
「TikTok Shop」は、動画やライブ配信を通じて商品を発見し、購買が完結する、従来のECとは一線を画す新しい「ディスカバリーEC」体験を提供し、今注目を集めています。
単なる情報閲覧だけでなく、検索エンジンとしても影響力を持つTikTokアプリ内で、集客から販売まで完結できる点が大きな魅力です。
本記事では、日本のEC事業者が知っておくべきTikTok Shopの魅力や出店・運用の具体的なステップ、成功の秘訣まで徹底解説します。
※なお、ネクストエンジンはTikTok Shopとのシステム連携を2025年8月末より提供開始しています。ショップ開設から在庫・受注管理まで一元化できる環境を提供できます。(詳しくはこちら)
TikTok Shopとは?TikTokとの違いと注目理由
TikTok Shopとは?動画で売れる新しいECの仕組みと注目理由
TikTok Shop(TikTok e-commerce)は、モバイル向けエンターテイメント動画プラットフォームであるTikTokアプリ内で、商品を見つけて購入まで完結できるEC機能です。
TikTok自体は、人々の生活を豊かにすることを目指したモバイル向けエンターテイメント動画プラットフォームであり、クリエイティブで楽しくポジティブな体験を提供しています。
TikTok Shopは、このプラットフォームにEC機能が統合されたもので、ユーザーは「おすすめ」フィード内の動画やLIVE配信から直接買い物ができる、シームレスな購買体験を提供します。
セラー(出品者)は店舗登録や商品出品を行い、動画投稿やLIVE配信を通じて商品を販売できます。
TikTok Shopと従来型EC(Amazon、楽天市場など)との違い

Amazonや楽天は、ユーザーが欲しいものを探す「検索型EC」です。
対してTikTok Shopは、動画を楽しんでいる最中に「これいいな」という出会いを作る「発見型(ディスカバリー)EC」です。
最大の違いは、消費者の行動原理にあります。
- 従来型(検索型EC): ユーザーが「欲しいもの」をキーワードで検索して探す。
- TikTok Shop(発見型EC): ユーザーが動画を楽しんでいる最中に、AIが「好みに合いそうな商品」をレコメンドし、潜在的な欲求を掘り起こす。
比較検討のステップを飛ばして「衝動買い」を誘発できるのが最大の強みです。
今、日本の事業者がTikTok Shopに注目すべき理由
かつては「若者の暇つぶし」だったTikTokは、今や「最も購買に近い検索エンジン」へと進化しました。
- 「ググる」から「TikTokる」への変容
Z世代を中心に、商品レビューや使い道をTikTokで検索する行動が定着しています。
Google公式の幹部も「若年層の約40%がランチの場所を探す際にGoogleマップや検索ではなく、TikTokやInstagramを使っている」(※1)と言及しており、この傾向はショッピング領域でも加速しています。 - 圧倒的な市場成長性と「シームレスコマース」
世界のソーシャルコマース市場は、2030年までに約6.2兆ドルに達し、従来のECの4倍の成長率が予測されています(※2)。
TikTok Shopは、アプリ内で決済まで完結する「シームレスコマース」を実現。
外部サイトへの遷移による離脱(通称:カゴ落ち)を防ぐ仕組みが、高いコンバージョン率を支えています。 - 「非・買い物モード」のユーザーを顧客化
TikTokユーザーの約37%が「TikTokで何かを見つけた直後に購入を決めている」というデータ(※3)もあり、既存のECモールではリーチできなかった「まだ買う予定のなかった潜在層」を効率的に獲得できます。
※1:Google公式発表(Senior VP Prabhakar Raghavan氏によるカンファレンス発言 / TechCrunch 2022年7月記事参照)
※2:ResearchAndMarkets.com “Social Commerce Global Market Trajectory & Analytics 2022“
※3:TikTok for Business “Marketing Science Global Time Well Spent Study” (conducted by Kantar)
TikTokの国内利用者数とECとの親和性(2026年最新版)

