「楽天ショップ・オブ・ザ・イヤー2021」で「SOYキッズ・ジュニア部門」を初受賞した徳島県の老舗アパレルメーカー丸久株式会社様。EC事業では「ever closet」というブランドで主に子供服を販売しています。入社2年目ながらEC事業の立ち上げを任され、事業拡大を進めてきたのが事業開発室EC事業チームの平石恵梨佳さんです。実は代表取締役社長の娘である平石さん。EC事業立ち上げ期に重視したこと、ネクストエンジンの導入を決意した理由などについてお話を伺いました。

2021年度「SOYキッズ・ジュニア部門」の初受賞!

―まずは2021年度「SOYキッズ・ジュニア部門」の初受賞おめでとうございます!

ありがとうございます。ECを始めた4年前からずっとSOYの受賞を目標にしていたので純粋に嬉しかったですね。がむしゃらにやってきたことを評価していただけたんだなぁという達成感があります。

今回SOY受賞できたのはメーカーである強みを大切にして意識してきたからだと思っています。私たちのようなメーカーの強みは自分たちで品質コントロールができることです。お求めやすい価格を実現しつつ、品質もコントロールすることで毎日着て頂けるものを作ることができるのはメーカーだからこそ。それがリピートにもつながっているのだと思います。

その強みを最も具現化できたのが累計31万枚売れた「スカッツ」です。スカートとレギンスが一体になっている商品で、企画から少しずつ育ててきた商品でもあります。少しずつ「キッズのパンツ部門でランキング入りした!」「レビューが1,000件もついた!」といった喜びを積み重ねていった結果、現在では売上を支えるモンスター商品となり、「ever closet」というブランドを知って頂くきっかけにもなっています。とはいえ、まだまだ社内ではクライアントの発注を受けて制作するBtoB事業が大きな売上の割合を占めています。今後はEC事業をもっと伸ばして、会社に利益貢献できるようにしていきたいですね。

新入社員として入社後、すぐにEC事業を担当

―平石さんは入社2年目ながらEC事業の立ち上げを任されたとのことで、入社時からEC事業を意識された働きをしていたのでしょうか。

いえ、入社時は全く考えていませんでした。入社1年目はBtoB部門にいたのですが、大手家具メーカーへの営業で衣類の取り扱い開始を実現することができたんです。その功績もあって、2年目でEC事業の立ち上げをやってみないか?と声をかけてもらいました。それに加えて、当時は大学卒業後ビジネススクールでファッションビジネスを学び、一番意欲的な時期でもあり、自分ができることを前のめりに攻めていこうという気概もあったことを評価してもらえたのだと思います。

―とはいえ、未経験でEC事業を立ち上げるのは大変だったと思います。最も苦労したことは何でしょうか?

立ち上げ当時は私1人でブランディングの方向性を定め、それが決まってからメンバーがジョインしたのですが、最初は何から始めて良いかわからなかったことですね。

―社長であるお父様からのアドバイスなどはなかったのでしょうか?

父からは直接的な言葉をもらうことはなかったのですが、「他社を見てよく学びなさい」ということはよく言われていました。「自分の世界に入ってしまったり、自分のチームだけで考えたりしたことが正しいかはわからない。外に参考例がたくさんあるんだから良く見なさい」と。

そこで、まずEC事業を行っている会社さんにヒアリングをして他社の事例を学ぶことから始めました。一番気になっていたのはバックヤードです。実は大学時代、アルバイトでECの仕事に関わっていたことがあるのですがとにかくブラックで。過労で両鼻から同時に鼻血が出るくらいきつかったんです。その時の経験で、自分が立ち上げるECは何があっても「運営効率のよいブランド」にすることは決めていました。

―そういった経験も活かされているのですね…!他社さんに話を聞く中で一番役立ったことはどのような話でしたか?

