れや送信間違いなどのヒューマンエラーも防げます。

できるだけ効率よくECサイトを運営したい、返品処理や受注管理をミスなく管理したいとお考えの方は、ぜひ導入を検討してみてください。

また、より詳しくネクストエンジンを知りたい方のために、ネクストエンジンの受注管理について詳しくまとめた資料もご用意しております。ぜひお気軽にダウンロードしてみてください。

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ECサイト運営において、「カゴ落ち」という言葉を耳にしたことがあっても、カゴ落ちがもたらす影響や対策がわからないという方は多いのではないでしょうか。

カゴ落ちとは、顧客がECサイトで気になった商品をカートに入れたものの購入せず、放置されている状態を指します。

本記事では、このカゴ落ちが発生する理由や対策について詳しく解説していきますので、カゴ落ちでお悩みの方は、ぜひ参考にしてください。

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カゴ落ちとは?

まずは「カゴ落ち」という用語の意味について解説します。

世界的にカゴ落ちがどの程度の頻度で発生しているのか、カゴ落ち率の平均もご紹介するのでぜひ参考にしてください。

カゴ落ちとは、商品をカートに入れたものの購入せず、放置されている状態のこと

冒頭でも記載したとおり、「カゴ落ち」とは、顧客が商品を購入せず、カートに入れたまま放置している状態です。

別名「カート落ち」や「カート放棄」とも呼びます

カゴ落ちしているとはいえ、商品を一度カートに入れているため、顧客はその商品に対して興味関心を示し、購入を検討していると推測できます。

購入を促すあと一押しのアプローチがあれば、購入につながるかもしれません。このように、カゴ落ちした商品を購入してもらえるように工夫することを「カゴ落ち対策」と呼びます。

ECサイトにおけるカゴ落ち率の平均値やその計算方法とは?

UXリサーチ会社のBaymard Instituteが、48種のカゴ落ち率のデータを平均値化したところ、カゴ落ち率の平均は69.99%と約7割にも上っていることがわかりました。※

年間1億円の商品がカートに入れられているとすると、7割に該当する7,000万円の販売機会が損失していることになるため、カゴ落ちが売り上げに与える影響は非常に大きなものです。

カゴ落ち率は下記の計算式で求められます。

カゴ落ち率={1-(購入完了数/作成されたカート数)}×100

購入完了数を作成されたカート数で割り、1から引きます。

この値を100倍にして、パーセンテージ表記に直したものが、カゴ落ち率になります。

※参考:Baymard Institute「48 Cart Abandonment Rate Statistics 2022

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カゴ落ちが発生する理由とその対策

約7割の確率で発生するカゴ落ちですが、どのような理由で発生してしまうのでしょうか。

ここではカゴ落ちが発生する理由とその対策を解説します。

1. 手数料・送料などの追加費用が高い

興味を持った商品をカートに追加し、購入ページに進むも、手数料・送料などの追加費用が高いことを理由に購入を断念する顧客が多いようです。

さきほども触れたBaymard Instituteの調査によれば、追加費用の問題はカゴ落ちの理由として全体の48%を占めており、大きな理由であることがわかります。

これは、顧客が事前に送料や手数料を把握できていないことに原因があるため、あらかじめ顧客にわかりやすく追加費用を明示することが大切です。

具体的には、税込金額を表示する、手数料や送料がかかる条件や金額をトップページに配置することなどが挙げられます

2. アカウントの登録や入力項目が面倒

ほとんどのECサイトでは、商品を購入するためにアカウントの登録が必要ですが、商品の購入前にアカウントの登録を求められると多くの顧客は面倒と感じてしまうでしょう。

一度登録すれば、住所やクレジットカード情報などを再入力する手間が省けるという顧客側へのメリットもありますが、初回のアカウント登録を面倒に感じて途中で離脱するケースは充分考えられます。

そのため対策としては、アカウント登録なしでも購入できる選択肢をユーザーに与えることが有効です。

アカウント登録の手間をなくすことで、初回購入のハードルを下げることができますので、可能であれば実装しましょう。

3. 利用したい決済方法が選べない

最近ではQRコード決済などの電子決済が普及し、支払い方法が多様化しています。

そのため、いざ商品を購入する際に、希望の決済方法を選択できない場合も、顧客の購入意欲をそぐ一因となるでしょう。

対策としては、できる限り多くの決済方法を用意しておき、とくに以下の決済方法には対応しておくことをおすすめします。

  • クレジットカード決済
  • コンビニ決済
  • 代引き(代金引換)
  • PayPay
  • LINE Pay
  • 楽天ペイ
  • Paidy翌月支払い

顧客の多用な支払いニーズに対応できるよう、多くの決済方法を準備しておきましょう。

4. ショッピング中のエラー

購入ページの表示読み込みに時間がかかってしまったり、エラーになり強制終了してしまったりすると、そのまま顧客が購入サイトに戻ってこなくなることがあります。

原因もわからずにエラーになることで顧客に不安を与えてしまうこともカゴ落ちの原因の1つです。

アクセス過多やサーバーメンテナンスなど、エラー原因がわかる場合は、速やかにエラー内容をわかりやすく明示することで、カゴ落ち率を抑えることができる可能性があります。

5. 欲しい商品の到着予定が遅い

配送サービスの向上により、現在では商品の購入から到着までのリードタイムが1〜3日というのが一般的です。

そのため、商品の到着までに数週間かかるとなれば、購入を諦めてしまいかねません。

カゴ落ち対策としては、繁忙期であることや原材料の不足など、配送に日数がかかる理由を明確にしておくことが有効です。

どうしても商品の到着に時間を要する場合は、事前に顧客に伝えておき、了承いただいた上で購入してもらいましょう。

6. 商品をカートに入れた後、忘れてしまった

顧客がネットショッピング中に別の用事を思い出し、サイトを離脱した後、そのままカートに商品を入れたことを忘れているケースもよく存在します。

こういったケースを防ぐためには、下記で紹介するカゴ落ちメールや追跡型の広告を活用することがおすすめです

また、セールや福袋などのキャンペーンページを用意して対策をすることで、顧客の購買意欲を刺激し、カゴ落ちを防ぐ確率も高まります。

カゴ落ち対策 には「カゴ落ちメール」が有効

カゴ落ち対策では、上記で紹介した対策のほかに、「カゴ落ちメール」を顧客に送付することも有効と考えられます。

カゴ落ちメールとは、商品をカートに入れたまま放置している顧客に対して、買い忘れがあることを知らせるメールです。

期待されている効果は以下のとおり。

  • 購買意欲をリマインドして顧客を購入サイトに呼び戻す
  • 購入を迷っている顧客の背中を押す

忙しくて途中離脱した顧客に商品を再度閲覧させることで、時間経過により低下した購入意欲を再度高めます。

カゴ落ちメールを送付する際は、該当商品の割引き情報も付け加えると、さらに効果的といえるでしょう。

効果的なカゴ落ちメール作成の4つのポイント

顧客の購買意欲を高めるために効果を発揮するカゴ落ちメールですが、配信のタイミングや頻度を間違えると顧客に不快感を与えかねません。

カゴ落ちメールが効果を最大限発揮するために、ここでは4つのポイントを紹介します。

1.配信のタイミングを考慮する

配信のタイミングを間違えてしまうと顧客に不快感を与えてしまうため、早すぎず、遅すぎないタイミングで配信することが重要です。

3時間後、24時間後、1週間後がベストなタイミングとされており、効果が高いと考えられています。

気になった商品をメモ感覚でカートに追加し、さまざまな商品を比較しながら検討している顧客は多いでしょう。

そのような顧客に対し、カゴ落ちメールの配信が早すぎると購買意欲を逆にそいでしまう可能性があるため、注意が必要です。

また、家電などの高価格帯の商品は、購入までに時間がかかるケースも多いため、商品のカテゴリや価格帯によっても配信のタイミングを考える必要があります。

ただ、実際に実行してみなければ顧客の反応もわからないため、上記で記載した「3時間後、24時間後、1週間後」の3つのタイミングでカゴ落ちメールを送信し、顧客の反応をデータとして収集することが有効です。

2.メールの件名(タイトル)を工夫する

メールの件名は、顧客がカゴ落ちメールを開封するかどうかを判断する重要なポイントです。

下記の表を参考に、顧客の購入時期やメールの特性に合わせた件名をつけましょう。

メールの種類サイト離脱からの経過時間件名の例
サンクス系メールサイト閲覧直後いつもご利用頂きありがとうございます【サイト名】
リマインド系メール2〜3日カートに追加した商品でお買い忘れはありませんか?【サイト名】
フォロー系メール1週間お困りの点はありませんか?【サイト名】

スマートフォンの利用者が多いため、件名がすべて表示されるよう、短い文字数で収めることも大切です。

3.内容や視認性にこだわる

カゴ落ちメールは、受け取った人が見やすいように、内容や視認性に配慮することも大切です。テキストばかりで埋め尽くすのではなく、ビジュアルを整え、HTML形式で配信するとよいでしょう。

また、内容は下記のように配信する度に変更し、徐々にアプローチをかけていくことが重要です。

  • 1通目:サンクス系メール(サイト訪問のお礼)
  • 2通目:リマインド系メール(カゴ落ちしていることのお知らせ)
  • 3通目:フォロー系メール(ECサイトで再度購入を検討してもらうように促す)

サイト閲覧直後に「商品の買い忘れがある」と指摘されると、顧客は不快に感じてしまう可能性があるため、お礼から入るのがおすすめです。

メールの最後には、限定特典や値引き情報などを記載しておくと、購買意欲をさらに高められます。

4.配信頻度の最適化を行う

カゴ落ちメールを送る際は、配信頻度にも注意しましょう。

カゴ落ちメールは3回までが妥当だと考えられており、それ以上多いと、顧客にしつこいという印象を与えてしまいます

回数は極力抑えつつ、メールの内容や視覚性にこだわってインパクトのあるメールを送付することを意識しましょう。

このまま使える!カゴ落ちメールの例文2選

カゴ落ち対策としてカゴ落ちメールの送付が効果的であることをご理解いただけたと思います。

しかし、実際に送付するにあたって、どのような内容にするか迷ってしまう方もいるのではないでしょうか。

ここからは、そのまま使えるカゴ落ちメールの例文を、2つのシチュエーションに分けて紹介するので、ぜひ参考にしてください。

パターン1.サイト離脱から2〜3日経過している場合の例文

サイト離脱から2〜3日経過している場合は、商品の記憶や購買意欲もまだ残っている可能性があるため、カートに商品が入ったままになっている事実を伝えることが有効です。

例文件名:カートに追加した商品でお買い忘れはありませんか?

【サイト名】本文:〇〇様

いつも【サイト名】をご利用いただき、誠にありがとうございます。
【商品名】がカートに残っておりますが、お買い忘れはございませんか?

【商品画像】【商品閲覧ページのURL】

現在、【キャンペーン名】も開催しております。該当商品のご購入で、●●%のポイントキャッシュバックを行っておりますので、この機会にぜひご購入をご検討ください。

ログインはこちら

なお、すでにご購入済みの場合や、カートから削除済みの場合でも、本メールが送信されることがありますので、ご了承くださいませ。

カゴ落ちメールの内容を確認した顧客がすぐに購入を再開できるように、商品閲覧ページのURLを記載するなど、細かな配慮を心がけましょう。

パターン2.サイト離脱から1週間ほど経過している場合の例文

サイト離脱から1週間ほど経過している場合は、商品に対する疑問や不明点を抱えていることも考えられます。

そのため、カートに商品が残っていることを伝えるよりも、「商品の購入を検討するにあたり困っていることがないか」というところからアプローチし、再度購入を検討してもらうように促すことが効果的です。

例文件名:商品のご購入にあたり、お困りの点はありませんか?

【サイト名】本文:〇〇様

いつも【サイト名】をご利用いただき、誠にありがとうございます。

商品のご購入にあたり、保証期間や返品方法についてご不明な点はございませんか?
注文に関する質問につきましては、以下のヘルプページに解答をまとめておりますので、ご覧くださいませ。

現在、【キャンペーン名】も開催しております。
該当商品のご購入で、●●%のポイントキャッシュバックを行っておりますので、この機会にぜひ商品のご購入をご検討ください。

ログインはこちら

カゴ落ちの原因として予想される内容に応じて、件名や本文を工夫し、カゴ落ちメールを送信しましょう。

まとめ:カゴ落ち対策を行い、顧客の離脱を防ごう

本記事ではカゴ落ちが発生する原因や、その対策について解説しました。

購入を決定した後に追加費用があることがわかったり、希望の決済方法が選べなかったりするなど、顧客にとって予想外の出来事が起きることと、カゴ落ちが発生してしまうことがあります。

サイト上で顧客への配慮を行うと同時に、カゴ落ちメールを適切に活用することがカゴ落ち対策として効果的です。

顧客の離脱を防ぐためにも、万全なカゴ落ち対策を行いましょう。

なお、カゴ落ちメール以外にも、配送遅延時のお詫びメールなど、EC運営で必要なメールのテンプレートを集めた資料を作成しました!以下から無料でダウンロードできますので、日々の業務にお役立てください。

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EC運営でお悩みなら!ネクストエンジン

EC運営の効率化・自動化にお悩みではありませんか?

EC一元管理システム「ネクストエンジン」は、受注管理在庫管理などのEC業務を自動化し、一元管理することができます。

サンクスメールなどの各種メールの自動送付など、EC業務を効率化するための機能が豊富に搭載されております。

30日の無料体験期間も設けられているので、少しでもEC運営の効率化や改善にご興味のある方は、以下から無料で資料がダウンロードできますので、ぜひお気軽にご利用ください。

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出荷管理は、受注した商品を出荷するために必要なプロセスです。

せっかく注文を受けても、正しく出荷作業ができていないと、お客様のもとには商品が届きません。

しかし、出荷管理は大幅な作業コストがかかる業務の1つで、効率化の実現ができず頭を抱えている企業もあるのではないでしょうか?
そこで本記事では、出荷管理の業務内容や重要性、効率化するためのポイントなどを解説していきます。

出荷管理とは?

