スウィートマミー様の楽天SOY初受賞までの道のりと「ものづくり」へのこだわり

こんにちは!モアネ編集部員のこしみです。クリスマスシーズン到来ですが、いかがお過ごしですか?

さて、今回はなんと楽天ショップ・オブ・ザ・イヤー2020の「ベビー・マタニティ」部門にて、ジャンル賞を初受賞されたスウィートマミーの鵜澤様にお話を伺うことができました!

実は私自身、昨年に妊娠・出産を経験しまして、スウィートマミー様の商品には大変お世話になりました。なので、今回インタビューさせていただけることになり、個人的にとても嬉しかったです。楽天SOY初受賞までの道のりやEC立ち上げ時のお話など、たっぷりお話しいただきましたのでご覧ください!

株式会社スウィートマミー

2004年に授乳服とマタニティ服の通販専門店として誕生。こだわりぬいて開発したオリジナルデザインのマタニティウェア・授乳服・ベビーウェア・雑貨を販売。

楽天SOY受賞までの道のり

ーまずは、2020年度楽天SOY受賞おめでとうございます。その時のお気持ちをお聞かせください!

楽天市場に出店して17年。同じマタニティ部門でショップ・オブ・ザ・マンスは受賞していたのですが、ショップ・オブ・ザ・イヤーは獲れていなかったんです。そこで2年前に「SOYを獲るぞ!」と心に決めました。社内外の協力も得て取り組んだ結果の「念願の受賞」でしたので、とても嬉しかったです。

ー受賞までに様々な課題があったと思います。どのように解決していったのですか。

売上が伸び悩んでいたので、徹底的にレビューを見返したり、楽天のキーワードでヒットする商品を参考にしてみたり、といったことをひたすら繰り返しました。楽天ECC(※ECコンサルタント)にも相談しつつ、地道に改善していきました。また、うちはママさん目線に立って商品を自社で開発しています。売上アップのために仕入を増やすのは違うと思っていて。スウィートマミーのポリシーを守りたかったので、オリジナル商品の開発に力を入れました。オリジナル商品なので安定して売れるまで2年ほどかかりましたね。

ものづくりのスウィートマミー

ー商品開発に力を入れたんですね。商品開発は具体的にどのように行っているのですか。

簡単なものでも、3~4回ほどサンプルのチェックを行ってます。なので、開発から販売開始まで1年近くかかります。社長のデザインを設計におこすだけでなく、妊婦さんや赤ちゃんの肌を守るための特殊な縫い方を施すといった様々な工夫をしています。妊婦さんは、ちょっとした縫い目が肌にあたるだけでもストレスを感じてしまう。なので、社内のモデリスト(デザイン通りに商品のお手本を作る担当者)が実際に着て、違和感がないかストレスを感じないか、のチェックを厳しく行っているんです。

ーマタニティウェアとなると、着心地ってとても大切ですよね。私も最近まで妊婦だったのでよく分かります…!細かいところまで手を抜いていないんですね!

ースウィートマミーさんの商品開発のコンセプトは何ですか。

スウィートマミーのコンセプトは「上品・エレガント」。このコンセプトをサイトにも反映させてます。コンセプトは立ち上げ当初から変わっていないですね。デザイナーがうちの社長1人きりなので、デザインコンセプトがブレることなく統一された世界観を作り上げることができていると思います。

ーお話を聞いていると、本当にものづくりに力をいれているんだ、ということが良く伝わってきます。

私たちは「世の中にないものを作りたい」と考えています。例えば、楽天市場でかなり売れているのが「ベビー袴」。他の店舗でも和柄のものはたくさんありますが、うちでは日本の生地を使うことにこだわりました。生地が日本製なのでコストは掛かりますが、その分、裁縫は海外に依頼するなどして工夫しています。

ーこだわりのベビー袴!本当に可愛くて、素敵です!