効率の良いブランドにするために重要なバックヤードのシステムは何を使っているかです。お話を聞いた会社がネクストエンジンを使っているという話を聞いて、弊社にマッチするのでは?と興味を持ちました。価格が明確だったこと、画面が見やすかったことも良かったですね。

弊社は敷地内にある土地に建てた倉庫を活用し、自社物流をすることを決めていたのですが、他のシステムだと物流システムがマッチしないことが課題でした。でも調べるにつれて「ネクストエンジンなら理想が実現できそう」と思ったんです。当初から多モール展開をする予定だったのですが、ネクストエンジンはその展開を見据えてもスムーズに管理が出来そうなのも魅力でした。

特に、出荷時に人の目で確認するのは非効率で避けたかったので、基幹システムはネクストエンジン、在庫管理はロジザードを使用し、それを各モールのシステムと連携することにしました。現在ではピッキングから梱包までの移動でロボット導入を検討しており、極力人間の移動で時間を取られてしまうことのない環境づくりを進めています。

―立ち上げの段階から他モール展開を視野に入れた動きをしていたのですね。

はい。いずれは自社サイトも運営することも決めていました。そのため、立ち上げの段階から一元管理ツールが必要だと他社さんの話を聞いて感じていました。やはり売上を立てるためには、1つのモールだけではなく多モール展開がマストだと思っています。

―かなり先々まで見据えた戦略が素晴らしいですね。EC事業の立ち上げとともにネクストエンジンを導入したことによるメリットはありましたか?

商品マスタをすべてのモールで共通のものにしておくことができたのは本当に良かったと思っています。多店舗出店後にバラバラの商品マスタを統一するのは大変だと思いますし、これによって全モールを合計した集計が容易にできています。弊社の場合は先を見据えて初期から導入する判断をしたという感じです。

また、思いがけず大活躍し、運営上のキモとなっている機能もあります。領収書の発行アプリや伝票を条件ごとに分割してくれるアプリがそれに当たります。子供服という商品の特性上、薄い梱包になることから、宅配便で1つにまとめて送るよりも、メール便などで分割して送った方が安いこともあるんです。その際に伝票を分割する必要があるのですが、ネクストエンジンのアプリはこの作業も効率化してくれます。立ち上げる際には考慮になかった運用上の課題も、ネクストエンジンを予め導入していたからこそ簡単に解決することができました。

そして何よりも、コストを増やさずに多店舗展開をすることができたのは事業拡大にとって大きかったと考えています。新たに出店して販売の面を広げた時、仮に運用コストが増えなければ、新たな店舗の売り上げはそのまま利益ですよね。最初から大きな売上を目指すのであれば、やはり多店舗展開をしないといけないですから、先を見据えた上でおこなった導入の判断は間違っていなかったと思います。

EC事業をスケールさせるための考え方とは

―最初から多店舗展開を見据えていたとのことですが、どのように展開を進めていったのでしょうか?

まずは2017年12月に楽天のテスト販売を開始、その後Yahoo!ショッピングをオープンしました。さらに、オファーを頂き、ZOZOTOWN とshop-list.com、Pay Payモールと増えていきました(ZOZOTOWN店は現在閉鎖)。効率的なバックヤードを意識しているとはいえ、多店舗展開をするとどうしても人が必要になります。現在、EC事業は6名で回していますが、あまりモール数を増やしすぎると現時点では負担がかかるわりに成果をあげることができません。そのためZOZOTOWNは閉鎖しましたし、Amazonには出店していません。さらなる多店舗展開はもう少し組織を整えてからにしようと思っています。

ECで利益を増やしていくためには、「同じ商品を、同じ人数で、どれだけ売ることができるか」が重要になると考えています。経費も変わらないのが理想ですね。売上が上がったとしても、同時にコストも上がってしまっては、利益は増えませんから。こうしたことを常に全体的に事業を見ながら考えています。

―モールは無理のない範囲で展開しつつも、やはり自社サイトは実現したいのでしょうか?

はい。お客様とコミュニケーションが取れる機会を増やしたいので、現在Shopifyで自社サイト立ち上げの準備をしています。Shopify連携ができることもネクストエンジンを導入した理由の一つです。ネクストエンジンと連携できれば人の無駄な作業をなくし、売上にコミットすることにとにかく注力できますから。

特に、一番重宝しているのは分析ができるデータが取れるところですね。たとえば全体の消化率を確認したり、クーポンの状況を確認したりすることができるので、商品情報から各商品の成績を確認することができます。

せっかくネクストエンジンを使うなら、このデータ分析の機能も有効活用すべきだと思いますね。ネクストエンジンを在庫連携だけのシステムとして使うのはもったいないです!