出荷管理とは、業態によっても違いますが、基本的には受注した商品をお客様のもとにスムーズに出荷するために必要な作業です。

おもに出荷準備に関わる業務と、出荷後に出荷状況などを管理する業務の2通りが必要です。

いずれかがスムーズにいかないと、出荷にも支障をきたし、在庫状況のずれなどが原因でトラブルにつながる可能性があります。

シンプルな業務と思われがちですが、受注量が多いとその分作業も増えるため、効率よく行わなければいけません。

出荷をミスなく行うようにするためにも、出荷管理は重要な作業なのです。

出荷管理の作業内容と流れ

出荷管理を正しく行うためには、作業内容をよく把握する必要があります。

出荷の流れについて、どのような業務が必要になるのか、それぞれ詳しく紹介していきます。

1.出荷指示書などを作成する

まずは、担当者が受注伝票をもとに出荷指示書の作成をします。

どの商品を出荷するのか、必要な個数はいくつかなどを細かく確認しながら作成していきます。納期が決まっている商品が多く、商品の在庫状況は常に変化しています。出荷指示書に誤りがあると正しく出荷されませんので、注意して作成します。

納期の早い商品や、出荷の準備が複雑で手がかかるものは、早めに出荷指示書を渡せるようにしておきましょう。

2.出荷および納品を行う

商品の在庫を管理している倉庫担当者が、納期に合わせて出荷に必要な商品の出荷準備を行います。

同時に商品と一緒に同梱する納品書(お客様用と控え)と受領書の用意も必要です。

また、商品を問題なく届けられるように梱包し、配送の手配も行います。

年末年始など配送が混雑する時期は、予定よりも配送が遅れてしまうこともあるため早めの手配が必要です。

3.売上伝票を作成する

商品が納品されたあとは、伝票の控えなどを活用し、売上伝票の作成を行います。

売上処理が終われば、控え一式を経理担当者や商品の管理者に渡し、控えを管理してもらいましょう。

売上伝票のなかには、売上日や商品名、金額や数量、出荷時番号、納品先などの必要な情報がわかるよう、正確に記入しておくことが大切です。

4.帳簿へ記帳する

売上伝票と商品の受領書を受け取ったあとは、帳簿への記帳が必要です。

毎日の取引を仕訳し、誰が見ても会社のお金の流れがわかるようにまとめておきます。

取引記録を帳簿につけ可視化することで、取引の流れを把握できるだけでなく、1年分の決算所を作成する際にも必要です。

また、お客様とのトラブルを未然に防ぐためにも、取引の証明となる帳簿は重要です。

現金ではなく振り込みの場合は「売掛金」として処理するようにしましょう。

出荷管理を大切にしなければならない4つの理由

出荷管理は、ただ商品を発送するだけの業務ではありません。

正しく管理することで売り上げを把握するのはもちろん、在庫数を把握して欠品やミスを防ぐことにつながります。

また、顧客からの問い合わせなどにきちんと対応し、信頼を得るためにも重要な業務です。

ここからは、出荷管理が大切な理由について解説していきます。

1.売り上げを正確に予測できる

企業にとって売り上げを正確に予測することは、非常に重要なことです。

そのためにも現時点で売り上げがどのくらいあるのかを把握し、正しい数字を知る必要があります。

売り上げを把握することで、想定していた売り上げ予測と比較することができ、次年度の達成予算目標や事業コストの算出に活かすことも可能です。

売り上げを予測する精度が低いと売り上げ分析も正確でなくなり、今後の事業運営にも大きな影響を与えてしまう可能性があります。

健全な事業運営を行うためにも、売り上げを正確に把握して計上する必要があるのです。

2.適切な在庫数を維持する

自社にどの程度の在庫があるのかを把握しておくことも、出荷管理に欠かせません。

在庫の管理ができていないと、過剰在庫が発生し余計なコストがかかってしまうかもしれませんし、お客様から注文が入っても在庫切れで出荷できず、お待たせしてしまうかもしれません。

注文が入り在庫が変動するたびに、正確な在庫数を管理しておく必要があります。

時には、注文がキャンセルになったり、出荷数が急増するなど在庫数の変動が大きく、正確な在庫数を把握することが難しくなることもあるはずです。

そのため、管理システムの導入などを行いリアルタイムで在庫数を把握できる仕組みを構築し、正確な在庫数を常に把握できる体制を作っておきましょう。

3.欠品や納品ミスを防ぐ

お客様から注文を受けたときに、売れ筋の商品が何度も欠品を起こすと、せっかくの販売チャンスを逃してしまうことになります。

また、出荷管理を正確に行うことで商品の納品ミスを防ぎ、破損などの不良品があった場合でもすぐに対応することが可能です。

ミスを防ぐだけでなく、問題が発生した際に迅速に対応することは企業のイメージ向上にも繋がります

4.顧客からの問い合わせに迅速に対応できる

お客様から出荷状況などの問い合わせがあったときに、迅速な対応ができるかどうかは出荷管理を適切に行っているかどうかで変わります。

出荷した商品が到着するまでのスケジュールや状況がわかっていないと、問い合わせを受けるたびに状況の確認が必要になり、返答するまでに時間がかかってしまいます

問い合わせ対応でお待たせしてしまうと、お客様からの信頼を失う原因にもなりかねません。

今後の販売機会を逃さず迅速に顧客対応できるよう、出荷した商品の状況なども確認できる体制を構築しておきましょう。

出荷管理で起こりがちな3つの課題

出荷管理は日々の業務をスムーズに行うために重要ですが、

単純な作業に見えて複雑な部分も多く、さまざまな問題が起きてしまうこともあるでしょう。

ここからは、出荷管理がうまくいかないことで起こりがちな4つの課題について紹介していきます。

1.出荷や在庫情報を把握できないと作業効率の低下を招く

在庫は常に変動しています。

生産状況や在庫状況など常に情報の更新が必要な項目も多いため、最新状況の把握を維持するのが困難といった問題が発生することもあるでしょう。

リアルタイムに在庫状況を把握していないと、注文が入ってはじめて在庫が切れていたことに気付くケースも考えられます。

また、在庫情報をすべて手入力で行っている企業では、その分管理作業に時間も取られ、作業効率の低下の原因となるでしょう。

このように、常に変動する在庫状況を把握できていない企業や、在庫管理に大幅な時間がかかってしまい、業務効率がよくない企業も多くあるのが現状です。

2.注文のキャンセルや追加の情報共有が遅れる

注文のキャンセルや追加情報の共有体制が構築できていないと、注文後のキャンセルや追加注文が入ってもすぐに気づけない可能性があります。

キャンセルに気づかず出荷の準備をしていた場合、無駄な作業が増える原因になってしまいます。

そのため、注文情報に更新があった場合は、従業員が簡単に最新のステータスを把握できるシステム構築も大切です。

追加注文があり、すでに注文を受けていた商品と一緒に発送したほうがよいケースもあるため、できるだけ最新情報をすぐに把握できる環境を構築しておきましょう。

3.受注から売上計上までのタイムロスが生じる

受注してから商品の出荷、引き渡しを終えて、売り上げの入力作業までが基本の出荷作業になります。

この流れをできるだけ早くスムーズに行うことは、企業としても売り上げを立て、利益を確保するために重要なことです。

出荷管理に必要なフローが定まっていないと、無駄な作業が増えてしまい、タイムロスが生じる原因になります。

また、作業者によっても作業効率が変わり、業務が属人化してしまう可能性もあるでしょう。

このタイムロスを減らすという意味でも、管理システムを導入し、管理作業の自動化を目指すことが効果的です。

出荷管理を効率化するポイントとは

出荷管理がいかに重要かはご理解いただけたと思います。

ここからは出荷管理を効率化するためのポイントを解説します。

自社の現状を知って課題を整理する

まずは自社の現状の出荷管理について問題点を把握しましょう。

例えば、以下のような課題や改善すべき点はありませんか?

  • 入出庫の在庫を手作業でカウントしており、数が合わない時がある
  • 実在庫と在庫データが合わないことがある
  • 在庫があるのに、無駄な発注をしてしまうことがある
  • エクセルで出荷管理している

在庫確認を手作業で行っていると、どうしてもヒューマンエラーを起こしやすいですし、発注ミスが起こっている場合、業務が属人化し、特定のスタッフに管理の負荷が集中している可能性もありますので、業務フローの見直しが必要かもしれません。

また、エクセルで出荷管理をしている企業は多くいらっしゃると思いますが、エクセルで管理するメリット・デメリットは何でしょうか?

エクセルのメリットは多くの職場ですでに使用しており、追加コストがかからず、誰でも編集や入力が簡単にできるという点です。

しかしその反面、エクセルならではのデメリットもあります。例えば、エクセルは複数人で管理をすることには向いておらず、また、大量のデータを編集するとファイルが重くなり、動作不良を起こすこともあります。なにより、データを手入力していると、ヒューマンエラーを起こしやすくなります

そうはいっても「今のところはエクセルでなんとかしたい!」という方は、以下の記事でエクセルの在庫管理方法について解説していますので、こちらを参考にしてください。

システム導入で効率化を目指す!

自社の課題を把握でき、より効率化を目指すことが決まったら、ぜひおすすめしたいのは管理システムの導入です。

さまざまな管理システムがありますが、システムによっては、在庫状況をリアルタイムに自動反映したり、注文を受けた商品のステータス管理が簡単に行えたりするなど、出荷管理業務の効率化が実現できる機能があります。

より効率よく出荷業務を行うことで、ヒューマンエラーを減らすことができ、業務効率化で生まれた時間を集客など、もっと注力したい業務に集中できるようになります。無料のお試し期間を設けているところも多いので、管理システムをまだ導入されていない事業者の方は、ぜひ一度導入を検討してみましょう。

ECサイトの運営を自動化・効率化するならネクストエンジン

ネクストエンジンは、出荷管理や受注処理といったバックヤードからEC事業をサポートするEC一元管理システムです。

EC運営が軌道に乗り、売り上げがアップして嬉しい反面、日に日に受注や出荷業務がまわらなくなり、繁忙期にはスタッフ総出で深夜まで対応しなければならない……という経験はありませんか?

ネクストエンジンであれば、今まで1件1件注文確認していた作業を自動化し、業務をずっと楽に、効率化することができます。

ロジクラやオープンロジなど外部の倉庫システムとも連携でき、データを一元管理することで作業の効率化や時間の短縮を実現します。

実際にネクストエンジンを導入したとある企業様からは、導入後に出荷効率が大幅に改善し、出荷数が1.5倍になったというお声をいただいています。(詳しくは以下のページをご覧ください!)

ネクストエンジン導入で実現できることは以下のとおりです。

  • 慢性的なリソース不足の解消
  • ルーティン業務の減少で、それ以外の業務にリソースを割く余裕ができる
  • 自動化の実現によりヒューマンエラーを減らすことが可能
  • 教育や引継ぎ作業を減らして効率的な運営が可能

など

ネクストエンジンの出荷管理について、以下より無料の資料もご用意しております。お気軽にダウンロードください!

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まとめ:出荷管理の効率化にはシステム導入のご検討を

出荷管理は、受注量が増えるほど複雑になっていきます。手入力などアナログ作業で行うには限界があり、出荷管理がうまく行われていないと、欠品や納品の遅れなどの問題も発生しかねません。

出荷業務を効率よくスムーズに行うことでミスを減らし、お客様の信頼度を高めるべく、システム導入の検討してみてはいかがでしょうか。

デモ体験してみる

近年、買い物でインターネットを利用する人が増えており、需要の拡大に伴ってECサイトを立ち上げる企業や個人が増加しています。

しかし、ECサイト運営は業務範囲が幅広く、辛いと感じている方は多いのではないでしょうか。

そこで本記事では、ECサイト運営の概要から、業務が辛くなる原因や対策について解説していきます。ECサイトの将来性についても紹介していますので、ぜひ参考にしてください。

ECサイト運営にはどのような業務がある?おもな仕事内容とは

EC運営の辛さに入る前に、まずはECサイト運営の概要についてご説明します。

サイト運営の業務内容は、商品を販売するための「フロントエンド業務」と、販売活動を管理する「バックエンド業務」の2種類に分けられます。

フロントエンド業務

フロントエンド業務は、企画や広告、Webサイト制作など、顧客に商品を購入してもらうために行う業務です。

フロントエンド業務の中でも、「マーチャンダイジング」業務と「マーケティング」業務の2つに分けて解説します。

1.マーチャンダイジング

マーチャンダイジングとは、商品の企画・仕入れなど、商品を顧客のニーズに合わせ適切に届けるための戦略を実行する業務で、詳しい業務内容は以下のとおりです。

業務内容
商品の企画や調達顧客のニーズに合わせた商品の企画や選定を行う業務
商品の仕入れや在庫管理販売予測数量と市場の流行から、商品の仕入れ数量やタイミングを判断し、在庫管理を行う業務
商品の価格調整や入れ替え販売状況や在庫数から判断し、季節の変わり目などに行う作業

マーチャンダイジングは、ECサイトの利益を左右する業務であるため、販売予測や在庫数などのデータに基づいた管理が欠かせません。

2.マーケティング

マーケティングは、顧客に商品やサービスを知ってもらうために行う宣伝業務です。

どんなに高機能な商品を開発したとしても、このマーケティングがおろそかになっていると、売り上げは思うように伸びません。

マーケティングのおもな業務内容は以下の3つです。

  • Webサイト制作(思わず購入したくなるようなHP、LP制作など)
  • Webサイトへの集客(SNS運用や広告、CM等)
  • キャンペーン企画(プロモーションやセール等)