EC立ち上げからネクストエンジン導入まで

ー2004年にネット通販を始められたそうですが、その当時のことを教えてください。

妻(現在の社長)が最初に始めていて、私は別の会社でサラリーマンをしていました。家にスウィートマミーの商品がどんどん増えて足の踏み場がなくなっていって(笑)土日は私も家で配送作業などを手伝っていました。で、2年目から私も転職しました。

ーその当時、まだ今ほどECは一般的ではなかったですよね?

当時は、Eコマースが嫌がられる時代でした。やっぱり実店舗に比べると信用力が低く、何やってるかわからないって言われてしまって。商品の卸を頼んでも「実態のない店舗には卸せない!」と断られたり…。こちらが希望する価格のものをおろしてくれなかったり…。で、無理だと思ったので自分たちで工場を中国に作りました。今はその工場はもう畳んでしまったのですが。

ー工場を作ってしまったんですね!そこから、どのようにして今の規模まで大きくしていったんですか。

特に大きくしたい、とも思っていなくて。先行投資のタイプではないので、お客様に満足してもらえる商品をコツコツ作っていって、だんだん大きくなっていったという感じです。ベビー用品に関しても、ベビーカーのように大きくて高価な商品で売上を立てている店舗さんは多いですが、うちはオリジナルの授乳服とマタニティ服の専門からスタートしてるので、ちょっと違う。基本的にゼロベースで考えながら店舗を育てていきました。

ーコツコツと商品開発を進める中で、2012年にネクストエンジンを導入いただいてます。その当時は何が課題でしたか。

2004年に自社サイトと楽天市場、2005年にYahoo!ショッピングへ出店したのですが、実はずっとExcelで在庫の管理をしていまして。2012年に海外発送でAmazonも始めた時に、店舗も多く各サイトごとに管理するのはもう無理だなと判断して、ネクストエンジンを導入しました。

ーかなり長い間Excelで在庫管理していたんですね!

最近の課題

ー直近の課題は何ですか?

本店サイトですが、広告がかなり出しづらくなっていますね。AppleやGoogleの規制が厳しくて、スマートフォンに広告が出しにくくなっているので、集客の改善が課題です。昔は広告を出せば流入していましたが、今はSNSなどからの流入数が増えていますね。うちではInstagramやFacebookも運用しています。

ーコロナの影響は受けましたか。

今はそんなに感じないですが、コロナで少子化が顕著に現れまして。創業当時の2004年の出生率は110万人ほど。しかし去年は80万ほどで、市場が2/3以下に落ちてきているので、狭い中でパイの奪い合いが起きていますね。また、コロナで外出も控えめなので、洋服に対するニーズが落ちています。なので、洋服だけに力を入れるのではなく、別カテゴリにも広げています。モノづくりが得意なので、そこを生かしてベビー・マタニティー以外の分野にも拡充予定です。

愛されるお店の秘訣と今後の展望

ー愛されるお店になるための秘訣・考え方などあれば教えてください。

とことん消費者・ユーザー目線、使っていただく方の立場・目線でものづくりをすることですかね。常にレビューを見て、各店舗でお客様の声を拾っています。1ロットで終わることはまずなく、そのあとマイナーチェンジを何度も繰り返しています。あとは、品質のためにはコストは厭わないと考えていますが、一方で削れるところは削る、中間の会社を入れないといったことでコストダウンも忘れないように気を配っています。「良いものを、消費者の手に届く価格帯で提供すること」を意識しています。

ー最後に、今後の展望を教えてください。

マタニティーやベビーとはまったく違うジャンルにチャレンジしようと思ってます。ものづくりには自信がありますので、いいものができると思ってます!

ー楽しみです!

まとめ

ゴルフなどのお付き合いはちょっと苦手で、と笑う鵜沢様。毎日コツコツと実直に商品と向き合ってきた職人さんといった印象を受けました。ぶれないコンセプトと、細部まで妥協しない商品作りが、今のスウィートマミー様を作り上げたのだと思いました。


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