ネクストエンジンは煩雑なEC運営を自動化・効率化しますお問い合わせ050-3642-1134
株式会社シンシア様美容・化粧品
株式会社シンシア様

1日800件を2名で。倉庫連携の自動化で、数百万人に「かわいい」を最短配送。事業撤退の危機を救ったEC運営の舞台裏

1日800件・月間約20,000件の受注を2人で捌き、事業撤退の危機を「直談判」で救った。

その原動力は「女子のかわいいを守る」という母性にも似た使命感。

今回お話を伺った株式会社シンシアの篠池さん。

彼女が歩んできた道のりは、EC事業におけるM&A事例としても、そして効率的なサプライチェーン戦略としても、業界内で異例中の異例と言えるものです。

■ 10年続いた自社サイトの「事業撤退」という危機
数百万人の会員を抱え、「かわいい」を最短で届けるビジネスモデルを確立していた自社サイト。しかし、激変する市場環境を前に、一時は事業撤退という崖っぷちに立たされました。

■ 「最高の形で次代へ」自ら切り拓いた事業継承
「大切に育ててきた場所を、最高の形で繋ぎたい」
その強い想いから、自ら製造元であるシンシア社へ譲渡を打診。わずか3ヶ月という驚異的なスピードで、理想的な事業継承を実現させたのです。

■ 2名で月間約20,000を捌く「超効率運営」の確立
単なる受注管理に留まらず、ネクストエンジンとWMS(倉庫管理システム)との自動連携を徹底し、受注処理に関わる日々の運用メンバーは2名。1日800件の注文をわずか2名で回し、確認不要な注文をノンストップで出荷指示へ流す仕組みを構築しました。その驚異的な行動力の根底にあるのは、「安心・安全なカラコンを普及させ、女の子をご機嫌にすることで、世界を良くする」という篠池さんが女子を応援し続けたいというパッションでした。

【1日800件を2人で!?】女子のかわいいを支えるカラコン企業の「超・自動化」

インタビューの動画をご覧いただけます(※音が出ます)

「この子(サイト)を終わらせたくない」――事業撤退の危機を乗り越えた運営者の覚悟

5年間の右肩上がりと、成功の裏にあった「女子への誠実さ」

2013年の立ち上げ以来、女子中高生を中心に絶大な支持を得てきたカラコン通販サイト「Mew contact(ミューコンタクト)」。

立ち上げ以来、Mew contactは順調に成長を続けてきました。

Mew contactが急成長した最大の理由は、ECサイトを単なる「販売所」ではなく、「悩みを解決するメディア」へと進化させたことにあります。

背景にあったのは、運営元であるフリュー株式会社が持つ、圧倒的な女子会員との接点でした。

自動出荷と最短配送を実現したミューコンタクトの通販サイト運用イメージ

Mew contact(ミューコンタクト)公式サイト。
使いやすさと「かわいくなれる」ワクワク感を両立させたデザインが特徴。

会員数数百万人。「女子の日常」を知る強み

「プリントシール機事業」で国内トップシェアを誇るフリューには、数百万人の若年女性会員がいました。

彼女たちが毎日何を考え、何に自分のお金を使っているのか。そのリアルな声を拾い上げるために篠池さんが行ったのが、大規模な会員アンケートでした。

「彼女たちが今、一番頻繁に購入しているものは何か?」

その回答の中で、圧倒的に上位に挙がったのが「カラコン」だったのです。

国内承認へのこだわり。安全とは言い切れない現状への危機感

当時、カラコン市場には韓国などからの個人輸入による安価なレンズが溢れていました。

中には国内の安全基準を満たしていないものも多く、決して安全性が高いとは言い切れないグレーな状況。

しかし、女子たちは「かわいい」のために、そのリスクを知らずに手に取っていました。

アンケートで浮き彫りになった高い需要を目の当たりにした篠池さまは、強く確信します。

「個人輸入ではなく、国内承認を得た安全なカラコンを、信頼できるサイトから届けなければならない」と。

カラコンは目に入れる「高度管理医療機器」です。

プリントシール機事業で長い年月をかけて築いてきた女子たちとの信頼関係を、一時の流行や安さで裏切るわけにはいかない。

ビジネスとしての巨大な会員基盤と、アンケートで裏付けられた女子の日常への寄り添い。そして「絶対に安全なものを届ける」という責任感。この二つが合致したことが、ミューコンタクト立ち上げの揺るぎない原動力となりました。