日本のTikTokユーザーは「3,300万〜4,200万人」規模へ
2026年現在の調査では、日本国内の月間アクティブユーザー数(MAU)は4,200万人(TikTok Lite含む)を突破しました。
これは日本の人口の約3人に1人が利用している計算になります
「若者のアプリ」から「全世代のインフラ」へ
特筆すべきはユーザー層の変化です。最新の博報堂調査(2025年)(※4)によると、日本のTikTokユーザーの平均年齢は39.2歳まで上昇しています。
- 年齢層: 10〜20代の圧倒的な支持はそのままに、30〜50代の利用が急増。
- 男女比: 日本市場独自の傾向として、男性が約55%と女性を上回っており、ガジェットやメンズコスメ、ビジネス系コンテンツの需要も非常に高まっています。
ECとの圧倒的な親和性:「見る」が「買う」に直結
TikTok Shopは日本上陸から半年が経過し、そのポテンシャルが数字で証明されています。
- コンテンツ起点での購入: TikTok Shopにおける流通総額(GMV)の約70%が、動画やライブ配信といったコンテンツ経由で発生しています(2025年11月 ByteDance発表)。
- 検索エンジンとしての活用: Z世代を中心に、「ググる」のではなくTikTokの「探す」タブで商品レビューを検索する行動が定着しました。
- 高い購買意欲: ユーザーの年間支出額は他SNS利用者よりも高い傾向にあり、特に美容・ファッション・家電・食品の4大カテゴリーが市場の6割以上を占めています。
TikTok Shopで「爆売れ」する商品の共通点と成功のコツ

TikTok Shopの「発見型EC」という特性上、単に「有名なもの」より「動画で見た瞬間に心が動くもの」が売れる傾向にあります。
TikTok Shopの最新の売れ筋商品ジャンル
日本国内のTikTok Shopにおいて、特に高い成長率を記録しているのは以下のカテゴリーです。
- 美容・パーソナルケア(圧倒的シェア):
単なるビフォーアフターだけでなく、「成分解析」や「悩み解決のプロセス」を誠実に伝える動画が、30〜40代の信頼を勝ち取り、リピート購入を生んでいます。 - ライフスタイル・キッチンガジェット:
「時短」「便利」がひと目でわかる実演動画が強いです。特に「これ一つでQOLが上がる」という見せ方が30代以上の共感を得ています。 - ファッション・アクセサリー:
モデルの着こなしだけでなく、「体型カバー」「洗濯後の質感」など、ECで不安に感じやすいポイントを動画で先回りして解消しているショップが成功しています。 - 食品・FMCG(日用消費財):
ライブ配信との相性が抜群です。「今、「食べている音(ASMR)」や「限定セット」の訴求で、まとめ買いが頻発しています。
TikTok Shopを成功しているショップに共通する「3つの必勝パターン」
単に動画を投稿するだけでは売れません。2026年の成功ショップは以下の戦略を徹底しています。
「アフィリエイトセンター」の戦略的活用
自社アカウントだけでなく、外部のクリエイターに成果報酬で紹介してもらう「アフィリエイト連携」が爆発的な売上の鍵です。数百人のクリエイターが一斉に動画を投稿することで、アルゴリズムを味方につけ、一気にトレンド化させます。
「最初の2秒」と「コメント欄」の設計
動画の冒頭2秒で「自分に関係がある」と思わせる(フック)、そしてコメント欄でユーザーの質問に丁寧に答えることで、アルゴリズムの評価が上がり、さらに動画が拡散(おすすめに乗り)します。
ライブコマースとの「掛け合わせ」
ショート動画で興味を持たせ、プロフィールのLIVEアイコンからライブ配信へ誘導。ライブ中に「今だけクーポン」を発行することで、衝動買いの決定打を作ります。
運用担当者へのアドバイス
TikTok Shopでは「バズる(拡散)」ことが最大の武器ですが、同時に「バズった瞬間の在庫切れ」が最大のリスクになります。
急激な注文増に対応できるバックヤード体制を整えておくことが、成功の最低条件です。
▼SNSに関する集客施策や成功事例については以下の記事でも詳しく解説しています。こちらもご参考にしてみてください。
TikTok Shopを使用する上でのメリット&注意点とは