―今後の展望についてお聞かせください。

今後はSOYの常連店になりたいと思います!ただ、そのためには人材不足が課題です。どんなにやりたいことがあっても今の組織と人数ではできないこともありますから……。

さらに直近では計画中の自社サイトの立ち上げを実現させ、コラボ商品などで差別化してお客様とコミュニケーションできるモールになることが目標です。売上と利益を上げることはもちろんですが、「ever closet」でしかできないことを自社サイトを通じて実現していきたいと思います。

売上や成長率、注文件数やお客様の投票から選ばれたベストショップに贈られる「楽天ショップ・オブ・ザ・イヤー2021」。今回その中でショップ同士が学び合う「NATIONS」の受講店舗の中で成長に貢献したショップに贈られる「NATIONS賞」を受賞した株式会社パピー様。曾祖父様の代から受け継いだ歴史ある会社でECサイトを立ち上げることにした経緯、そしてその過程でネクストエンジンを導入することを決意した理由などについて、代表取締役の犬飼さんにお聞きしました。

狙うことすらしていなかったSOY受賞に歓喜! 

「楽天ショップ・オブ・ザ・イヤー2021」では「NATIONS賞」を受賞されました!おめでとうございます。

ありがとうございます。むちゃくちゃ嬉しかったですね!もともと『楽天ショップ・オブ・ザ・イヤー』は弊社くらいの規模の店舗には遠い存在だと思っていたので意識すらしていなくて。受賞の連絡をもらった時には飛び上がるほど嬉しくて大声が出ました(笑)

父の「給与すら払えないから来るな」の言葉に逆に燃え、家業を継ぐことを決意

株式会社パピー様は大正11年に創業されたそうですね。

そうなんです。もともとはカタカタ(赤ちゃんが押して歩行練習をする手押し車)を製造販売していました。創業者は私のひいおじいさんなのですが、代々世襲し2021年からは私が4代目の代表取締役になりました。現在は社員とパート合わせて10人ほどで会社を運営しています。

代々会社を受け継ぐ家系だったにもかかわらず、犬飼さんは卒業後、別の仕事に就かれたんですね

はい。新卒ではアパレルの会社に入社して4年ほど主に接客業をしていました。その後、ITの専門学校を出ていて資格も持っていたこともありIT系の会社に入社、フリーランスなども経験しトータルで10年ほどは外で仕事をしていました。父も「会社を継がないで好きなことをやっていいよ」と言っていたのですが、長男ですし、どこかでずっと家業のことが気になっていました。自分が継がなければ会社はなくなってしまうか、人手に渡ることになります。

そこで、「やっぱり跡を継ごうと思う」という話をした時に、父からは「今は会社の状況が良くないから給与すら払えない。来るべきではない」と止められたんです。それが逆に燃えたというか、責任感のようなものが芽生えて、「給与なんかいらない」と入社しました。2015年5月のことでした。

入社したタイミングは結婚してお子さんもできたタイミングだったそうですが、不安はありませんでしたか?

不安はありませんでしたね。それよりも「自分がやってやる」という気持ちでした。以前IT企業に勤めていた時の経営者の話で印象に残っている言葉があるのですが、「会社の業績が良いときに入るのではなく、やるなら最初から入れ」と。家業が落ち着いてから継ぐのではなく、あまり状況が良くない時から一緒に歩むほうがマインド的にも親も認めてくれるのではないか、と思ったんです。実際、資金繰りなどに苦労して険悪な雰囲気になることもありましたけど、今振りかえってもあのタイミングで家業に入ったことは良かったと思っています。

入社半年後にはECへの参入を進めた

入社半年後の2015年末からECへの参入も始められたのですね。

最初は出店料が無料ということもあり、Yahoo!ショッピングに出店しました。どんどん売っていきたいと思っていたので、それから半年以内には楽天とAmazonに出店しました。名の知れているところにはとりあえずどんどん出していこうと。