SNS普及前からのファン化戦略「失敗したくない」に応える全品レポ

当時は、メーカー提供のモデル画像(いわゆる「盛り写真」)しか載っていないサイトがほとんどでした。

そんな中、ミューコンタクトはいち早く「スタッフによる全品装着レポ」を開始。

「実際に着けたらどう見えるか」を、加工なしのリアルな写真と本音の言葉で発信したのです。

Instagramが普及して「自撮り」や「口コミ」が当たり前になる前から、このリアルな着用感を追求するスタイルがヒット。

このサイトに行けば、自分に合うレンズが絶対にわかるという信頼感が、広告に頼らない強力なファン層を形成しました。

このようなコンテンツが大きな反響を呼び、Instagramが普及する前からファンを拡大。

2016年には自社ブランド「LuMia(ルミア)」が裸眼系カラコンの先駆けとして大ヒットを記録しました。

ルミアはシリーズ累計販売箱数250万箱と、現在でも愛されているブランドです。

1日800件の受注件数を誇るミューコンタクトの代表作ルミア

累計250万箱という数字は、ユーザーとの確かな信頼の証。

突然訪れた「パンデミック」の影と、事業撤退の危機

外出機会の激減。そしてシステムリニューアルという「安全」ゆえの苦難

しかし、2019年末。

世界を一変させたパンデミックが同社を襲います。

外出機会の激減により、ECブランドとしての成長に急ブレーキがかかりました。

さらに追い打ちをかけたのが、セキュリティ強化を目的とした自社サイトのShopifyリニューアルです。
安全性を優先した決断でしたが、会員移行のハードルは高く、会員数は従来の4分の1に、アクティブユーザーは半分にまで減少してしまいました。

当時の経営陣からは「事業の終了」も検討されるほど、追い込まれたのです。

盤石に見えた「数百万人の会員に最短で届けるビジネスモデル」が、かつてない窮地に立たされました。

しかし、篠池さんだけは諦めていませんでした。

「今までこれほど多くの女子に支持され、安全を届けてきた場所とオリジナルブランドを、ここで終わらせるわけにはいかない」。
この場所を必要としている人たちのために、最高の形で次代へ繋ぎたい。その一心で、彼女は「自ら譲渡先を探す」という大胆な行動に出ます。

「わが子を託す」自ら動いたM&Aの舞台裏

篠池さまが真っ先に相談に向かったのは、以前から商品の製造を依頼し、共に品質を追求してきたパートナーである株式会社シンシアでした。

「ミューコンタクトという『わが子』を、ぜひ御社で続けさせてほしい」――。

現場の責任者が自ら製造元へ直談判し、事業継承を申し出ます。

その異例とも言える熱意が、製造メーカーとして「より良いものを直接届けたい」と考えていたシンシア社の心を動かしました。
異例のスピードで交渉が進み、わずか3ヶ月でシンシア社の子会社であるカラコンワークスへの事業譲渡が決定。
2025年4月、志を同じくする2人も一緒に、篠池さんを含め3人のメンバーが「株式会社シンシア」へ移籍。

カラコンワークス社が運営する「新生Mew contact」として、さらなる攻めの再出発を切ったのです。

ECブランドのM&Aや事業撤退に伴うサプライチェーン戦略の見直しについて話す篠池氏

10年以上、成長の傍らに。1日800件を2名で捌く「攻めのバックヤード」

なぜ、立ち上げ時から「ネクストエンジン」だったのか

数千ものSKU(在庫管理単位)に加え、度数やカラーのバリエーションが膨大なカラコン業界において、アナログ管理は最初から選択肢にありませんでした。

数あるシステムの中で、ネクストエンジンを選んだ決め手は、提供会社が元々ECサイトを運営しており、現場の課題を解決するために開発されたという背景に、強い信頼を感じたからです。