TikTok Shopは爆発的な集客力を持つ一方で、従来のEC運営とは異なる「独自のルール」への適応が求められます。
TikTok Shopを利用するメリット:既存チャネルでは届かない層へ、低コストでリーチ
圧倒的な新規客獲得コスト(CPA)の低さ
広告費をかけずとも、アルゴリズムによって「その商品を欲しがっている人」へ動画が届くため、他モールよりも新規獲得効率が高い傾向にあります。
「アフィリエイトセンター」による営業部隊の構築
成果報酬型で無数のクリエイターに販促を依頼できるため、固定費のリスクを抑えながら認知を一気に拡大できます。
プラットフォーム主導の強力なキャンペーン
TikTok Shop側が発行する大型クーポンや送料補助キャンペーンが多く、自社の利益を削らずに高いCVR(成約率)を実現できます。
TikTok Shopを利用する際の注意点:EC担当者が直面する「運用の壁」
TikTok Shopの運用でつまずきやすいポイントは、動画制作よりも「バックヤードの実務」にあります。
「バズ」による出荷遅延とアカウント評価低下
TikTok Shopは出荷期限に極めて厳格です。
動画がバズった際の注文急増に対応できず出荷が遅れると、ショップの評価スコアが即座に下がり、検索順位の低下や「ショップ閉鎖」に追い込まれるリスクがあります。
在庫の「二重管理」による欠品トラブル
楽天やAmazonと在庫を共有している場合、TikTok Shopでの急激な売れ行きを他モールへ手動で反映させるのは不可能です。
「在庫がないのに注文を受けてしまう(オーバーセル)」を防ぐ仕組みが不可欠です。
「衝動買い」ゆえの高いキャンセル率
「おすすめ」の流れで直感的に購入されるため、他販路よりキャンセルや返品のリスクが若干高めです。
迅速な発送と、明確な返品ポリシーの提示が求められます。
TikTok Shopの始め方|出店ステップと準備リスト

TikTok Shopの出店は「セラーセンター」からの申請で完結します。
2026年現在、法人・個人問わず出店可能です。
TikTok Shop出店にかかるコスト(手数料)
- 基本手数料: 流通取引総額の 7%
- 新規出店特典: アカウント登録から45日以内に商品を3点出品すると、90日間は 3% に優遇されるキャンペーンも実施されています。(※時期により変動あり)
TikTok Shop出店までの3ステップ
- ショップ開設: TikTokセラーセンターから登録。
- 書類審査(重要): 本人確認書類と銀行口座の登録。
- 商品アップロード: 画像と説明文を登録し、販売開始
※TikTok Shopへの出店をご検討の方は、以下のリンクより、簡単に出店登録を行うことができます。
セラーセンター新規登録はこちら▶
【重要】審査をスムーズに通るための準備物
審査落ちの多くは「書類の不一致」です。以下のセットを事前に用意しましょう。
| 区分 | 必要書類・情報 | 注意点 |
|---|---|---|
| 本人確認 | 法人:事業許可証+代表者身分証 個人:運転免許証やパスポート | 住所や氏名が現在の登録情報と1字1句一致していること。 |
| 銀行口座 | 売上受取用の口座情報 | 口座名義が登録者名(法人なら会社名)と完全に一致していること。 |
| 商品画像 | 正方形(1:1)の画像 | 解像度600×600px以上。動画映えする清潔感のある画像。 |
TikTok Shopの成功のための「運用体制」チェック
出店自体は簡単ですが、継続的な売上には以下の準備が推奨されます。
- コンテンツ準備
動画制作の担当者、または連携するクリエイターの確保。 - サンプル配送の仕組み
クリエイターへ提供するサンプルの在庫確保と配送ルート。 - 受注・発送の自動化
TikTok独自の短い出荷期限を守るためのシステム検討。
効率的な運用のために
1からAPI接続を自社開発するのはコストがかかります。ネクストエンジンのような外部ツールを活用することで、開発不要でスムーズに既存の運用フローへ組み込むことが可能です。詳しくは以下の資料をご覧ください。
TikTok Shop運用で成果を上げるための「勝てる」販促ポイント