マーケティングに際しては、顧客のニーズや市場の流行などをしっかり分析することが大切です。

Webサイトの制作や集客は、専門の高度な知識が必要となるため、外部に委託する選択肢も考えるのもよいでしょう。

バックエンド業務

バックエンド業務は、顧客が購入した商品の発送や在庫管理など、ECサイトの裏側で行われる業務です。

ここでは「受発注管理」「商品・在庫管理」「運営管理」の3つに分けてそれぞれ解説します。

1.受発注管理

バックエンド業務の中心となるのが、この受発注管理業務です。

顧客からの注文情報をもとに受注処理を行い、ピッキング作業や検品・梱包の作業を経て、出荷処理を行います。

また、発送後の通知メールの送付や返品対応などのカスタマー業務も受発注管理業務の一部です。

受発注管理には多くの人手や作業スペースが必要で、システムなどと連携した効率的な運用が求められます。

2.商品・在庫管理

販売する商品は、ロケーション(倉庫内の住所のようなもの)ごとに、一定の法則を持って管理されています。

商品ごとにデータと現物の数量が常に一致した状態を保ち、商品の種類によっては劣化を防ぐために温度管理や消費期限の管理も重要です。

商品・在庫管理を正確に行うことは、発送業務の効率化にもつながるため、バックエンド業務の中でもとくに重要な業務となっています。

3.運営管理

ECサイトの売り上げや人件費の管理、システムの検討などが運営管理に該当します。

ECサイトの利益を伸ばすために、最適な人員配置の検討や外部ツールの選定を行う業務です。システム導入の検討をする際は、費用対効果を検証する必要があるため、幅広い知見が求められます。

業務の効率化に苦戦している場合は、専門知識を持つ外部業者に相談しサポートを受けることも検討しましょう。

ECサイトの運営は辛いもの?大変と感じる5つの理由

業務範囲が幅広く、多くの人手を必要とするECサイト運営は、辛いと感じる原因もさまざまです。

ここでは、ECサイト運営が辛いと感じる要因となるおもな理由を5つ紹介します。

理由① 業務範囲が広くマルチタスクになる

ECサイト運営は業務範囲が広くマルチタスクになりがちです。

おもな業務内容としては以下のものが挙げられます。

  • 企画
  • サイト制作&運営
  • マーケティング
  • 受発注業務
  • 出荷業務
  • 配送手配
  • カスタマーサポート

など

ECサイト運営は購入された商品を発送するという単純な作業だと思われがちですが、裏側ではこれだけ多くの作業を必要としているのです。

そのため、これらの作業の多用さ・煩雑さから辛いと感じる方もいるでしょう。

理由② 人手不足になりやすい

理由①でご説明したように、ECサイト運営は幅広い業務をこなさなければならず、業務量が多くなりがちです。

取り扱う商品数や規模によって異なりますが、商品の出荷業務などを行うバックエンド業務ではとくに多くの人手が必要です。とはいえ、繁忙期と通常期で業務量にばらつきがあることも多く、人員を増やすには当然コストがかさむため、なかなか増員に踏み切れないEC事業者も多くあります。

結果として慢性的な人手不足に陥り、ECサイト運営が辛いと感じる方は少なくありません。

理由③ こまめなサイト管理が必要

ECサイトを利用する顧客は、常に新しい情報や商品を求めています。

そのため、キャンペーンやセール情報の告知など、定期的に新しい情報を更新しなければいけません。

また、新しい商品の登録作業は、入力する項目も多く、手間のかかる作業です。

こうしたサイト管理や更新作業をし続けることが辛く感じる方もいるでしょう。

理由④ 徹底した在庫管理が必要

ECサイト運営では、商品の劣化や在庫過多、欠品を防ぐため、徹底した在庫管理が必要です。

在庫管理の精度は、出荷時のリードタイムなどにも影響し、顧客満足度や売り上げにも深い関係があります。

在庫管理には多くのノウハウと労力を必要するため、うまく効率化できず頭を抱えている事業者も多いのが現状です。

理由⑤ カスターマーサポートが大変

ECサイト運営において、カスタマーサポートはリピーターを増やすために、欠かせない要素の1つです。

このカスタマーサポートには、商品への質問やクレームの対応、返品や交換への対応などが挙げられます。

顧客はインターネット上の画像だけを見て購入するため、実物の商品を見て「イメージが違った」などの理由で返品や交換を希望することは多々あります。

しかし、ECサイトの運営者からすれば、日々多忙を極める業務の中で返品や交換にまで対応するのは辛いと感じてしまっても不思議ではありません。

ECサイト運営を辛いと感じないための対策3選

ECサイト運営が辛くなる原因としては、業務範囲が幅広く、手が回らない状態になってしまうことが挙げられました。

そのような状況を防ぐためには、システムの導入による効率化を検討したり、外部業者に委託したりすることで業務自体を減らすことが重要です。

ここでは、ECサイト運営を効率化する3つの方法を紹介します。

対策① 運営を一元管理できるサービスを利用する

ECサイト運営は一元管理サービスを導入することで、大幅に効率化できます。

今まで手作業で行っていた注文取り込みなどの受注業務、細かな記録を必要とする在庫管理業務など、多くの業務を自動化することが可能です。

業務スピードが向上するだけでなく、ヒューマンエラーの削減にもつながることで、顧客満足度も向上し、売り上げアップも目指せます。

スタッフの業務負担が軽減し、時間に余裕が出た分をより創造的な仕事に費やすことができるでしょう。

対策② 一部の作業をアウトソーシングする

商品の発送や在庫管理など、一部の作業をアウトソーシングすることで、自社にかかる負担を大幅に軽減することが可能です。

空いたリソースをコア業務に集中できるのはもちろん、商品の管理や発送など、物流に関する一連の流れをプロに任せられるためサービスの質向上も期待できます。

業者によって、得意な分野・苦手な分野が存在するため、自社に適したサービスを展開している業者を選ぶようにしましょう。

対策③ 新しく人材を採用する

取り扱う商品数や出荷数が増え、事業規模が大きくなっているのであれば、新しく人材を採用するのも1つの方法です。

その場しのぎで派遣などのスポット作業者を雇っているのであれば、なおさら採用に力を入れるべきでしょう。

固定の人材を多く雇用することで、作業者の育成に力をいれることができ、作業効率の改善が期待できます。

ECサイト運営の将来性は?市場規模が拡大した2つの要因

EC業界の市場規模は年々拡大傾向にあり、ECサイトの将来性は大いに期待できます。

将来性が期待できる2つの理由をそれぞれ解説します。

要因① スマートフォン利用者の増加

近年のデジタル化に伴い、スマートフォン利用者が年々増加しています。

スマートフォンであれば、アプリなどを活用することで快適にECサイトでショッピングを楽しめるため、利用者は今後も増えるでしょう。

また、さまざまなSNSが普及したことで、ECサイトへの集客経路も増えています。

それぞれの世代に合わせたマーケティング戦略を練ることで、ECサイト運営はますます拡大・発展していくでしょう。

要因② 日本は世界水準と比較してもEC化率がまだ低く伸びしろがある

経済産業省の発表によると、世界のEC化率が2021年時点で19.6%だった一方で、日本のEC化率は8.78%※となっており、世界に比べて日本のEC化はまだまだ低いのが現状です。

欲しい商品の現物を確認できないという理由で、ECサイトでの購入に消極的な消費者もいます。

このような層に、ECサイトを利用する利便性をアピールできれば、日本のEC化はさらに加速することでしょう。

ECサイト運営に参入する企業や個人が増えていることからも、ECサイト運営には伸びしろがあるといえます。

※参考:令和3年度 電子商取引に関する市場調査 報告書

ECサイト運営を楽しめる仕事に!ネクストエンジンがお手伝いします

業務内容が幅広く、辛くなりがちなECサイト運営も、効率化することで充実した仕事に生まれ変わります。

現状、ECサイト運営が辛いとお悩みの方は、ぜひEC一元管理システム「ネクストエンジン」の導入を検討してみてください。

ネクストエンジンを導入することで以下の効果が期待でき、ECサイト運営の効率化に役立ちます。

  • 受注処理や出荷指示の自動化
  • 各店舗や物流拠点の在庫変動の履歴を一元化
  • 商品登録作業の負担軽減
  • 発注・仕入れ業務の効率化
  • 発送通知メールの自動化

実際にネクストエンジンを導入されたEC事業者様からは「一人ですべての業務を行っていたため、深夜まで作業をすることもあったが、導入後は効率化・自動化することで、業務負担はラクになった一方で売り上げは3倍以上に増えた!」という声や、「セールの度に連日深夜対応していて、現場の雰囲気も悪くなっていたが、導入後は販促にも注力できる余裕も生まれ、売り上げも大幅にアップした」といった声をいただいています。

ネクストエンジンは皆様のEC運営に必要なルーチン業務をラクにし、よりクリエイティブな業務に専念するお手伝いをしています!以下から無料の資料をダウンロードできますので、ぜひご利用ください。

まとめ:ECサイト運営が辛いならルーチンワークを効率化しよう

本記事ではECサイト運営が辛くなる原因と対策について解説しました。

現状、ECサイト運営が辛いと感じているのであれば、バックエンド業務などのルーチンワークを効率化することが効果的です。

バックエンド業務の効率化には、運営を一元管理できるシステムの活用が大きく貢献します。

ECサイト運営全体の効率化を図りたいと考えている方は、ぜひ導入を検討してみてください。

また、ECビジネスの基礎について改めておさらいしたいという方は、以下から資料がダウンロードできますので、こちらもご参考ください。

すでにサイトを運営しているEC事業者やこれからEC運営を始めたい方のなかには、Amazonでの出店を検討している方は多いのではないでしょうか。

しかし、多くの出品者が同じ商品を取り扱うなど、ほかのECモールやカートと比べ、出品方法がやや特殊です。Amazonでの在庫管理の方法がわからないと悩んでいる方も多いと思います。

そこで本記事では、Amazonセラーセントラルを活用した在庫管理の方法を解説するとともに、Amazonでの商品販売を効率化させる在庫管理ツールも紹介するので、ぜひ参考にしてください。

Amazon × ネクストエンジンの連携はコチラ

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Amazonマーケットプレイスの在庫管理・発送の仕組み

Amazonマーケットプレイスとは、Amazon以外の個人や法人が、Amazonのプラットフォーム内で商品を出品・販売できる仕組みのことです。

Amazonで商品を販売する場合、このAmazonマーケットプレイスの仕組みに沿って商品を出品する必要があります。

Amazonマーケットプレイスの在庫管理・発送の仕組みは下記のとおりです。

  • 自社で在庫管理、発送を行う
  • Amazon FBAを利用して、Amazonが在庫管理、発送を行う

1つ目の自社で在庫管理や発送を行いAmazonで商品を販売する方法は、ほかのECモールと仕組みがほとんど同じであるため想像がしやすいでしょう。

Amazonを通して購入された商品を自社の倉庫から発送するため、Amazonマーケットプレイス内では、販売元と発送元の両方が自社に統一されます。

2つ目のAmazon FBAについての詳しい説明は後述しますが、Amazonが在庫管理・発送を行うので、販売元は自社ですが、発送元はAmazonです。

Amazonセラーセントラルとは?

Amazonセラーセントラルとは、商品登録や在庫管理など、Amazonで商品販売をするために必要な機能が入った管理ツールです。

ここからは、Amazonセラーセントラルに搭載されている機能や使用時の注意点を紹介します。

Amazonセラーセントラルは商品販売にまつわる機能を有する管理ツール

Amazonセラーセントラルは、商品登録・在庫管理・配送管理など商品販売に必要な機能が搭載されている管理ツールです。

Amazonの通常アカウントを作成した後、出品用のアカウントを作成することで利用できます。

Amazonセラーセントラルで頻繁に利用するのは、おそらく「在庫」タブと「注文」タブでしょう。

「在庫」タブでは、Amazonマーケットプレイスで販売したい商品の登録ができるほか、登録した在庫数や商品情報の管理が行えます。

「注文」タブでは、注文者の情報や配送ステータスなどを確認でき、受注管理を行うことが可能です。

そのほかにも、広告の作成や販売データの分析機能など、自社の売り上げを向上させるための機能が豊富に備わっています。

Amazonセラーセントラルの在庫管理でできること|機能一覧

Amazonセラーセントラルの在庫管理画面では、Amazonマーケットプレイスで販売したい商品の登録など、さまざまな機能が備わっています。

在庫管理画面に搭載されている機能を一覧にしたのでぜひ参考にしてください。

項目できること
在庫管理出品済みの商品情報を確認・編集できる
FBA在庫管理FBA出品済みの商品情報を確認・編集できる
登録商品情報の改善登録情報が不足していることで売り上げに影響を及ぼしている可能性のある商品が表示される
在庫健全化ツール直近30日間で在庫切れとなった商品について、細かい情報が表示される
商品登録商品を1商品ずつ登録できる
アップロードによる一括商品登録複数の商品を一括で登録できる
出品レポートカタログの管理に役立つ各種レポートを作成できる
グローバルセリング海外に向けて商品を出品する際に使用する
FBA納品手続きFBA納品後、商品を納品した際のステータスを確認できる
画像のアップロード商品画像をアップロードできる(同じ商品を複数の出品者が販売する相乗りの場合に使用)
ビデオのアップロードと管理商品詳細ページや商品紹介コンテンツに掲載される動画をアップロードできる
商品ドキュメントの管理ブランドに対応しているASINの設置マニュアルやパンフレットなどの商品ドキュメントをアップロードできる
商品紹介コンテンツ管理商品紹介コンテンツを登録したり、編集したりする際に使用する

Amazonセラーセントラルでの在庫管理における注意点

Amazonセラーセントラルでの在庫管理は、出品者が登録した在庫数に基づいて管理されています。

そのため、商品の登録時に誤った数量を入力してしまったり、商品を保管している倉庫からAmazon以外へ出荷したりした場合に、在庫差異が発生する点には注意が必要です。

Amazonセラーセントラルに登録されている在庫は、ほかの在庫と分けて保管するなど、在庫差異が発生しない仕組みを整えましょう。

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Amazonマーケットプレイスで在庫管理を怠った場合のリスク

Amazonマーケットプレイスで在庫管理を怠った場合、販売機会を逃すだけでなく、さまざまなリスクを抱えることになります。

おもなリスクは下記の4つです。

  • 機会損失
  • 広告の非表示
  • ランキングからの脱落
  • カートボックスを取られる

商品の在庫が切れている場合、顧客が商品を検索してもヒットしなくなります。本来は購入されて売り上げになったはずの商品が売れず、販売機会を逃したことになります。

また、在庫が切れている商品の販売ページは存在しないため、広告もストップします。

カテゴリーランキングからも脱落してしまう可能性が高いため、今後商品の在庫を仕入れたとしても売り上げが下がってしまう可能性が高いでしょう。

また、自社以外にも同じ商品を出品している販売者がいる場合、「カートに入れる」などのボタンが設置されているカートボックスが表示されなくなる可能性があります。

出典:Amazon.co.jp

同じ商品を複数の出品者が販売している相乗り商品の場合、カートボックスを保有できるのは1社のみのため、カートボックスを取られることは売り上げに大きな悪影響を及ぼすでしょう。

FBA(Fulfillment by Amazon)とは?