それまではメーカーとしてずっと卸売販売のみに特化し自社商品を中心に卸売販売をされていたそうですが、犬飼さんの代からは仕入れ商品の取り扱いも始めたそうですね。

はい。私が入社してからは、1:9くらいの割合で仕入れ商品の数を圧倒的に増やしていきました。メーカーとしてのプライドもあったのですが、売上が伸び悩んだときに「NATIONS」に出会って、そのリーダー店舗の方がいろんな商材を扱っている人だったんです。「売上を増やしたいなら商品を増やしたほうがいいのではないか」とのアドバイスをもらえたのがスッと入ってきて。その後3年ほどかけて仕入れ商品を増やしていき、それが奏功して売上も伸びていきました。

それまでECの業務は全て自分一人で行っていたのですが、徐々に注文数が増えてきたことで間に合わなくなり、親にも出荷作業をお願いするようになりました。ただ、親世代にとってはECの手順や仕組みを理解するのがなかなか難しかったようですし、覚えるのも大変そうで。

そこで一元管理ツールの導入を検討されたのでしょうか。

そうなんです。ECを始めてすぐだったこともあり、また会社の経営もキャッシュを回していくのに精一杯な状況でした。それでも、親にも出荷作業を任せるためにはコストをかけてでも必要なツールだと判断し、両親も同意してくれたので導入を決意しました。

数ある一元管理ソフトの中でもネクストエンジンを導入しようと思った決め手は何だったのでしょうか。

さまざまなサービスを比較してみたのですが、よくわからなかったので、まずはやってみるしかないな、だめなら次を試してみよう……そんな気持ちでした。ネクストエンジンに決めたのはパンフレットや会社説明資料がシンプルでスマートだったからです。こんなにシンプルなパンフレットの会社ならシステムもスマートだろう、と。もともと親が使うことを想定していたので、複雑な機能ではなくシンプルな方がわかりやすいと思ったのは大きいですね。

そうして、2017年8月にネクストエンジンを導入したのですが、新しいことに対し、「また覚えないといけないの?」が口癖だった両親も、数か月でシステムに慣れ使いこなすことができたので、比較的スムーズに導入が完了したことを覚えています。

コロナ禍で月商が60倍に……一元管理ツールを導入していてよかった

そしてコロナ禍でおうち時間の需要が増えたことで月商はネットショップ開設初期から比べて60倍にまでなったとか。店舗の運用に何か影響はありましたか?

力を入れていた商品が検索の上位に出てくるようになったタイミングがあって、それがちょうどコロナ禍と重なって売上が大きく飛躍しました。しかし、NATIONSのつながりで入社してくれた仲間の力もあり、あらかじめネクストエンジンを軸にEC業務の一連の運用を構築しておいたことで、慌てずに乗り切ることができています。

ネクストエンジンのようなシステムは最初の設定に手間がかかります。弊社のように、まだ売り上げもそこまで大きくなく、商品数も多くない、しかもイレギュラーな対応も入らないタイミングで導入しておくことが重要なんだなと実感しましたね。1日たとえ1件あたり数十秒でも出荷作業が変わると積みあがるととんでもない負担になります。当時、ネクストエンジンを導入していなかったと想像すると恐ろしいですね。

売上が爆発する前の最初の頃に導入したほうがいいよ、と知り合いのECをやっている人にはどんどん勧めています。

今後目指していくことについてお聞かせください。

今後は子供向けの総合ショップとして、現在は室内玩具が中心ですが、ベビー関連商材なども増やし、「こどもの百貨店」を目指していきたいです。製造だけでなく、仕入れと販売の楽しさを知ることができたので、もっともっとECの可能性を広げていけたらと思います!