現場の苦労を知るものにしか作れない「操作感」

システムに業務を合わせるのではなく、現場の動きにシステムが寄り添ってくれる。

そんな安心感の正体は、実際にEC運営を経験した人間にしか分からない、かゆいところに手が届く設計にありました。

また、現場を知る人が作ったUI(ユーザーインターフェース)は驚くほど直感的で、導入当初からマニュアルを読み込むことなく、やりたい操作へ迷わず辿り着くことができたとのことです。

これは、ネクストエンジン自体が多くのEC事業者のリアルな声を吸い上げ、現場の最適解を反映し続けてきた証でもあります。

日々のルーティンの中で感じる、ここがこうなればラクなのに、という細かなストレスを先回りして解消してくれる機能性が、導入の決め手となりました。

激務の中でもミスを誘発させず、スムーズに業務を流せる馴染みの良さ。

スピード感を何よりも重視する現場にとって、この直感的な使い心地は、日々の運営を支える何物にも代えがたい安心感に繋がっているとのことです。

「過剰販売」を絶対に許さない在庫連携の精度

自社サイトに加え、楽天市場、Yahoo!ショッピングと複数モールを展開する中で、最大の敵は「在庫のズレ」です。

特に、注文が集中するセール時や深夜帯に発生する在庫更新のタイムラグは、EC運営者にとって最も避けたい事態の一つです。

商品のキャンセルや返品による在庫数の変動も、システムが裏側で正確に処理。

24時間365日システムが管理するので、在庫数を調整する作業が不要になります。

この揺るぎない自動連携の精度こそが、数百万人に「かわいい」を確実に早く届けるため、そしてブランドの信頼を守るためのひとつとなっています。

WMS連携による自動出荷で「確認不要」な注文はノンストップで出荷へ

現在の運用人数は、驚くことに実質わずか2名。

しかも、シンシア社へ移ってから運用担当として加わったメンバーです。

ネクストエンジンとWMS(倉庫管理システム)の自動連携により、住所不備などの「人の目が必要なもの」だけを自動抽出。

それ以外の正常な注文は、スタッフが触れることなく即座に自動出荷の指示へと流れるので膨大なルーティン作業から解放されます。

ネクストエンジン上で出荷指示を出せば、あとの実作業はすべて物流倉庫側へと自動でバトンタッチされます。出荷指示のデータを手作業で作成する必要がありません。

このネクストエンジンとWMS連携が織りなす「止まらない出荷フロー」こそが、数百万人に最短で「かわいい」を届けるビジネスモデルの心臓部となっています。

現場の知恵 マクロによる一工夫で「セット販売」の管理も完遂

カラコン運営において避けて通れないのが、度数やカラーの組み合わせが多岐にわたる「セット販売」の在庫管理です。

標準機能だけでは対応が難しい複雑なデータ処理も、ミューコンタクトでは独自のマクロを介して一気に解決。ネクストエンジンから出力したデータを独自のマクロに流し込むだけで、自動で「出荷可能な形式」へと変換される仕組みを構築しています。

システムに自分たちを合わせるのではなく、どう使い倒すか。

セット商品の連携など標準機能で難しい部分は、独自のマクロを介してデータ変換を行い、アナログ作業を一切排除。

どんなに注文が増えても「増員なし」で対応できる強固な体制を築き上げました。

「事務作業に追われる時間を削れば削るほど、お客様に『かわいい』を届けるための企画に時間を使える。ネクストエンジンは、私たちが創造的であるための支えになっています」