FBAとはFulfillment by Amazonの略で、在庫管理や商品の保管、受注から出荷処理、返品やカスタマー対応など、商品を販売する一連の流れをAmazonに委託できるサービスです。

セラーセントラルから利用登録を済ませ、商品をAmazonフルフィルメントセンターに納品することで利用できます。

FBAのサービス形態や利用するメリット、利用する際の注意点について、下記で解説していきますので、利用を検討している方は参考にしてください。

Amazon FBAマルチチャネルの特徴はコチラ

FBAのサービス形態は2つから選べる

FBAには2つのサービス形態があるため、自社の作業・保管スペースやコストと相談しながら希望するサービスを選択できます。

1つ目は、Amazonで出品している商品のみを管理するFBAです。

こちらは前述のとおり、フルフィルメントセンターに商品を納品することで、Amazonマーケットプレイスで購入された商品の発送を代行してくれます。

2つ目は、FBAマルチチャネルサービスというサービスで、Amazon以外のECサイトに出品している商品の管理も委託できるサービスです。

発送元の倉庫を一本化することで、在庫管理をシンプルに行えるため、欠品や在庫差異などのリスクを最小限に抑えられます。

FBAを利用するメリット

FBAを利用するメリットはおもに以下の3つです。

  • 業務負担を軽減できる
  • 物流品質が向上する
  • 顧客満足度の向上が見込める

それぞれ解説します。

業務負担やコストを軽減できる

FBAを利用せず自社で商品の管理や発送を行う場合、作業工程が多いため、多くの労力を必要とします。

FBAを利用すれば、商品管理や発送業務を委託できるので、自社の業務負担を減らすとともに、人件費やスペース確保にかかる料金などのコストを削減することが可能です。

物流品質が向上する

Amazonには物流に関するノウハウも豊富に蓄積されており、機械化なども進んでいることから、効率的かつ正確な物流サービスを提供する企業として業界でもトップレベルといえるでしょう。

24時間365日対応で、商品到着までのリードタイムを短縮できるほか、通関手続きや海外カスタマーからの問い合わせ対応を含む海外配送への対応も万全です。

顧客満足度の向上が見込める

FBAを利用することで、Amazonプライムの対象商品となり、プライムマークが表示されます。

Amazonプライム対象商品は、購入者側の配送料が無料になるため、顧客から選ばれる可能性が高まります。

また、代金回収業務の委託も対応しているため、顧客は決済手段として代引き支払いを選べるようになります。

豊富な決済手段を選択でき、お得に購入できるという点から顧客満足度の向上が見込めるでしょう。

FBAを利用する際の注意点

利用することでさまざまなメリットをもたらすFBAですが、利用する際は以下の点に注意する必要があります。

  • 手数料がかかる
  • 流通加工の柔軟性が低い
  • 商品状態の確認が困難
  • 自社に物流のノウハウが蓄積されない
  • FBAで対応できない商品もある

それぞれ解説します。

手数料がかかる

FBAを利用するためには、基本料金+販売手数料+保管手数料が必要です。

基本料金は小口出品、大口出品で費用が変わります。

費用は下記のとおりです。

  • 小口出品:100円/1商品
  • 大口出品:4,900円/月

商品の大きさや種類によっても配送料金が異なるため、自社で対応した場合のコストと比較・検討する必要があります。

販売手数料など正確な金額が知りたい方は、Amazonの「出品にかかる費用」ページを確認してください。

(参考:Amazon.co.jp「出品にかかる費用」)

流通加工の柔軟性が低い

FBAを利用している場合、購入された商品はAmazonの梱包要件に従い、Amazonのロゴが入った段ボールで発送されることになります。

オリジナルのロゴが入った段ボールでの発送や細かいギフト対応などはできず、他社との差別化が困難な点には注意が必要です。

商品状態の確認が困難

FBAでは、出品している商品をフルフィルメントセンターに預けているため、商品状態を逐一確認できません。

どうしても確認したい場合は、フルフィルメントセンターから商品を取り寄せる必要があり、手間や手数料がかかる点には注意が必要です。

自社に物流のノウハウが蓄積されない

FBAで業務を委託することは、業務負担を減らせる反面、ノウハウが蓄積されないといったデメリットもあります。

将来的に自社運用に戻すといった選択が難しくなるため、FBAを活用する際には長期的な運用目標を考慮し、検討してください

FBAで対応できない商品もある

FBAでは、

  • 日本の法令で義務付けられている日本語表記のラベルが貼付されていない商品
  • 日本において必要な承認を得ていない商品
  • 室温で保管できない商品
  • 動植物
  • 危険物および化学製品

の取り扱いが不可となっています。

Amazonマーケットプレイスで販売できても、FBAでは販売ができない商品もあるため注意が必要です。

対応できる商品について詳しく知りたい方は以下をご覧ください。

(参考:Amazon.co.jp「FBA禁止商品」)

確実で効率的な在庫管理を行うには在庫管理システムの利用がおすすめ

複数のECモールなどに商品を出品している場合、倉庫で保管している実在庫とAmazon内の在庫数を合わせることは大変難しくなってきます。

しかし、Amazonマーケットプレイスでの出品において、在庫管理を怠るリスクは大きく、欠品だけは避けたいところです。

そのような場合は、在庫管理システムを導入し、効率よく在庫管理を行ってみてください。

在庫管理システムを活用することで、在庫情報の一元化が可能になるため、 Amazonで出品している商品の在庫切れを見逃すリスクを減らせます。

このほかにも、注文の自動取り込みやメールの自動送信など、業務を効率化させるための機能が豊富に搭載されているのが管理システムの特徴です。

業務の効率化を図りつつも、運用は自社主体で行うため、FBAを利用する際に発生する懸念点をカバーできるでしょう。

Amazonと連携・効率化を図れる一元管理システム6選

Amazonマーケットプレイスでの商品販売を効率化させるためには、 Amazonとの連携に対応している一元管理システムを選ぶ必要があります。

ここでは、Amazonと連携し、効率化が図れる一元管理システムを6つ紹介します。

※本記事は2022年10月時点の情報です。詳細は各サービスにお問い合わせください。

1.ネクストエンジン

ネクストエンジンはNE株式会社が提供している一元管理システムで、受発注や在庫の管理を一気通貫で行えます。

 Amazonとの連携にももちろん対応しており、商品登録をほかのECモールと合わせてネクストエンジンから行えるほか、一括で商品登録を行うことも可能です。

※「製品コードなし商品(JANなし)はTSVファイルのダウンロード・アップロードが必要となります。

また、ネクストエンジン上で出荷処理された注文は、セラーセントラルと連動し、自動的に注文情報が更新される仕組みになっています。

電話サポートや画面上でのサポートなどサポート体制も充実しており、システムの操作に自信のない場合でも安心して導入できる一元管理システムです。

料金月額3,000円+従量課金制
無料お試し期間30日
公式サイトhttps://next-engine.net/

2. 助ネコ

出典:助ネコ公式サイト

助ネコは株式会社アクアリーフが提供する在庫管理システムです。

高い操作性と高品質なカスタマーサポートが特徴で、きめ細やかなエラーチェック対応なども充実しています。

 Amazon以外でも多数のECモール・カートに対応しているため、在庫管理を一元化することが可能です。

助ネコを提供している株式会社アクアリーフは、おもてなしマイスター協会からおもてなし規格認証を得ているという強みもあります。

サポート品質にこだわっている企業が運営している安心感抜群のサービスといえるでしょう。

料金初期費用:30,000円
月額基本料金Lite:2,000円+従量課金制
ベーシック版:15,000円+従量課金制(連携モール1モールのみ)
ベーシック版:20,000円+従量課金制(連携モール2モール以上)
ベーシック版:40,000円(連携モール数問わず)
Plus:80,000円
無料お試し期間30日

3. ロジクラ

出典:ロジクラ公式サイト

ロジクラは株式会社ロジクラが提供している在庫管理ソフトです。

入出荷処理や在庫管理など、基本機能を無料で利用できるほか、PCだけでなく、iPhoneにも導入できます。

iPhoneでは基本機能のほか、ハンディターミナルの代わりとして検品作業も行えるため、業務効率化やコスト削減の観点から考えても魅力的です。

料金Liteプラン:9,000円/月(年間契約の場合)
Standardプラン:25,000円/月(年間契約の場合)
Premiumプラン:40,000円/月(年間契約の場合)
無料お試し期間14日間

4. mylogi

出典:mylogi公式サイト

mylogiはアートトレーディング株式会社が提供する在庫管理システムです。

Amazon FBAやZOZOTOWNなど、委託先倉庫の在庫管理に力を入れています。

簡単に在庫移動し、自動で売り上げ計上する機能が備わっているため、適切な在庫高での運用や販売機会損失に役立てることが可能です。

各種ECサイトとの在庫連携やAPI連携、商品マスタ登録など、サポートが充実しておりすぐに利用開始できるのが特徴です。

料金mylogi EC
初期費用:100,000円
月額費用:30,000円
mylogi standard
初期費用:300,000円
月額費用:50,000円
無料お試し期間要問い合わせ

5. CROSS MALL

出典:CROSS MALL公式サイト

CROSS MALLは、株式会社アイルが提供しているASPサービスです。

ネットショップと実店舗との連携にも対応しており、APIを利用したPOSシステムとの連携により、実店舗で商品が売れた場合でも在庫情報をECサイトと共有できます。

Amazonのほかにも多数のECモール・カートに対応しており、在庫更新や在庫振り分けを自動で行えるので、効率的な運用が実現可能です。

各店舗の在庫情報を共有し、売り越しリスクを軽減することに役立てられるでしょう。

料金初期費用:0円
月額費用(商品点数の制限あり)
スーパーライトプラン:5,000円×サイト数(3サイトまで)
プラン1000:9,000円×サイト数
プラン3000:14,000円×サイト数
プラン5000:18,000円×サイト数
プラン15000:23,000円×サイト数
無料お試し期間1日(電話解説付きオンラインデモ無料体験)

6. TEMPOSTAR

出典:TEMPOSTAR公式サイト

TEMPOSTARはSAVAWAY株式会社が運営する、複数のECショップ運営を連携・自動化・効率化できる一元管理システムです。

Amazonを含めてさまざまなECモール・カートに対応しており、受注・在庫・商品の情報をそれぞれ連携できるため、将来的に事業拡大などがあっても柔軟に対応しやすいシステムです。

TEMPOSTARの特徴である「ハイブリッドカスタマイズ」システムは、事業の成長に合わせた拡張対応もでき、システムを乗り換えることなく継続して長期間利用できることが強みと言えるでしょう。

基本機能に加えて、個別にカスタマイズした機能も常に最新の状態で利用でき、頻繁に発生するECプラットフォームの仕様変更にも対応できます。

料金初期費用:0円
月額基本費用:10,000円〜(+定額プランもしくは従量課金プランを選択する)
無料お試し期間30日

Amazon在庫管理方法のまとめ

本記事では Amazonセラーセントラルを活用した在庫管理の方法と、Amazonでの商品販売を効率化させる在庫管理ツールを6つ紹介しました。

Amazonマーケットプレイスで在庫管理を怠ってしまうと、さまざまなリスクを抱えてしまいますが、在庫管理システムで在庫を一元管理すれば、これらのリスクを回避できます。

一元管理システムを選ぶ際は、対応モールやコスト面などの観点から、自社に適したものを選ぶようにしましょう。

Amazonの在庫管理でお困りなら「ネクストエンジン」

Amazonの在庫管理でお困りの方は、ネットショップ一元管理システム「ネクストエンジン」の導入をぜひご検討ください。

入出荷管理・在庫管理でセラーセントラルと連動しているのはもちろん、アプリで機能をカスタマイズできるため、事業規模の変化とともにシステムを拡張できる自由度の高い運用ができます。

メールの自動送付など、EC業務を効率化するための機能が豊富に搭載されているため、ECサイト運営の効率化に役立ちます。

さらに詳しくAmazon FBAマルチチャネルとネクストエンジンの連携について知りたい方のために、資料もご用意しております。

以下からお気軽にダウンロードください。

資料ダウンロードはこちらから

EC運営は日々の業務量も多く常に忙しいと感じていませんか? 現在は受注処理等もアナログで行なっていて、もっと効率化したいと思いつつも、システム導入後の運用イメージができないというEC事業者の方は多くいらっしゃいます。

そんな方はぜひ、システム導入でEC運営が具体的にどう変わるのかをEC初心者の新人エヌイーくんと一緒に学んでみませんか?