※本記事の内容は2022年4月時点のものです

『にっぽん津々浦々』というECサイトで、世界各国・日本全国の食品・調味料・日用品などバイヤーが選んだ「こだわりの商品」を紹介・販売している株式会社スペースアイランド。『にっぽん津々浦々』はなんと2年連続で「楽天ショップ・オブ・ザ・イヤー」を受賞、他モールでも受賞経験が豊富なECサイトです。そこで代表取締役社長の小崎雅俊さんに、日頃からECサイト運営・管理で心がけていることや、予備知識ゼロからECサイトを開始した経緯などについてお聞きしました。

2年連続での「楽天ショップ・オブ・ザ・イヤー」受賞!

まずは、2年連続での「楽天ショップ・オブ・ザ・イヤー」受賞、おめでとうございます!

ありがとうございます。たくさんのお客様にご利用頂いたこと、そしてお取引様のお力添えとスタッフ全員が地道に頑張ってくれた結果、受賞できたと思っています。2年連続で受賞できたことはとても嬉しいですし、誰でも受賞できるわけではないと思うのでテンションが上がりますね!3年連続の受賞も狙っていきたいと思います。

『にっぽん津々浦々』ではバイヤーの方が選定したこだわりの商品を販売されているそうですが、どのように日々商品を目利きされているのでしょうか?

弊社の商品選定には仕入れマニュアルはありません。バイヤーが「お届けしたい!」と思ったものをお取引させてもらっています。目利き、というとなんだか偉そうなのであくまで「ご紹介させてください」というスタンスですね。強いて言うなら、思わず振り向いてしまうような雰囲気のある、長く愛されている商品であるかどうか、でしょうか。

多くのECサイトでは年間の売上の波があることが多いのですが、『にっぽん津々浦々』ではそうした季節変動のようなものはありますか?

食品・日用品がメインということもあり、年間通して売上の波は大きくありません。一部の商品が売上を牽引しているというよりは様々な商品がまんべんなく売れています。たまにテレビで紹介された商品があると一時的に売れ行きが良いこともありますが、基本的には一過性のものですね。

株式会社スペースアイランドは小崎さんが起業された会社ですが、小売り経験もエンジニア経験もゼロで始められたそうですね。

そうなんです。2010年9月、29歳の時に大学の同級生だった友人と2人で起業しました。2人ともBtoBの営業職出身ということもあり、小売り販売に関わる経験が全くありませんでした。それでも、なにか事業をやっていくにあたって「自分たちの営業力だけを頼りにするのはリスクだな」と感じていたことから、商品の魅力で勝負することのできるECサイト運営を始めることにしました。しかし、経験が全くなかったうえに、HTMLも知らなかったですし、ヘッダー・フッターも作ることが出来ませんでした。立ち上げるまでには4~5か月かかりましたね。

未経験からのスタートということもあり、軌道に乗るまでには苦労があったのでしょうか。

会社を立ち上げた当初の2011年頭に『にっぽん津々浦々 本店』をオープン。楽天市場店を2011年5月に、その後Yahoo!ショッピングと出店を進めていきました。しかし、最初の1年くらいは「この世の中にお客さんはいるのか!?」っていうくらい売上が立たなかったですね。ですが、3年目を迎えた頃から徐々に出荷を自分たちだけでやるのが大変になっていきました。

モールごとに1件ずつ伝票番号を出力し、サンクスメールを個別で送信して……とやっていると毎日すべての業務が終わるのが0時を過ぎるような状態で。当時は「ECをやるってこういうことなんだ」と疑いなく思っていたのですが……

ネクストエンジンの導入で「こんなに時間ができるものなんだ!」と感動

1件ずつ個別での対応はなかなか大変ですね。どのタイミングで一元管理ツールの導入を検討されたのでしょうか。

当時は社員が3人しかいなかったにもかかわらず、1人がお客様対応と商品の仕入れ、2人は伝票を1件ずつ出して発送していくような状況でした。注文数が増えていくにつれ、「これはヤバい」と思っていたときに、パートナー会社さんから紹介されたのがネクストエンジンでした。最初はネクストエンジンを使うことで何が変わるのかもあまり理解していなくて、「倉庫とやり取りをするためには使わないといけないものなんだな」というくらい。ですが、実際に使うようになってから一元管理することのメリットを実感するようになりました。

