月商1,000万円を目指して、明日からできるECサイト分析方法

本記事では明日から自分で分析ができ、優先度の高い施策を判断できるよう、ECサイトの分析方法を紹介します。内容は、普段から多数のEC事業のコンサルタントとして活躍しているNE株式会社コンサルティング事業部(旧Hameeコンサルティング)の峰拓也の講演(※)をもとに一部編集した構成となっています。同イベントの別講演「3年間で売り上げを5倍にしたオペレーション構築について」のダイジェスト記事はこちら。

※2022年8月24日(水)開催のEC Growth Day「月商1,000万円を目指して、明日からできるECサイト分析方法」

月商1000万円を目指すために分析方法を学ぶ理由

まず、なぜ分析手法を学ぶ必要があるのでしょうか。日々お客様に向き合っていて感じるのは、EC事業者は本当に忙しいということです。

EC事業はどうしても日常業務に追われてしまい、売り上げアップにつながる施策などが後回しにされがちです。そこで、限られたリソースをどう使っていくか、それを判断するために分析手法を学ぶ必要があります。

正しい分析手法で選択と集中を

リソースの使い方を判断できないとどうなるでしょうか?間違った仮説を立ててしまい、実施する施策の工数や資金が無駄になってしまいます。
どんな事業にも選択と集中が大切なように、EC事業者の方も正しい分析手法を身に付け、ご自身で判断できるようにならなければいけません。

課題と伸びしろの違い

分析の手法を具体的に学ぶ前に、“課題”と“伸びしろ”の区別をしておきたいと思います。
課題と伸びしろ、この2つを全く異なるものと考えます。

改善しやすいか、伸びる余地があるか

例えば、B君という男の子がいたとします。B君はAちゃんのことが好きです。
Aちゃんの好きなタイプは身長が高くて、足が速い男の子という前提で、B君は現在身長があまり高くなく、足も速くないという状態です。
ここでの問題点は、B君は「Aちゃんのタイプから遠い」ということ。

この問題点から派生している身長の条件は「課題」に、足の速さは「伸びしろ」になります。違いは「改善しやすいか?しにくいか?」「伸びる余地があるか?ないか?」です。

身長は簡単に伸ばすことはできませんが、足の速さは練習によって改善する可能性が高いと言えるでしょう。つまり、「改善しづらい問題点」と「改善しやすい問題点=伸びる余地があるもの」に分けて考えるということです。

課題ではなく伸びしろを見つけよう

それでは、実際の業務でどのように応用できるのでしょうか。普段レポーティングしている際、よくあることだと思いますが、「前年比でアクセス数が減少する」という数値が出ているとします。
この事実自体は実はあまり意味はなく、問題はこれが「課題」なのか、「伸びしろ」なのかを検討します。

もし、この問題点が「これ以上はアクセス数を増やしづらい」のであれば、この問題の「課題」とし、ひとまず無視する。そうではなく、「まだアクセス数が伸ばせそう」であるなら、この問題の「伸びしろ」だと考えます。

課題ではなく伸びしろを見つけることが大事なのです。
アクセス数などの数値の上下だけに着目するのではなく、現時点から伸びる余地があるか、ないか、こういった視点で数値を見ていくことが重要です。

正しく分析する方法(因数分解)

因数分解はコンサルタントが一番最初に研修を受ける内容です。
ここで、よくある不適切な分析の例を挙げてご説明します。

本質的な課題を特定する

とある店舗で売り上げが減少したとします。

  1. 売り上げが減少
  2. 転換率(CVR)が悪化している
  3. 転換率が改善すれば売り上げが上がる?
  4. じゃあ、商品ページを改善しよう!

という結論に至る。

流れとしては自然に思えますが、実は本質的な課題を捉えていません。
これからご説明する「因数分解」をすることで、本質的な売り上げの減少要因を特定することができるのです。

数字のマジックに惑わされない

先ほどの、店舗全体の売り上げが前年比で減少した例を、もう一度考えてみましょう。
店舗全体の売り上げが前年20件、今年16件。客単価は一定であり、アクセス数は伸びていて、CVRは低下しているとします。
この状況を見ると、CVRに問題があると捉えがちですが、そうではない可能性があります。

例えば、商品別に分解するだけで全然見え方が変わる可能性があります。この店舗が商品AとBという2つの商品のみ販売していると仮定します。スライドをご覧いただければ分かる通り、売り上げ件数やアクセス数、CVRの数値の合計は同じです。
しかし、商品ごとで見てみると、昨年比で商品AはCVR10%→10%、商品BはCVR1%→1%で、分解してみるとCVRは変わっていないことが分かります。

では、何が変わっているかというと、商品Aのアクセス数が減少し、商品Bのアクセス数が増加している。そのため全体を合計すると、売り上げ件数は減少、アクセス数は増加し、CVRは合計した結果低くなります
CVRは割合であるため、こういった数字の“マジック”に惑わされないようにしなければなりません。

このように問題を分解してみれば、昨年と今年で比較してCVRが問題だと考える人はいないと思います。CVRの高い商品Aのアクセス数が下がったことが問題だったと分かるでしょう。

因数分解することで、課題なのか伸びしろなのかを判別し、本質的な売り上げ減少の要因を特定することができるのです。

このほかにも、分解する軸として、商品軸であったり、新規・リピート軸であったり、流入しているキーワード軸で分解するなどがあり、様々な軸で分解するということが重要になってくるのです。

ーーこのあとの解説は、アーカイブ動画でご覧ください。

アーカイブ動画では他にも、

  • 伸びしろの見つけ方(分析方法)
  • 施策の優先度の決め方

などを解説しています。

詳しくご覧になりたい方は、以下よりぜひチェックしてみてください。

他セッション「3年間で売り上げを5倍にしたオペレーション構築について」の動画もご覧いただけます。

【講演者】

峰 拓也(ミネ タクヤ)
NE株式会社コンサルティング事業部(旧Hameeコンサルティング)

兵庫県尼崎市生まれ、29歳。大学卒業後に起業し、会社経営を行う。2018年にHameeコンサルティング(現NE株式会社コンサルティング事業部)へ入社、大手企業様を中心にコンサルティングを担当、2020年4月に執行役員に就任。