受注処理の運用方法を学ぼう!

はじめまして!ぼく、エヌイーくんです。これから先輩がEC初心者のぼくに、ネクストエンジンの運用方法について教えてくれるそうです! EC運営でお悩みの皆さん、ぜひぼくと一緒にネクストエンジンの運用方法について学んで行きましょう!

ここでよく学んで、早くEC事業者の皆さんのお役に立てるようになるんだよ! さっそくだけど、今日は受注処理の運用方法を解説します

はい!(やる気満々)

受注処理は真心込めて1つずつ……しなくていいんです!

ECサイト上で商品が売れると、お客様に商品が届くまでのさまざまな受注業務が発生します。注文が入ったら在庫状況を確認して、お客様にサンクスメールを送ったり、入金確認をしたり……等々。

EC事業者の皆さんは日々の受注処理をどのように行なっていますか? ひとつひとつの作業は複雑ではないものの、限られた人員ですべてやろうとすると、繁忙期や何かイレギュラーな対応を迫られたときなど、ヒューマンエラーが起こりかねません。

EC事業者側にとっては数多くの注文のうちのたった1つのミスでも、お客様にはそれが店舗に対する印象のすべてになるため、レビューの評判が下がったり、店舗に対する信頼度やお客様の満足度に大きく影響してしまいます。

やっぱり真心込めて1つずつやるしかない? でもそんなことしていたら、すべての注文に対応しきれない! どうしたらいいんですか?

そこでシステム導入が受注管理業務に生きてくるのです! ネクストエンジンを使えば、今まで1つずつ対応してきたものを自動化し、受注処理を効率よく運営できます。

ネクストエンジンの受注処理(商品在庫ありの場合)

例えば、ネクストエンジンの管理画面では、上の図①のように、EC店舗から新規の受注が入ると自動で「新規受付」のステータスに受注案件が入り、取り込まれた商品はネクストエンジン側で在庫を確保します。

その後、以下いずれかの方法でEC店舗で確定した受注を取り込みます。

  • 自動取り込み:API
  • 手動取り込み:csv
  • 1クリック取り込み:有効化

確認が不要な注文は出荷できる状態のステータスへ自動的に移動し、確認が必要な受注だけを各ステータスに自動振り分けします(上の図②)。また、各ステータスで止める条件は店舗ごとに設定できます。

これなら注文ひとつひとつに対応しなくて済むし、人為的ミスも減らせて、すごく効率的業務が進みそう!

なお、「確認待ち」に止める設定ができる条件や具体例など、さらに詳しい機能が知りたい方はこちらの記事(「働くNEシリーズ 受注処理篇」)や、以下から無料のダウンロードもチェックしてみてください。

お役立ち資料を見てみる

教えて先輩!エヌイーくんの質問コーナー

受注処理の運用方法は分かったのですが、自動で受注情報の取り込みができるモール・カートはどこですか?

いい質問だね。楽天市場、Yahoo!ショッピング、Amazon、au Payマーケット、Qoo10、メルカリShops、Shopifyショップサーブ、makeshopebay、BASEどがあるよ。自動連携する場合、一部(*で記した部分)はアプリの利用が必要だから注意してね

わー、たくさん選べるんですね! ……あ、そうだ! システム運用中に「確認待ち」ステータスに止まるケースって実際は結構多いんですか?

「確認待ち」に止まるケースというのは、例えば、購入者様のコメントがあったり、記載住所に不備があるようなケースが考えられるね。この場合、店舗ごとに確認したい条件を指定できるんだ。とはいえ、受注全体に対しての頻度は高くはないから安心して大丈夫

さらに詳しい確認待ちに止める条件を知りたい方は、こちらの記事「まだ注文を1件ずつ確認している?【働くネクストエンジン – 受注処理篇】」もご覧ください!

まとめ

今回はネクストエンジンを使った受注処理の運用について勉強しました。EC運営の助けになるヒントが少しでも見つかれば幸いです。

「新人エヌイーくんと学ぶ!ネクストエンジン運用教室」ではネクストエンジンの運用方法についてシリーズでお伝えしています。このほかの記事はこちらから一覧で見ることができますので、ぜひ気になるトピックをチェックしてみてください!

今日はとても勉強になりました!ネクストエンジンを運用して、日々の業務に忙しいEC事業者の皆さんのお仕事がもっと楽になってほしいと思います! なお、ネクストエンジンでは毎週オンラインセミナーも実施しているので、お気軽に以下のリンクからチェックしてみてください!ぼくも参加してこなくっちゃ!

【エヌイーくんプロフィール】

小田原から新横浜に最近引っ越した会社員。効率化が好き。EC事業者さんの役に立てるよう日々奮闘中。

配送品質を向上するためのYahoo!ショッピングとYahoo!フリマでの取り組みである優良配送。優良配送に認定されると様々なメリットがありますが、それにはいくつか条件があり、日々の多忙に加えてこの条件達成に苦悩しているEC事業者さんも多いと聞きます。

この記事では、Yahoo!ショッピングの優良配送のメリットや重要性、条件達成・継続を超ラクにする秘訣を紹介します。

Yahoo!ショッピングの優良配送のメリット

1. 検索結果で上位表示されやすくなる

Yahoo!ショッピング・Yahoo!フリマは公式で、優良配送の対象商品は検索結果で上位表示されることを発表しています。アクセス数が高まり安くなり注文数も増加することで、売り上げアップを狙えます。

2. 検索結果に優良配送アイコンが表示される

優良発送の対象となった商品には、配送のスピーディーさをイメージしたトラックのマークのアイコンが表示されます。「他の商品に比べて目立つ」&「早く商品が手元に届くユーザーメリットの提示」という大きな役割、メリットがあります。

3. 他店舗への商品ページに掲載される

同一のJANコードの商品を取り扱う場合、商品ページの上部と中部にある「条件比較」の部分で視認性の高い場所に表示されます。配送スピードを優先する消費者を他の店舗から集客することができます。

4. 絞り込み検索の対象に

優良配送の商品を対象に絞り込み検索ができるようになっています。この機能で優良配送の対象になっていない商品は配送スピードを優先している消費者に表示されなくなってしまいます。

5. 検索画面・レコメンド枠において優先表示

2022年6月にYahoo!ショッピングとYahoo!フリマの検索結果画面とレコメンド枠にて、優良配送商品が優先的に表示されることが発表されました。2022年8月下旬ごろから実際に実装されており、検索順位に影響を及ぼす指標の中で最重要指標となっています。

Yahoo!ショッピングの優良配送の重要性と条件の厳しさ

ECサイトにおける配送スピードの重要性

ECサイトで商品を購入したユーザーは、商品が届くまで待つ必要があります。「翌日配送」に対応している商品も増えてきている中で、いくら商品が良くても安くても配送が遅ければ、「必要な日に届かない」といった事が生じるため、顧客満足度を下げる要因にもなります。

注文から配送までのスピードの重要性は年々増しており、実際に『Digital Commerce 360』とBizrate Insightsがおこなった調査では、「2つのECサイトで同じ価格の商品が売られている場合、配送が早いほうから購入する」と回答した人が60%という結果になりました。

このようなデータからも、配送スピードが「顧客満足度」と「購買率」に大きな影響を与えていると考えて間違いないでしょう。

優良発送になるための条件

認定を受けることで売上が上がるメリットのある「優良配送」ですが、認定を獲得するための条件は2つあります。

①最短お届け日が「注文日+2日以内」

②「出荷遅延率」が5%未満

※出荷遅延率とは、「遅延対象となる注文数」を「全注文数」で割った割合

どちらも条件としては簡単ではなく、さらに継続して条件を達成し、「優良配送」を維持し続けるには、「受注の管理」「倉庫との連携」等、日々の業務と並行してクリアしなければいけない課題はたくさんあり、ショップ運営者さんには大きな負担となります。

優良配送の条件達成・継続を超ラクにする秘訣

一元管理システムの導入

ECサイトで出店している方は、楽天、Amazon、Yahoo!ショッピング等、いろいろなモールへ出店されている方が多く、それぞれの店舗やモールでの受注や在庫の確認の業務は煩雑になりがちです。それによって、優良発送の条件達成の難易度は跳ね上がっているという現状がある方も多いのではないでしょうか。

その難易度を低下させることができるのが「一元管理システム」。一元管理システムとは、複数のショッピングモールへの出店や、自社ECサイトを多店舗運営している際に、それらのデータを集約して受注から出荷までを超効率的に運用・管理していくためのシステムになります。

具体的にどんな悩みを解決できるのか、ネクストエンジンを例に挙げて紹介します。

一元管理システムのネクストエンジンでできること

1. 受注・出荷の一括管理

受注の数が少ないうちは問題なく対応できてはいても、受注件数が増えてくると各モールごとでの受注の管理在庫管理が煩雑になり、かなりの時間がかかるようになります。そのため、優良発送の条件達成の壁をクリアできないという問題や、できたとしても「優良発送の恩恵」をうけて注文数が増加すると、条件を継続的に達成できないという問題が生じます。

ネクストエンジンでは各モール、店舗の注文は自動的に取り込まれ、ネクストエンジン上で出荷できる状態に処理されます。さまざまな送り状発行システムに対応しており、出荷ができる状態になった注文は順次出荷されますので、今まで手作業で確認が必要だった作業が一気に自動化されることで優良発送の条件達成のハードルを一気に下げることができます。

さらに、サンクスメールなどの各種メールも自動送信が可能なので、効率化するだけではなく、今よりもさらにお客様の満足度を上げる工夫も可能となります。

2. 倉庫との連携強化

ネクストエンジンはさまざまな倉庫・WMSと連携でき、出荷指示を自動でスムーズに行うことができ、手動による在庫管理も必要なくなります。

システムを使うことで、手動で行うと煩雑でミスの起きやすい在庫管理も一気に効率化・自動化することができ、ラグが発生しやすい倉庫との連携もスムーズに行うことができます。

ヤマトフルフィルメントサービスの終了で代替案をお探しの方は以下の記事もぜひご覧ください。

ネクストエンジンでEC業務を最適化

Yahoo!ショッピングの優良配送の条件を達成・継続を超ラクにする秘訣を紹介しました。

日々の業務に加えて、受注や在庫を管理しながら顧客対応をしたりと多忙な毎日。ネクストエンジンは、そんなEC事業者の皆さんの業務を減らし、少しでも売上アップや新しいチャレンジに向ける時間を創造できるようにサポートします。

なお、以下からネクストエンジンについての資料が無料でダウンロードできますので、ぜひこちらもご参考ください。

EC事業における物流は、求められる作業量が多く高い品質を求められるため、改善に頭を悩ませている方も多いのではないでしょうか。

そのような時は、物流業務を専門のプロに任せることができる、物流アウトソーシングの活用がおすすめです。

本記事では物流アウトソーシングの概要やメリット・デメリットについて詳しく解説していきます。

依頼した際の費用相場や、選び方についても解説していますので、ぜひ参考にしてください。

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物流アウトソーシングとは?

まずは、物流アウトソーシングの基礎知識や、作業内容について解説します。

物流アウトソーシングとは物流部門の仕事を外注すること

物流アウトソーシングとは、物流部門の仕事を3PL(サードパーティー・ロジスティクス)と呼ばれる、物流アウトソーシングを実施している倉庫会社へ委託することを指します。

入出庫や在庫管理など、労力が大きく、正確さを求められる物流業務をプロに任せることでより高品質のサービスを目指すことができます。

物流アウトソーシングを利用することで、出荷件数の増大やリードタイムの短縮を実現し、人手不足や保管スペースの問題も解決できるでしょう。

物流アウトソーシングでカバーできる作業内容

物流アウトソーシングでは入出庫や在庫管理など、物流全般の業務が代行可能です。

ここからは、物流アウトソーシングでカバーできる作業内容についてそれぞれ解説します。

基本となる荷受け作業【入庫・棚入れ】

倉庫に商品が搬入され、最初に行なう入庫作業と棚入れの作業を代行することが可能です。

入庫作業の方法はさまざまで、カートンや商品の実数ごとに、おもにバーコードを読み込んで数量のチェックを行ないます。

棚入れは棚やパレットなどに一定のルールのもと、整理された状態で収納していく作業のことです。

入庫作業は物流業務の土台となる作業であるため、ここでミスが出ると、後々に出荷ミスや出荷遅延などを引き起こす可能性があるため注意が必要です。

記録を取り、置き場所を決める【検品・在庫管理】

荷主側の要望によっては、商品状態の確認など、事前の検品作業にも対応しています。

この検品作業は、荷主側と物流アウトソーシング会社で、合格の基準を定義しておくことが大切です。

在庫管理では、入出庫時にバーコードでスキャンをするなど、記録を取りながら現物とデータの数量を常に一致させながら作業を行ないます。

正確な在庫管理は出荷ミスや欠品を防ぐだけでなく、余計な棚卸し作業を省くことにもつながるでしょう。

在庫から取り出し、発送準備をする【ピッキング・梱包】

出荷指示がかかると、倉庫内から出荷対象の商品を集めてくるピッキング作業が行なわれます。

このピッキング作業も代行可能で、物流業務の中でもとくに人手を必要とする作業です。

作業員の熟練度やシステムの活用度合いで効率が大きく異なる業務とも言えるため、物流業務に精通しているプロに任せた方が効率化を図れる可能性があるでしょう。

また、梱包作業では、荷主企業の要望に沿って対応することが一般的です。

商品ごとの梱包方法やチラシ対応、緩衝材の使用方法についてなどの要望やマニュアルはしっかりと伝えておきましょう。

出荷の手配や送り状番号の通知など【配送管理】

梱包後は配送業者への荷物の引き渡しや送り状番号の通知などを行ないます。

配送管理も代行可能で、物流業に慣れている企業が出荷の手配などをする場合、配送業者とのやりとりもスムーズで、滞りなく配送準備を行なえるでしょう。

配送業者への実績送信や顧客への送り状番号の通知にも対応しています。

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物流アウトソーシングにかかる費用と費用相場

物流アウトソーシングの利用を検討する上で、最も気になるのが費用の部分ではないでしょうか。

物流アウトソーシングの費用内訳は、毎月一定の金額を支払う固定費と、出荷数や在庫量によって変動する変動費タイプの2つに分かれ、それぞれの合計で費用が決まることが一般的です。