最初に驚いたのは「確認待ち」「印刷待ち」などのステータス管理が見やすいこと。ひと目で「今はこの状態のものが何件ある」というのがわかるのがいいですよね。当時はEC運営はこういう風にやるんだ、という業界水準を見せつけられた感じがして衝撃を受けました。

100件の出荷通知を1枚ずつ出すのと、一括で出力するのでは手間のかかり方が大きく変わってきます。今となっては当たり前ではありますが、自動でサンクスメールも出荷通知も送られることから、売上確定をいちいち追わなくて良いのは画期的でした。

導入後は売り方を考える時間が確保できるようになりました。社員全員で「こんなに時間ができるものなんだね!」と感動しましたね。運用の施策づくりや、取扱商品を紹介するページ作成などに着手することができ、さらに人材を増やし組織を拡大することができました。

SPACEISLAND 作業風景

現在では、かなりネクストエンジンを使いこなして頂いているようですね!

はい、現在はこだわりたいところにアプリを制作してカスタマイズをしています。たとえばネクストエンジンを使っていると、サンクスメールは本来自動で送信されると思いますが、弊社では不測の事態に備え、ご注文内容を確認してからサンクスメールを送ることが出来るように設定を変更しています。

ネクストエンジンを使うことでかなりの効率化が実現できることはメリットではありますが、一方で効率化ばかりを追い求めればどのお店も同じような運用となって、すべてのECサイトがただの自動販売機になってしまうのでは、という懸念があります。そうすると、お客様にとってはお買い物の楽しみが消えてしまうことにもなりかねません。お店の個性を残しつつ、効率と非効率のバランスを取ることが大切なのではないかと思っています。そのためには、人のぬくもりを残せるところは残しておきたいですね

売上の数値目標は敢えて作らない!

今後の売上目標などはあるのでしょうか。

実は弊社では数字の目標は作っていません。数値目標があるとどうしても「お客様に対し商品を売りつける」感覚になってしまうのではと考えているため、私個人的としては「この位の売り上げになったらいいな」というのはありますが、社員の目標にはしません。売上目標を迫るくらいなら無駄を削る努力をしたいと思っているのもあります。成長を追い続けるあまり、大切なものを見失わないよう気をつけたいですね。今後はさらに、日本中のまだご紹介できていない良い商品を広くお伝えしていきたいと思っています!

※本記事の内容は2022年4月時点のものです

2019年、「楽天ショップオブザイヤーCSR賞」を受賞したのはオーガニックコットン製品専門店の「メイド・イン・アース」。販売している製品はオーガニックコットン100%であるのはもちろん、縫製の糸などの素材もすべてオーガニックコットンを使用。さらに製品化の過程で化学処理を行わないという徹底したモノづくりにこだわっています。現在はオフィスのある自由が丘の直営店・自社公式サイトでの通販・電話通販・楽天・Amazon・小売店への卸など幅広い場所での販売を行っており、ネクストエンジンは2019年4月から導入。今回はCSR賞を受賞された喜びと今後の課題について、代表取締役の前田氏にお話をお聞きしました。

楽天ショップオブザイヤーCSR賞受賞!

まずは楽天ショップオブザイヤーCSR賞、おめでとうございます!

ありがとうございます。ずっといつか、いただきたい賞だと思っていたので、担当の方から受賞を聞いたときには本当に嬉しかったです。
 
 私たちメイド・イン・アースは、肌がデリケートであったり、ナチュラルな暮らしをしたい方で、オーガニックコットン製品を求めているお客様の心地よいライフスタイルのためになるものづくりを目指し、そして社会を良くしたいという考えのもと活動してきたので、CSRやSDGsを強く打ち出してお店を運営してはいなかったのですが、今回の受賞はそうしたことが皆さまから認められ想いが届いた結果のかなと思うと大変嬉しいですね。

メイド・イン・アースブランドはこれまでどのように拡大してきたのでしょうか。

元々、弊社は広告企画制作の会社だったのですが、オーガニックコットンに出会ったことをきっかけに1995年、ブランド立ち上げをしました。最初は卸専門で自然食品店などに商品を卸していたのですが、取引先の方やお客様が実際の商品を手に取り触れることができる場所が欲しいと考え、2006年に自由が丘にショールームを兼ねた直営店をオープンしました。
 楽天での販売は1999年に開始しました。まだそこまでネット通販が主流ではない時代でしたので、当初は販売に苦戦しましたね。

ネクストエンジンとの関わりについて

ネクストエンジンはどのような経緯で導入されましたか?