展望 「女子が機嫌よければ、世界はうまくいく」――つくる立場から描く未来

「企画」から「製造」へ。一気通貫だからできること

シンシア社への合流は、篠池さんにとって「想いをカタチにする手段」が飛躍的に広がる転換点となりました。

製造メーカーであることで実現する「理想のゼロからの具現化」

これまでは販売・企画の立場として「こんな商品があったらいいな」を描く側でしたが、今は製造側自で、その理想をゼロから設計し、生み出すことができます。

自分たちの手で納得のいくまで品質と可愛さを追求できる。

これは、ものづくりに関わる人間として最高の喜びです。

OEM(受託製造)を通じて業界全体の「かわいい」を底上げする

自社ブランド「LuMia」などの展開にとどまらず、現在は日本を代表する有名ブランドのOEMも数多く手がけています。

ミューコンタクトで培った「徹底的なユーザー目線の企画力」と、シンシアが持つ「確かな製造技術」。

この二つを掛け合わせることで、取引先ブランドの想いもカタチにしています。

自社・他社の枠を超え、より多くの「安心・安全でかわいいカラコン」を世に送り出す仕組みが整ったのです。

安全性の先にある「ご機嫌」をデザインする

医療機器であるコンタクトレンズにおいて、「安心・安全」は譲れない絶対条件です。しかし、篠池さんが見据えているのは、その先にあるユーザーの「心の動き」でした。

「自分を好きになる瞬間」を届ける

「女の子が鏡を見て『今日の自分、かわいいな』と思えたら、それだけでその一日はハッピーになりますよね。

本人がご機嫌になれば、周りの人にも優しくなれるし、仕事もプライベートもうまくいく。つまり、女子が機嫌よければ、世界はうまく回るんです」

そう語る篠池さまの表情には、ブランドを育ててきた自負と、ユーザーの幸せを心から願う真っ直ぐな想いが溢れていました。

「かわいい」は世界を救う

彼女にとってカラコンは単なる商品ではなく、女の子たちが自信を持ち、笑顔で毎日を過ごすための「お守り」のような存在。

その「ご機嫌」の輪を広げていくことこそが、社会を良くしていく最短ルートだと信じているのです。

まとめ 「想い」を形にする情熱と、自動化が支える勝利

今回の取材を通じて見えてきたのは、自ら事業を救い出した篠池さんの圧倒的な「突破力」と、その根底にあるユーザーへの深い愛情でした。

10年以上守り続けたサイトを、自らの直談判で繋ぎ止めたその想い。それは、効率や数字だけを追い求めていては決して生まれない、「この場所を必要としている人たちのために、絶やしてはいけない」という作り手としての真っ直ぐな責任感からくるものでした。

しかし、情熱だけでは限界があります。篠池さんは、ネクストエンジンとWMS(倉庫管理システム)の自動連携という強固な仕組みを築くことで、その想いを「継続可能な形」へと進化させました。

「仕組み」と「情熱」は、どちらが欠けても成立しません。
どんなに素晴らしい理想があっても、支える仕組みがなければ日々の業務に追われ、想いは枯渇してしまいます。逆に、どんなに優れたシステムがあっても、それを使いこなす人側の情熱がなければ、事業撤退の危機を乗り越えることはできなかったはずです。

今回のEC事業におけるM&A事例は、まさにサプライチェーン戦略の最適化が、ブランドのパッションを次世代へ繋ぐための強力な懸け橋になることを証明しました。

「企画の立場から、今は製造も含めて全てを見られる。より安心・安全でかわいいものを届けられるのが、本当に嬉しい」

ネクストエンジンとWMS自動連携で効率化されたEC倉庫についてや今後の展望を話す篠池氏

そう晴れやかに語る篠池さん。
製造から販売まで一気通貫で見守る彼女の視線の先には、今日も鏡を見て微笑む、たくさんの女の子たちの姿があります。

株式会社シンシアの挑戦は、ここからさらに加速していきます。

取材中、終始にこやかな笑顔で一つひとつの質問に真摯に答えてくださった篠池さん。

お話を伺いながら確信したのは、今の日本で私たちが「安心・安全なカラコン」を当たり前に手に取れるのは、彼女のような方が信念を持って道を切り拓いてきたからこそだ、ということです。

鏡を見て「今日の私、いい感じ」と思える日常の裏側には、こんなにも熱いパッションがありました。篠池さん、素敵なお話をありがとうございました!

EC事業のM&Aからサプライチェーン戦略、事業撤退の危機を乗り越えた仕組みと情熱を語り合った篠池氏とのツーショット

(写真:左/筆者 右/篠池さん)

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