それぞれの相場は下記のとおり。

【固定費(1カ月あたり)の費用相場】

項目費用相場
システム利用料2〜5万円
保管料1坪あたり4,000〜7,000円

システム利用料とは、入出庫や在庫管理の際に使われる倉庫管理システムの利用料のことです。

荷主企業ごとに最適化された高機能なシステムを比較的安価で利用できます。

保管料は1坪あたりの金額を設定し、使用坪数に応じて請求されるケースがほとんどです。

【変動費の相場】

項目費用相場
入庫料1個あたり10〜30円
ピッキング料1個あたり10〜30円
検品料1個あたり10〜100円
梱包料段ボールの場合 150〜300円
配送料400〜1,200円

入庫料は商品1点ごとやカートン数ごとなど、請求方法は企業によってさまざまです。

コンテナやチャーター便の荷受けは荷受け料として別途請求されます。

検品料には、商品の状態確認や検針なども含まれています。

また、梱包の際にチラシなどを同梱する際は、別途1枚あたり1〜5円程度請求されることがあるため注意が必要です。

物流をアウトソーシングするおもなメリットは4つ

物流をアウトソーシングすることでコストの削減や業務の効率化などさまざまなメリットをもたらします。

おもなメリットは下記の4つです。

  • コストの削減と明確化が可能
  • コア業務に専念できる
  • オペレーションがより正確でスピーディーになる
  • 繁忙期に人材の確保で苦慮する必要がなくなる

それぞれのメリットについて解説します。

1.コストの削減と明確化が可能

物流業務を行なう作業員を自社雇用していると、物量に関わらず一定の人件費がかかるため、物量が少ない月などは余計にコストがかかることになります。

しかし、物流をアウトソーシングすると、毎月の費用は物量によって単純に変動するため、物量が少ない時期にもコストを抑えられます

また、資材の変動費や人件費などの細かい支出も、物流のプロが管理することで明確になり、無駄な出費を見つけやすくなるため、不要なコストの削減を行なうことも可能でしょう。

2.コア業務に専念できる

物流業務は入荷から出荷までに複数の工程が存在し、人・時間・場所といったリソースを大量に消費します。

しかし、物流業務をアウトソーシングすることでそれらのリソースの余裕が生まれ、空いたリソースを自社のコア業務に集中させることが可能です。

商品開発やマーケティングに力を入れることで、売り上げの向上が見込めるでしょう。

3.オペレーションがより正確でスピーディーになる

アウトソーシング先の物流業者は、複数の荷主の商品を取り扱い、物流業務に関するノウハウが豊富に蓄積されています。

倉庫システムをフル活用しながら、スペースの有効活用やバーコードの利用などで無駄の無い在庫管理が行なわれているため、正確で迅速な物流を実現できます。

4.繁忙期に人材の確保で苦慮する必要がなくなる

物流業界は時期によって忙しさの波が大きく、日々の人材管理に苦労している企業も多いのではないでしょうか。

とくに繁忙期には作業者を雇用することはもちろん、派遣作業員などの手配も繁忙期ではすでに手一杯なため、人材の確保は容易ではありません。

しかし、物流をアウトソーシングすれば、これらの問題を解決できます。

人材の確保も物流業者に任せることが可能で、物流業者は派遣会社ともすでに良好な関係を保っているケースが多いため、繁忙期でも人材の確保がスムーズにできるでしょう。

物流をアウトソーシングする際の注意点は2つ

物流をアウトソーシングするメリットについて解説してきましたが、もちろん注意点も存在します。

おもな注意点は2つです。

  • 自社なら可能だった柔軟な対応が難しくなる
  • 自社にノウハウが蓄積されない

それぞれ解説します。

1.自社なら可能だった柔軟な対応が難しくなる

アウトソーシング先の物流業者は複数の荷主の対応を行なっているため、倉庫全体の効率化を第一としています。

そのため、全体の運用とは離れた個別の要望には対応できないケースもあるでしょう。

具体例としては、手書きのメッセージカードや細かすぎる梱包指示などが挙げられます。

効率化よりも顧客満足度を優先したい企業もあるかもしれませんが、依頼主側目線での要望が必ずしも通るわけではない点には注意が必要です。

2.自社にノウハウが蓄積されない

物流業務も自社でこなしている場合は、入出庫作業や在庫管理のノウハウが蓄積され、作業効率や精度が上がっていきます。

しかし、物流をアウトソーシングしてしまうと物流業務を自社で行なうことがなくなるため、社内にノウハウが蓄積されづらくなります。

そのため、アウトソーシングをやめ、自社で物流業務を行なうとなった際に、すぐさま対応することは困難でしょう。

そうならないためにも、物流アウトソーシングを利用する際は、長期的なビジョンも見据えて検討することが大切です。

物流アウトソーシングを取り入れるのに適切なタイミング・導入までの流れは?

ここからは物流アウトソーシングを導入するタイミングと、導入までの流れを解説します。

物流アウトソーシングを導入するタイミング

物流アウトソーシングを取り入れる適切なタイミングは以下の4つです。

  • 取り扱う商品量が増え、自社のリソースが圧迫してきた時
  • 商品の需要が増加し、出荷対応が自社で追いつかなくなってきた時
  • 商品開発やマーケティングなどのコア業務に集中したい時
  • 今後の事業拡大に備える時

人手や場所の不足によって自社での対応が難しくなった場合は、アウトソーシングせざるをえません。

無理やり自社で対応しようとすれば、発送ミスや配当遅延によって顧客離れを引き起こす原因にもなってしまう可能性もあるでしょう。

また、自社で対応できている場合でも、将来的に業務拡大をしていく予定であれば、早々に導入することで後から慌てる心配がありません。

メリットの2つ目で紹介したように、アウトソーシングを導入することで、空いたリソースをコア業務に集中させられます。

商品開発やマーケティングに力を入れるため、人材の配置を見直したいと考えているのであれば、アウトソーシングを導入すべき時期だといえるでしょう。

物流アウトソーシングを導入するまでの流れ

次に、実際に物流アウトソーシングを委託するまでの流れを確認していきましょう。
おもな流れは以下のとおりです。

  1. 物流アウトソーシング会社に問い合わせをする
  2. 打合せで自社の悩みについて相談する
  3. 見積依頼をする
  4. どの会社と契約するか検討・決定する
  5. 契約
  6. 業務委託の開始

契約を締結する際には、委託内容、料金等以外にも、損害賠償の請求についてなど、自社の不利益になるような内容はないかよく確認するのを忘れないようにしてください。

物流アウトソーシングサービスの選び方

物流アウトソーシングを導入する際、数ある企業の中から自社に適したサービスを選ばなければいけません。

ここからは、物流アウトソーシングを選ぶための選定基準を紹介します。

物流アウトソーシングのおもな選定基準は下記のとおりです。

  • 自社の商品の取り扱い可否(取り扱い資格が必要な場合や危険物、においの強いものは注意)
  • 温度管理が可能か(冷凍・冷蔵・常温など)
  • ロット管理や賞味期限など細かい商品管理が可能か
  • 場所や人に余裕があるか
  • 自社にあった物流対応が可能か
  • 価格が適切であるか
  • 稼働日(土日祝、年末年始の稼働有無)
  • 実績の有無(品質や出荷量)
  • 営業スタッフの対応
  • 機械化の有無

上記はほんの一部ですが、これらの情報を参考に自社に適したサービスを見つけましょう。

また、アウトソーシングを導入する目的や自社の課題を明確にしておくことも大切です。

まとめ:コア業務に集中するためにもアウトソーシングを検討しよう

物流アウトソーシングの概要やメリットについて解説しましたが、最大のメリットは空いたリソースをコア業務に集中させることで売上の拡大が狙えることです。

物流のプロであるアウトソーシング先に物流業務を委託すれば、サービスの品質を向上させながら、コスト削減も可能になる可能性があります。

自社の現状を把握した上で、アウトソーシング導入の検討をしてみてくださいね。

出荷・倉庫連携でお悩みならネクストエンジン!多数の物流アウトソーシングとの連携も可能

物流のアウトソーシングを検討されている方には、一元管理システムの導入もおすすめです。

一元管理システムは様々ありますが、その中でも、物流業務において必要な業務の多くを自動化・効率化できる「ネクストエンジン」の導入をぜひ検討してみてください。

ネクストエンジンは受注管理機能在庫管理機能のほか、倉庫連携機能があり、アウトソーシング先の倉庫も含めた複数拠点との連携が可能です。また、拠点ごとの在庫振り分けが可能な拠点管理機能も備わっています。

素早く最適な出荷指示が出せることはもちろん、常にリアルタイムでの在庫情報を確認できるため、出荷具合や在庫状況の見える化につながります。

30日の無料体験期間も設けられているため、慎重に比較し検討したい方にもおすすめです。

ネクストエンジンの出荷管理についてさらに詳しくまとめた資料もご用意しておりますので、ご興味を持たれた方は、お気軽にダウンロードしてください。

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物流業界の新しいビジネスモデルとなる4PLですが、初めて4PLという言葉を聞いたという人もいるのではないでしょうか。

4PLとは従来の3PLにはないコンサルティングを加えたサービスのことで、新しい課題の発見・改善を目指せます。3PLにはなかった問題点も発見できることから、多くの課題を解決していきたい企業におすすめのサービスです。

本記事では、4PLの基本情報からメリット、導入する際の注意点などについてご説明していきます。自社の物流業務をさらに改善したいと考えている方は、ぜひ参考にしてみてください。

なお、EC事業のコンサルティングについては、以下の記事で解説しています。

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4PL(Fourth Party Logistics)とは?基本から解説

そもそも4PLとはなにかわからない人も多いのではないでしょうか?

4PLとは物流の新しいビジネスモデルを指した言葉で、従来の3PLにはないさまざまな特徴があります。それでは、4PLの基本情報から解説していきます。

4PLとは物流の新しいビジネスモデルを指す

4PLとは物流の新しいビジネスモデルを指した言葉であり、3PLにコンサルティング業務を加えているのが最大の特徴です。

荷主の立場になって業務効率の改善を目指し、3PL会社の選定や管理、コンサルティングを行ない事業を進めていきます。

優れたノウハウや技術を持つ3PL事業者を、さらに効率よくマネジメントした上で依頼主の企業に最適化したロジスティクスを実現するには、コンサルティングが欠かせません。

4PLは経営視点で改善したい課題を解決することが目的なので、物流業務の効率化を目指している企業には非常に役に立つシステムといえるでしょう。

4PLと3PLの違い

3PL事業者は、依頼主から委託された荷物を指定された期日までに配送することが目的の仕事です。

しかし、依頼主からすれば、さらに効率よく事業を行なうための抜本的な業務改善も行なっていきたいはずでしょう。

物流業務を行なう企業にとって事業拡大は必要な計画になりますが、自社で物流に必要な環境や設備、スタッフを用意することはコストがかかり過ぎてしまいます。

そのため、自社内だけの対応では非効率になり、3PL事業者では対応できません。

そこで活躍するのが4PLです。

4PLは物流業務がもたらす多くの課題を解決し、より効率よく業務を行なえる環境を構築することがおもな目標です。

3PLが行なっている業務を経営視点からマネージメントすることで、業務効率化できる部分はどこか、生産性を向上するにはどうすればよいのかといった課題や改善点を見つけることができ、これまで以上に効率よく業務を進められるでしょう。

このように、業務における目標設定が3PLと4PLでは違い、それに合わせて対応する業務内容も変わります。

4PLと5PL、LLPそれぞれの違い

3PLや4PL以外にも、1PL、2PL、5PL、LLPという種類があります。

それぞれの意味は下記のとおりです。

1PL自社ですべての物流業務を行なうことを指します。
2PL自社と委託業者が協力して物流業務をこなす形態です。自社の物流業務の一部を委託します。
5PL4PLにAIなどを始めとする最新のテクノロジーが加わったビジネスモデルのことです。4PLよりも現在の課題の最適化が期待できるため、業務効率化など、さらに高い効果を見込めます。
LLPリードロジスティクス・プロバイダーのことで、意味合いとしては4PLと同じです。依頼主の代わりに物流戦略の立案から実際のオペレーションまで全体的な物流業務を請け負います。
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注目される4PLを導入するメリット3つ