最初は、自分達用にカスタマイズされた独自システムを使用していましたが、小売店への卸、直営店、自社公式サイトでの通販、電話通販、楽天、Amazonと販路が拡大するにつれ、どうしても自社だけでは管理・運営が難しくなり、バックヤード業務の外注化を目指すようになりました。
 まずは物流を外部業者に委託したのですが、その際に担当してくれた物流コンサルタントから「受注業務も外注化することができます。ネクストエンジンの導入は必須です。」と聞き、ネクストエンジンの導入を決めました。

「一元管理システム」の存在を知ったのもその時でしょうか?

実は一元管理システム自体の存在は知っていて、色々比較検討したこともあったのですが、卸、店舗販売、電話注文、ECの4つを全て管理することのハードルが高く、導入の決断はできていませんでした。
 今回ネクストエンジンを導入したことで、在庫を一元管理したり、受注から発送まで一気通貫で自動化できるメリットについて気付き、「もっと早く導入しておけばよかったな」と思いました。一方で、まだまだ課題はあります。

それはどのような課題でしょうか?

ネクストエンジンを導入したものの、現在はまだ販路全ての在庫連携ができておらず、自社システムを併用している状況が続いています。そのため、今この時点では「ネクストエンジンによって全ての工程が効率化されている状態」とは言えない状態ではありますが、バックヤード業務の最大限の効率化を目指して現在対応を進めているところです。
 あくまで予定ではありますが、具体的には卸と電話注文はBcart、直営店はスマレジを利用して、ネクストエンジンと連携しようと思っています。これができれば、現在の複雑なシステムが不要になりますので、今はまずそこを目指しています。

今後、ネクストエンジンのメリットである全自動化が実現したら捻出できた時間で何がしたいですか?

現在社員数は14人。ECは実質2.5人で月1,000件以上もの受注をこなしています。現在は発生した作業で手一杯ですが、近い将来全ての受注管理業務をネクストエンジンにより自動化し、捻出できた時間を、お客様とのコミュニーケーションを高めるファンづくりの時間に充てたいと考えています。これまでも「販売のみのECサイト」ではなく、お客様が購買行動に納得のいくような、「メイド・イン・アースだから買いたい」と思ってもらえるためのページ作りを心がけてきました。とはいえ、ECではどうしてもブランドを認知してもらうこと、そしてファンになってもらうことが直営店に比べて難しい側面もあります。商品がお手元に届いたときに感動してもらいたいという理想があるので、その実現に向けたサービスを考えてゆきたいと思っています。

さらに、今後は会社として国内で和綿を育てる活動にも力を入れたいと思っています。現在、日本で使用されている綿製品の原材料は外国産のみです。しかし、実は日本の気候は綿づくりに適していることもありますので、今後日本製の和綿の生産も増やしていけるのではないかと思っています。2019年は世田谷区の農家さんと提携し34キロを収穫、すでに紡績を終え、糸にまでは仕上がっています。いずれはこうした和綿を使用した商品を「メイド・イン・アース」のラインアップにも入れてゆきたいと思っています。オーガニックコットンが生活の中に自然にある、そんな心地よいライフスタイルを今後も多くの方々に広めてゆけるよう目指してまいります。

取材を終えて

現在はネクストエンジンと独自システムの在庫調整が必要なため、完全自動化にはまだ至っていないとのことでしたが、近々システムの整備を通じて自動化を実現させ、ブランドファンを増やすための時間を捻出したいとのこと。オーガニックコットンについてのお話をされる姿からは、前田さんのこの事業にかける熱意がひしひしと伝わってきました。SDGsへの注目も高まる中、日本の和綿を使用した商品の展開に期待大です。

※本記事の内容は2020年11月末時点のものです。

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