TikTok Shopは「バズれば売れる」という夢がある反面、アルゴリズムに依存しすぎると売上が安定しません。
2026年の成功ショップが実践している、「再現性の高い」集客・販促のポイントを2点に絞って解説します。
1. 「おすすめ」に乗るための動画設計と、アルゴリズムの攻略
フォロワー数に関わらず、1本の動画で数万件の注文が入るのがTikTokの魅力ですが、そのためには「おすすめ」フィードに乗り続ける必要があります。
「冒頭2秒」でベネフィットを提示: 「悩み」や「解決後の姿」を最初に見せ、視聴維持率を高めます。
SEO(検索対策)を意識したキーワード選定: TikTok内で検索して商品を探すユーザーが増えているため、キャプションやハッシュタグに「商品名+口コミ」「使い方」などの検索キーワードを盛り込むのが新常識です。
ユーザー参加型の仕組み作り: 「コメント欄での質問への回答」や「ユーザー投稿(UGC)の紹介」を行うことで、エンゲージメントが高まり、さらにアルゴリズムに「質の高いコンテンツ」と評価されやすくなります。
2. 「クリエイターアフィリエイト」を主軸にした売上の最大化
自社アカウントの運用以上に強力なのが、数百万人のクリエイターに宣伝を依頼できる「クリエイターアフィリエイト」の活用です。
ライブ配信への送客: ショート動画で興味を持ったユーザーを、定期的に開催する「自社ライブ配信」へ誘導し、ライブ限定の特典や熱量で最終的なクロージング(購入)を行います。
「数」で攻める面展開: 100人のマイクロインフルエンサーにサンプルを提供し、一斉に動画を投稿してもらうことで、プラットフォーム全体に「今、この商品が流行っている」という空気感を作り出します。
成果報酬型でリスクを抑える: 「売れた分だけ手数料を支払う」仕組みのため、高額なPR案件を依頼するよりも費用対効果(ROAS)を劇的に高めることが可能です。
▼ECサイトの集客施策については以下の記事でも詳しく解説しています。こちらもご参考にしてみてください。
TikTok Shop運用で注意すべき課題

TikTok Shopは爆発力がある反面、バックヤードが未整備だと**「売れれば売れるほど評価が下がる」**というリスクを孕んでいます。
TikTok Shop運用で注意すべき課題①「バズ」による在庫のパンクとアカウント停止リスク
動画が拡散されると、数分で数百件の注文が入ります。他モール(楽天・Amazon等)と手動で在庫調整をしていては間に合いません。
在庫ズレによる「欠品キャンセル」はTikTok側から厳しくペナルティを科され、最悪の場合、ショップ公開停止に追い込まれます。
TikTok Shop運用で注意すべき課題② 独自の「タイトな出荷期限」への対応
TikTok Shopは顧客体験を重視するため、出荷期限が非常にタイトです。
複数の管理画面を行き来する手作業では、入力ミスや発送漏れが避けられず、ショップ評価(セラー評価)の低下を招きます。
EC運営を自動化する「ネクストエンジン」で攻めの運用を

これらの課題を解決し、クリエイティブな販促活動に集中できる環境を作るのが「ネクストエンジン」です。
- 在庫のリアルタイム同期: TikTok Shopと他モールの在庫を一元化。バズった際も自動で他販路の在庫を調整し、オーバーセルを未然に防ぎます。
- 受注~出荷の自動一気通貫: TikTok Shopの注文を自動で取り込み、送り状発行までスムーズに連携。独自の出荷期限を確実に守り、ショップの優良評価を維持します。
- 攻めのリソース確保: 事務作業を自動化することで、担当者は「次のバズを作る動画制作」や「クリエイターとの交渉」に時間を割けるようになります。
まとめ|TikTok Shopは「基盤」を整えて参入すべき巨大販路
2026年、TikTok Shopは日本のEC事業者にとって「無視できないメイン販路」となりました。 成功のポイントは以下の3点に集約されます。
- 「発見型EC」に最適化された動画・ライブ戦略
- アフィリエイトセンターを活用した外部クリエイターとの連携
- 急激な注文増を支える「自動化されたバックヤード」の構築
先行者優位を確実なものにするためには、単に出店するだけでなく、売れた後のオペレーションをどう自動化するかまでをセットで考えることが、中長期的な利益獲得の鍵となります。
【無料配布中】TikTok Shop×ネクストエンジン連携ガイド資料
「具体的な在庫連携の仕組みは?」「受注から発送までのフローはどう変わる?」といった疑問を解決する、TikTok Shop連携専用のガイド資料を作成しました。
この資料では、以下の内容を分かりやすく解説しています:
- TikTok Shop連携で自動化できる実務範囲(在庫・受注・出荷)
- バズった際のオーバーセルを防ぐ「リアルタイム同期」の仕組み
- 他モールとの併売を成功させるための運用ステップ
出店後に「こんなはずじゃなかった」と後悔しないために。まずはこの資料で、失敗しない運用の全体像をチェックしてください。