現在注目されている4PLを導入するメリットは、以下のとおりです。

  • 全体を可視化して課題を発見できる
  • 在庫や機能管理などさまざまな視点から課題を解決できる
  • 新しい設備を必要としない

それぞれのメリットについて解説していきます。

1.全体を可視化して課題を発見できる

これまでも紹介してきたとおり、4PLは物流業務全体を把握し、業務効率改善に向けて課題を洗い出していきます。

そのため、これまで気づかなかった問題点などが、物流業務に精通している第三者の企業が介入することで気づきやすくなることもあるでしょう。

もちろん3PL事業者に委託しても、業務上の問題点を見つけ解決することは可能です。

しかし、3PLは運送業務を代行する業者のため、運送業務の効率化は行なうことができても、4PLのようにさらなる利益向上を目指した改善に向けて活用することには向きません。

そのため、業務効率改善、利益向上に向けたコスト削減など、経営におけるさまざまな問題点を洗い出し、解決に向けてサポートしてくれる点は4PL最大のメリットといえるでしょう。

2.在庫や機能整理などな視点から課題を解決できる

物流企業がどのくらいの在庫を抱えているのか、どのようなシステムを活用し管理しているのかなど、多角的な視点から課題解決を目指せるのも大きなメリットです。

在庫量の最適化も行なってくれるため、無駄な在庫を抱え込むことなく、管理コストの削減も見込めます。

また、状況によっては拠点の統廃合や在庫管理方法の改善などのアドバイスも受けられるため、無駄な拠点の削減など大幅な管理コストの削減につながる可能性もあるでしょう。

3.新たな設備導入が不要

4PLは新たな設備を必要としないのも大きなメリットです。

新しいビジネスモデルを導入する場合、なんらかの設備導入が必要になるのが一般的です。

その場合、設備の導入費用などのコストがかかってしまいますが、4PLでは新しい設備はとくに必要ありません。

コンサルタント料は発生しますが、設備投資に比べると費用は抑えられるでしょう。

4PLが注目されている理由

そもそも、なぜ今4PLが注目されているのでしょうか。

物流業務を改善しようと考えている企業の中には、3PLサービスを利用し続け、事業拡大を目指していった方がよいと考えている企業もいるでしょう。

しかし、事業拡大をすれば必ず利益率が向上するというわけではありません。

事業拡大のために多くの社員を登用した結果、過剰となり持て余してしまう状態になったり、新たな設備投資で経営がひっ迫したりしてしまう可能性もあるでしょう。

事業拡大よりもまずは自社内が抱えている問題点を改善する方が利益率の向上を見込める可能性があり、その実現に4PLの活用が有効なのです。

つまり、経営をさらに安定させるべく、業務効率の改善、利益率改善を見込める4PLは注目されているのでしょう。

自社に4PLを取り入れる時の注意点

4PLにはさまざまなメリットがありますが、同時に注意点もあります。

4PLを導入することによって物流問題の解決や業務効率化などの実現が可能かもしれません。しかし、4PLにも迅速に対応できないことがあります。

それは、社内調整など依頼主企業の判断が必要となる分野です。

社内調整やサプライヤー、協力会社などとの調整は4PL事業者だけでできるものではありません。

依頼主や他社同士が協力して初めて調整できるものなので、外部委託をしようにも完全に委託することは難しいため、思うようなコスト削減や効率化は見込めないでしょう。

4PLの導入をする場合、4PLに任せっきりにするのではなく、ともに協力してロジスティクスを改善していきましょう。

依頼主は4PLの提案を受け入れつつ、自社でできることを積極的にやっていかなくてはいけません。

まとめ:自社に4PLが本当に必要か検討し、業務効率化につなげよう

どの企業にも4PLを導入すれば必ず利益が出せるというわけではありません。

しかし、自社に物流業務に関する知識が不足しており、問題点をなかなか見つけられない企業には、4PLを導入することでスムーズに業務効率化を図れることもあるでしょう。

ビジネス環境において大切なことは、お互いを信頼して支えてくれるパートナー企業やサービスを見つけることです。

3PLにも4PLにもさまざまなメリットやデメリットがありますが、信頼できるパートナー企業でなければ成功するものも成功しません。

自社の課題を解決できるかをよく検討して、業務効率化につなげましょう。

仕入れから出荷までを一元管理!倉庫管理にお悩みなら「ネクストエンジン」


ここまで、4PLについて解説してきましたが、やはり物流業務を自社でこなし、ノウハウを蓄積したいという企業には、一元管理システムの導入がおすすめです。

EC一元管理システム「ネクストエンジン」は、仕入れから出荷まで一元管理でき、物流業務において必要な多くの業務の自動化・効率化が可能となるシステムです。

ネクストエンジンの機能はおもに下記のとおりです。

など

4PLのように、すべての業務を委託するわけではないため、自社にノウハウを貯めながら業務を効率化することが可能です。

連携できる倉庫・倉庫管理システム(WMS)も豊富で、実際にネクストエンジンを導入したEC事業者様からは「以前は各EC店舗ごとに委託倉庫へ出荷指示をしていたが、導入後はすべての店舗の注文をまとめて出荷指示ができるようになり、リソースの最適化にもつながった」とのお声をいただいています。

委託倉庫からの出荷については、こちらの記事(「委託倉庫等への出荷処理ももっと効率化しよう!【新人エヌイーくんと学ぶ!ネクストエンジン運用教室 Vol.6】」)でも具体的に紹介しています。

ネクストエンジンの出荷管理についての資料は以下から無料でダウンロードできますので、お気軽に資料をご覧ください。

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お中元やお歳暮、母の日や父の日、クリスマスといったギフトシーズンは、EC事業者にとっては大きな売り上げを狙える時期ですが、ギフト注文では備考欄への記入が多くなりますよね。備考欄の確認、思った以上に手間がかかると思いませんか?

ひとつひとつは大した手間ではなくても、件数が多くなるにつれ、備考欄の内容を確認したり、指示を転記したりするのはやっぱり面倒!
そんな時に頼りになるのがネクストエンジンの「備考欄変換設定」機能です。あなたの代わりにネクストエンジンが働きます!

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備考欄の確認作業、なんとかならない?

もうすぐギフトシーズンかぁ…

どうされましたか?

これからギフト向けの受注が増える時期なんですが、ギフト注文って備考欄に記入されるお客様も多くて、確認するだけでも大変で……。誰かに代わってもらいたいくらいです

なるほど、それならネクストエンジンの「備考欄変換設定」をお使いください!EC事業者の皆さんに代わって私たちネクストエンジンが働きます!

「備考欄処理が面倒!」受注管理のお悩み

ギフト商材を扱うEC事業者にとって、受注伝票に記載された備考欄対応は避けては通れない課題ではないでしょうか。

ギフト用に注文する場合、ラッピングをどうするか、のしはどれを付けるかなど、備考欄への記入事項が通常より大幅に増えますが、それぞれの注文に目視で確認していると、繁忙期には大変な作業量になってしまいます。

ネクストエンジンの「備考欄変換設定」機能があなたのために働きます!

そんな受注管理でお悩みのEC事業者の皆さんに、ぜひ活用していただきたいのがネクストエンジンの機能のひとつ、「備考欄変換設定」機能です。

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「備考欄変換設定」機能とは

受注伝票の備考欄に入った文字を自動で「置換」もしくは「別の項目へ転記」、「削除」することができる機能です。

この機能を使えば、備考欄の内容を逐一確認する必要がなくなります!

便利な使い方1|固定文言を削除して見やすく!

受注伝票の備考欄には、店舗側で設定した(お客様に向けた)固定の文言もそのまま入っています。これではお客様のメッセージが確認しにくく、時には「備考欄をよく読んだら、お客様からのメッセージはなにもなかった!」なんてこともありえます。

「備考欄変換設定」機能を使えば、店舗側で設定した固定の文言は表示せず削除し、お客様のメッセージだけを残すことができます。

これなら、見なくていい内容に確認時間を無駄にとられなくて助かります!

さらに、(お客様からのメッセージがない場合は)備考欄を空欄にすることで、受注伝票を「確認待ち」ステータスに止まらなくなるので、一気に出荷に回せるようになり、より効率化できます。

特定の注文を「確認待ち」に振り分けられる便利な機能「受注確認内容設定」についてもっと知りたい方は以下の記事をぜひご覧ください。

関連記事:「まだ注文を1件ずつ確認している?【働くネクストエンジン – 受注処理篇】

便利な使い方2|のしなどの文字と選択した内容をピッキング指示に転記

お中元やお歳暮には欠かせない”のし”の設定も、ピッキング指示へ自動で転記できるため、手動での転記作業が不要になります。

のしだけでなく、ラッピングの指示などもすべて転記してくれるから、受注処理がずっと楽になりますね!

まとめ 受注管理にお悩みならネクストエンジン!

いかがでしたか? ネクストエンジンの「備考欄変換設定」機能を使えば、備考欄の記入事項を1件ずつ目視で確認していた面倒な作業を効率化することができます。

もうすぐ始まる年末商戦シーズン、忙しいEC事業者の皆さんに代わってネクストエンジンが働きます!

受注管理でお困りでしたら、受注管理を自動化し、作業効率を上げ、コスト削減にもつながるネクストエンジンの導入をご検討いただければと思います。

受注管理についての詳しい資料は、以下から無料でダウンロードできます。ぜひ一度ご覧ください。

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2022年9月22日(木)に茨城県のつくばみらい市にある清長第八センターにて、「リアル倉庫見学ツアー兼相談会」を実施しました。

当日のタイムスケジュールは以下に記載のとおりです。

13:00〜 開会
13:15〜 連携イメージ説明
13:30〜 倉庫見学スタート
14:30〜 倉庫見学終了
14:40〜 個別相談会スタート
15:40〜 個別相談会終了

清長とネクストエンジンの連携について

新規注文の取り込みから出荷ができる状態までの受注処理をネクストエンジン上で行います。詳しい受注処理の流れは受注管理をご覧ください。

※ネクストエンジン上での受注処理イメージ

出荷ができる状態になった伝票はWMSを通じて清長に連携されます。

そして、「納品書」「出荷指示書(ピッキングリスト)」の2つのデータをもとに、清長側でピッキング、梱包、出荷までの作業を行います。

いざ倉庫見学

では実際に清長側で行っている「入荷・検品」から「出荷」までの流れについて説明します。

入荷・検品

商品が到着するとトラックがそのまま倉庫に横付けして商品を搬入します。

↑外から見た倉庫

↑内側から見た倉庫。ここから商品を搬入する

到着した商品は一つ一つ検品し、バーコードリーダーもしくはスマートリーダーを使って検品し入荷したことを記録します。

↑バーコードリーダー

↑スマートリーダー

もし違う商品バーコードや重複してバーコードを読み取った場合はエラーが表示されます。バーコードを用いたダブルチェック体制により、入荷時の登録ミスなどを未然に防ぐことが可能となっています。

ピッキング

冒頭でも簡単に紹介したように、新規の注文が入るとネクストエンジン上でそのデータを取り込み、出荷できる状態までの受注処理を行います。その後、WMSと連携して「納品書」と「出荷指示書(ピッキングリスト)」を清長側で出力します。その情報を元に倉庫内にある商品をピッキングします。

納品書と出荷指示書はそれぞれ以下のような形式の書類です。

↑出荷指示書(ピッキングリスト)

↑納品書

清長ではフリーロケーションを採用していて、必ずしも常に同じ場所に商品が保管されているとは限りません。そのためピッキングの際に直感的に商品を見つけられるような工夫がされています。

例えば、商品を保管する箱は通路側から中身が見やすいような形状になっていて、箱の中身をのぞき込む必要がありません。

このように実用的な運用で、保管スペースの最適化とピッキングの効率化を実現しています。

↑横から見ると三角形の箱に商品が入れられているのがわかる

梱包

商品のピッキングが完了した後は、梱包作業に移ります。清長では2種類の自動梱包機を導入しています。

シュリンク梱包機ライン

↑1時間で500個の梱包が可能

ダンボールに梱包するタイプの自動梱包機です。高さがあるものや複数の商品をビニールでまとめる(シュリンク包装)場合に使われます。梱包するダンボールのサイズに合わせた台紙にのせてシュリンクするため、配送時に商品がズレないように固定することが可能です。

シュリンクされた後はダンボールに入れ、納品書を機械で読み取り、再度機械に流し込み、自動で封をして送り状を貼り付けてくれます。

↑商品をシュリンクする機械

↑シュリンクされた商品、2つの商品が台紙に固定されている

↑ダンボールに梱包後は納品書に対応した送り状を自動で貼り付けてくれる

メール便自動梱包ライン

↑よく目にする梱包

こちらはメール便などで送られるサイズの商品を梱包する機械です。ダンボールで梱包する必要のないサイズのものはこの形状で梱包することで、配送費を安く抑えられます。

メール便自動梱包ラインも先ほどのシュリンク梱包機ラインと同様に、送り状を自動で貼り付けてくれるため、梱包されたらすぐに出荷できる状態になります。

↑送り状を自動で貼り付けてくれる

自社で梱包などをする場合は、商品を詰め込む作業もそうですが、送り状を貼り付ける手間も発生します。それらの作業を機械で自動化できるのは倉庫に委託するメリットの1つです。

個別相談会の様子

倉庫見学の後は参加された事業者様と清長様とネクストエンジンの担当者で個別相談会を実施しました。これから倉庫への委託を検討されている方や、既に倉庫へ委託されているが事業拡大で倉庫の乗り換えを検討されている事業者様など、それぞれの課題をお持ちでした。

実際に倉庫を見た後ということもあり「自社で運用する際にはどのようなオペレーションになるのか」といった具体的な相談が多かったのですが、それぞれの要望に対して清長の担当者の方が柔軟に対応していて、同社の提供する「カスタマイズ物流」の強みが発揮されていました。

また、ネクストエンジンと清長の連携についても、自動連携が可能であることやそれぞれの役割分担について詳細にお話することでより解像度を高めていただける場になったと思います。

まとめ

今回は久しぶりに倉庫見学ツアーを開催でき、やはり直接倉庫作業の現場を見て理解を深める大切さを改めて実感しました。特に物流業務は購入者のクレームにつながりやすい部分でもあるため、実際に自分の目で確かめて納得した上で選ぶことが重要になってきます。

実際に清長様の倉庫を見ていただければ、業務効率化はもちろんのこと、安心・安全な作業現場作りが徹底されており、品質の高い物流サービスを提供されているのだと実感できると思います。

ネクストエンジンの倉庫管理についての資料は以下から無料でダウンロードできますので、お気軽にご利用ください。

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WMS(Warehouse Management System)とは、倉庫管理システムのことを指します。

「効率のよい倉庫管理を目指したい」、「使用中の管理システムよりもよいシステムはないか」、「WMSは必要か」など、WMSの疑問を抱えている企業も多いのではないでしょうか。

本記事ではWMSの機能・効果・メリットなどについて詳しく解説していきます。

さらにWMSの選び方も解説していますので、ぜひ参考にしてください。

物流におけるWMSとは?

WMSとはWarehouse Management Systemの略称で、倉庫管理に特化したシステムのことです。

物流や生産性の向上をサポートしながら、商品の入出庫管理や在庫管理などの機能を搭載しています。

倉庫内における物流の正確性向上と効率化を実現する仕組みです。

WMSはあらゆる企業で導入されています。例えばEC通販・小売業・卸業・製造業など、幅広い企業で活躍している倉庫管理システムです。

WMSが備える4つのおもな機能

WMSは、携帯端末のような読み取り機器「ハンディターミナル」を使用して倉庫内の情報を管理します。

サービスによって機能の内容が異なることもありますが、基本的にWMSのおもな機能は以下の4つです。

  • 入荷管理
  • 在庫管理
  • 出荷管理
  • 棚卸管理

それぞれを詳しく解説します。

入荷管理

入荷管理のおもな機能は、入荷情報の取り込み・入荷実績の入力・ラベル発行・検品・格納です。

WMSを活用した入荷管理のおもな流れは下記のとおりです。

  1. 初めに取引先から届いた入荷予定情報をWMSに取り込む
  2. 入荷の際に入荷実績の入力・出力を行い、データに基づいてラベルを発行する
  3. 入荷品を格納する場所や数量を入力した後に、入荷品を指定場所に格納する

取り込んだ情報にエラーが発生した場合にも、照会・訂正する機能を備えたWMSシステムもあるため、すぐさま対応することが可能です。

在庫管理

在庫管理のおもな機能は、在庫照合、期限警告在庫照会、移動指示です。

事前に入出荷管理をしておくことで、倉庫内の在庫情報を照会することが可能となります。

在庫照会はCSV形式でのダウンロードや印刷などに対応しており、WMSシステムによっては商品単位・品番・ロケーションなど必要な項目を指定して、一覧を印刷する機能を備えています。

また、食品など賞味期限切れに注意が必要な商品に関しては、指定した日付や賞味期限の残日数などを指定して検索することで、賞味期限切れによる損失を防げます。

さらに、移動指示の機能を活用すれば、どこにどの商品があるかデータとして残るため、商品を別の保管場所に移動する際にも役立ちます。

出荷管理

出荷管理のおもな機能は、出荷依頼情報の取り込み、在庫引当、出荷指示、梱包入力、ピッキング、検品、送り状、荷札印刷です。

WMSを活用した出荷管理のおもな流れは下記のとおりです。

  1. 取引先から届いた出荷依頼情報のデータをWMSに取り込む
  2. 出荷依頼に対して現在の在庫のデータをもとに引き当て可能か否か判断する
  3. 在庫引当が完了した商品から作業指示データを作成する
  4. 作業指示データをもとにピッキング・検品・送り状・荷札の印刷などを行う

このように、出荷管理の業務全般のサポートも可能です。

棚卸管理

棚卸管理のおもな機能は、棚卸しデータの作成・印刷・棚卸し結果・差異のリスト作成です。

WMS上の在庫と倉庫内の在庫が一致しているかを確認するためにも、定期的に棚卸しを行いましょう。

WMSを活用した棚卸しの流れは下記のとおりです。

  1. ロケーション範囲や作業範囲など指定した範囲内の棚卸しデータを作成する
  2. ハンディターミナルを使用して棚卸しを実行する
  3. データを集約して棚卸し完了

棚卸しの結果をもとにWMSシステム内の在庫は更新され、最新の在庫情報はCSV形式で取引先に送信して活用することも可能です。

WMSと混同しがちなシステムとの違い

WMSは「基幹システム」や「在庫管理システム」と混同しがちですが、以下の3つのポイントから区別できます。

  • 基幹システムとの違いは物流作業までカバーできるか否か
  • OMSとの違いは倉庫管理か注文管理か
  • TMSとの違いは管理する対象が倉庫の中か外か

それぞれ詳しく解説します。

基幹システムとの違いは物流作業までカバーできるか否か

WMS(倉庫管理システム)と基幹システムの違いは、商品の入出庫などの物流作業までカバーできるか否かです。

基幹システムとは、販売管理・在庫管理・会計業務など、企業がビジネスを行うための業務をサポートしてくれます。

基幹システムは在庫数を更新することで在庫数の把握が可能ですが、入出庫・ピッキングといった物流作業をカバーすることは困難です。

あくまでも在庫数を把握するまでに留まるため、倉庫内における業務を全面的にサポートできるWMSとは異なるシステムです。

OMSとの違いは倉庫管理か注文管理か

WMS(倉庫管理システム)とOMS(注文管理システム)の違いは、管理する情報の範囲です。

WMSは、倉庫内の入出庫情報や在庫情報を管理するのに対して、OMSは商品の注文から配送までを管理します。

すでにWMSを利用している企業がよりよい注文管理方法を求める際に、OMSを導入するケースもあるでしょう。

しかし、WMSとOMSは異なったシステムのため、両システムの連携が必要となり、APIを通して自動連携を進める企業も増加しています。

OMSの選び方については以下の記事もご参考ください。

TMSとの違いは管理する対象が倉庫の中か外か

WMS(倉庫管理システム)とTMS(Transport Management System:配送管理システム)の違いは、以下の表のように管理する情報の範囲が異なる点です。

名称おもな機能
WMS入庫管理・在庫管理・出荷管理
TMS配車管理・運行スケジュール管理・ルート表示

WMSは倉庫内の入出庫や在庫を管理するのに対して、TMSは出荷した後、配送先までの輸送に関する情報を管理する機能を備えています。

TMSを導入することで、これまで配車担当が管理していた作業を、情報化・システム化することで効率よく物流作業を遂行することが可能です。

WMSの導入で得られるメリットはおもに4つ

WMSの導入で得られるメリットはおもに以下の4つです。

  1. 作業のスピードアップが期待できる
  2. 作業効率化による費用削減が期待できる
  3. 出荷ミスが防げる
  4. リアルタイムで在庫状況を可視化できる

それぞれ解説します。

1.作業のスピードアップが期待できる

WMSは、事前に商品とロケーション(場所)を確かめてから作業を進められるため、入出庫の時間短縮につながります。

これまで出荷指示に記載してある商品がどこにあるか分からず、商品探しに時間がかかっていた現場もあるでしょう。

そのような企業はとくにWMSの導入により、時間と手間の短縮が可能になり作業のスピードアップが期待できる可能性が高いといえます。

このように、作業スピードのアップや効率化を行える点がメリットの1つです。

2.作業効率化による費用削減が期待できる

倉庫管理における商品の入出庫や在庫管理は工程が多いため作業時間が多くかかり、アナログ管理をしている場合はとくに管理作業の負担が大きい点が悩みでした。

しかし、WMSを導入することで作業工程が減り、今まで担当していた作業員も別の業務を担当することが可能になるため、作業効率化や人件費の削減にも活用できるといえるでしょう。

また、ベテラン作業員が休んでしまうと、ほかの作業員が知識不足のため作業できないといった問題に対しても、システムを活用し作業をマニュアル化することで、誰でも同程度のクオリティで業務を進められるようになります。

3.出荷ミスが防げる

これまでアナログ管理を行っていた企業は、パソコンを使用してオリジナルの入出庫管理の帳簿を作成していたケースもあるでしょう。

しかし、倉庫管理における商品の入出庫や在庫管理は管理する情報が多いため、作成だけでも時間と工数がかかります。

また、手作業で行う業務はシステムを利用する場合と比べると、どうしてもミスが発生しやすくなってしまいます。

そのようなときでも、WMSを活用すればリアルタイムに在庫情報を反映できるため、作業工程を減らし作業時間の短縮につながるでしょう。

さらに、WMSを導入することにより出荷ミスを防ぐ効果も期待できます。

4.リアルタイムで在庫状況を可視化できる

WMSはバーコードを活用してデジタルチェックを行います。

入出庫の際にバーコードを読み取り情報をシステムに反映させることで、在庫状況をリアルタイムに把握することが可能です。

そのため、作業時でも最新の在庫状況に合わせて作業を進められるため、入出荷の判断を誰でも正確に行えるでしょう。

また、WMSを活用することで現場の作業進捗状況も把握しやすくなります。

全体の作業管理や人材の配置に役立てられる点もメリットです。

WMSは導入に手間とコストが掛かる点に注意

WMS(倉庫管理システム)の注意点は導入時に手間とコストが必要になることです。

WMSの導入コストは導入するシステムの仕様によりさまざまですが、数万円のものから数百万円するものまで幅広く存在します。

手間に関しても、WMSを導入するための社内の準備が必要になるため、慣れるまでは一時的に労力が増えることが予想されます。

現場作業員に対して、システム導入後のマニュアル作成や説明が必要になります。

これらの注意点を踏まえて、導入後はどのくらいの工程と時間が削減できるのか、かけた費用分の効果が見込めるかなどを具体的にシミュレーションし、導入の判断の参考にしてください。

WMSシステム選定における5つのチェックポイント

WMSシステムを選ぶ際のチェックポイントは以下の5つです。

  • クラウド型かオンプレミス型か
  • 業界や業種との相性はよいか
  • 導入の目的が達成できるサービス内容か
  • 安心して利用できるサポートやセキュリティ体制か
  • 外部システムと連携が可能か

それぞれ解説します。

1.クラウド型かオンプレミス型か

クラウド型のWMSはサーバーを管理する必要がなく、導入にも手間がかからない点が魅力です。

機能や仕様にこだわりが少なく、導入コストを抑えたい・できるだけ早くにシステムを利用したいといった企業におすすめといえるでしょう。

オンプレミス型のWMSはサーバの構築・運用・保守までを自社で行うため、希望のシステムを作ることが可能です。

しかし、一般的に費用は高額で、開発費のほかにシステムエンジニアへの人件費などが発生します。

また、開発から導入までに時間を要するため、時間に関係なく、要件を満たすシステムを作りたい企業におすすめです。

2.業界や業種との相性はよいか

倉庫内業務は取り扱う商材や業種によって適したWMSが異なります。

例えば製造業であれば、部品・完成品・仕掛品などの情報を管理しなければいけません。

食品を扱う倉庫では冷蔵品・冷凍品などに加えて賞味期限も管理する必要があります。

また在庫数・扱う商品数・倉庫の規模によっても対応できるWMSは変わり、システムへの負担も大きくなるため、導入するWMSの対応範囲を把握することが大切です。

参考のために自社の業種・事業規模に近い企業がどのようなシステムを導入しているのか、事例を確かめてみるのもひとつの方法といえるでしょう。

3.導入の目的が達成できるサービス内容か

システム導入を検討する際は、導入の目的を明確にしておく必要があります。

解決したい課題や自社の問題を整理し、それらの問題がWMS導入によって改善できることをあらかじめ確認しておきましょう。

例えば、検品時における管理ミスなどのヒューマンエラーを解消したい場合は、ハンディターミナルを用いた検品を行うことで問題を解消できる可能性があります。

流動的に保管場所を変えるフリーロケーションを採用したい場合は、ロケーション管理機能を搭載したWMSシステムを選ぶなど、目的を達成できるWMSを選びましょう。

4.安心して利用できるサポートやセキュリティ体制か

WMSシステムを選ぶ際は、サポートやセキュリティ体制が整っているかも必ずチェックしましょう。

どのようなシステムを導入しても、トラブルが起こってしまう可能性はあります。

しかし、システム運営会社のサポート環境が整っていないと、トラブル解決までの時間が長引くかもしれません。

問題が起こった時に、すぐに相談できて対応してくれるシステム会社を選べるよう、レビュー情報などを確認し、運営会社の評判を確認しておくとよいでしょう。

5.外部システムと連携が可能か

すでに使用している外部システムがある場合、その外部システムとWMSシステムを連携できれば、データを同期する手間が減る可能性があります。

すべての外部システムと連携できなくても、重要度が高い外部システムと連携できるかは必ず確認しておきましょう。

管理業務を効率よくこなすためにも、柔軟に対応できるWMSを導入することがポイントです。

まとめ:WMSシステムを利用して一連の業務を効率化しよう

倉庫管理に関する業務は工程が多いため作業時間が多く、ヒューマンエラーの心配もあります。

しかし、倉庫管理を効率化・自動化するWMSシステムを導入することで、作業のスピードアップとヒューマンエラーの削減が期待できるようになります。

WMSシステムを選ぶ際は、解決したい課題や自社の問題を整理することからスタートし、業界や業種との相性がよく、なおかつ導入の目的を達成できるサービス内容を選ぶことが重要です。

WMSシステムを導入して、倉庫管理に関する一連の業務を効率化しましょう。

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