楽天SOY受賞の裏側にあった思いと行動『日本橋いなば園様の話』

いつもモアネをご覧いただきありがとうございます。
初めてご覧になる方ははじめまして。
皆様とはサポート、ウェブセミナーの運営等を通じて
やりとりをさせて頂いている大森と申します。

今回は楽天ショップ・オブ・ザ・イヤーの「惣菜・食材」部門にて、
ジャンル賞を受賞された株式会社いなば園の大塚様にお話を伺うことができました。
伺った内容を社内でとどめておくにはもったいないと考えて記事とさせて頂きました。
「食品」ジャンルでEC事業を展開されている方にもオススメです!
どうぞご覧ください。

お話を聴かせてくれたのはこの方!

株式会社いなば園 
総合販売事業部 
大塚 勇治様
2012年より株式会社いなば園にて
ECショップ運営に従事。
システム化、IT化の推進を通して一緒に
働く人の業務負荷も軽減させている。

SOY受賞の裏にあった考えや行動とは?

-2021年にショップ・オブ・ザ・イヤー2020を受賞されていますが、
その前にも遡ると2016、2017、2018も受賞されてます。
どのような活動が受賞につながったんでしょうか。

実は一番最初の2016の受賞は、狙っていなかったんですよ。
ECCから「取れるかもしれません!!」と急に言われて。
でも次年度以降は狙って取りに行こうと努力を重ねました。

受賞し続けるには自宅需要だけでは厳しいので、ギフト需要も積極的に取りに行きました。
今回2020の受賞は、売上件数とお客様の評価が良かったのかな、と。
有明海産の海苔、静岡の深蒸し茶がメイン商材で、これはどちらかという自家需要に応える商品でした。
販売機会を増やすため、ギフト需要も狙って、有名ブランドギフトの取り扱いを始めたり、
健康を意識した国産黒烏龍茶ペットボトルの開発・販売を始めたりすることで
新たな需要にも応えることが出来るようになり、結果売上件数、お客様単価も上がっていきました。

-売上を継続的に上げていくためにはリピーターを増やす必要もあると思うのですが、
何か取り組んでいますか?

楽天のポイント企画にはよく参加します。
2点買うとポイント5倍、3点ご購入いただいたらポイント10倍というような
ポイント還元施策をおこなって複数買いを促したり、還元したポイントで
またお店で買い物をしてもらえるようにしています。

-少し伺いづらいのですが、、2019年は惜しくも受賞を逃されていますが、このあたりの背景としてはどういったことが考えられますか。

広告費用を大幅に削ったこと、、あとは海苔の競合企業の勢いが強かったこともあるかな、と。
今は広告を出来るだけ新規獲得のために使用しています。
今までうちで商品を買ったことのない人だけにセグメントしたバナー広告やメール広告を使ったり、
後は新しい広告なども積極的に試すようにしています。

日本橋いなば園様のEC運営の裏側に迫る!

-いなば園様も各モールで販売活動をされていますが、現場はどのような体制で
運営されているんでしょうか。

受注周りのことを行ってくれているスタッフが3人います。
ここの人数は注文が増え続けているのに変わっていないですね。
受注スタッフの頑張りもありますが、ネクストエンジンのおかげかなと思います。

-それはすごいですね!!ネクストエンジン以外にも少数精鋭で運営を続けられている理由は
他にどんなことがありますか。

例えばフリーメッセージカード、熨斗の名入れ等の細かなギフト対応をしていましたが、受注処理の負担が大きかったので廃止しました。売上に大きく影響しない部分に関しては随時見直しを行っています。

あと最近だと受注自動処理AWSというアプリを入れて、自動で配送方法が変わるようになりました!
月の利用料金は1万5千円位ですね。海苔を2個買ったら、メール便2通で送る必要があり、
伝票分割を手動で行う必要が合ったのですがこれも自動になりました!
こうした積み重ねで今の少数精鋭体制が維持できているんじゃないかなと思います。

-大塚様がご入社された当初は今のような体制ではなかったのでしょうか。

最初から今のような体制になっていたわけじゃないですよ。
パソコン自体得意なスタッフも最初はいませんでした。
少しずつ現場に変化をいれていった形です。

なるほど。最初から全てうまくいっていた!というわけではなかったんですね・・
少しづつ着実に変わっていかれたんですね。
話は変わりますが、いなば園様では海苔、お茶といった食品を中心に商品展開されていますが、

管理は大変ですか。

食品だから賞味期限管理は大変ですよ。
今後は賞味期限管理も出来るWMSの導入を検討しています。以前は、大宮(埼玉工場)で焼き上げた海苔を牧之原(静岡工場)まで輸送してから購入者にお届けをしていましたが、現在は少しでも輸送コストを抑えて良い商品が出来るように埼玉から発送するように物流拠点を移しました。
品質に関するお声を頂くこともありますが、最大限の対応と改善を常に心がけています。

EC運営において今後も続けていく行動や考えは何だろうか。

-EC運営に置いて他店舗を参考にしていたりしますか?

ベンチマークしている店舗もありますが、食品に関わらず楽天市場のランキングを常に見て、
どんな良いものが売れているのかアンテナを立てています。

食品がメイン商材にはなりますが、必ずしもそこの領域だけにはこだわらないです。
タオルや入浴剤といった別ジャンルにも商品は広げています。
会社としてはお茶屋、海苔屋ですが、通販(EC)としてはお茶、海苔に限定せず、
「にっぽんの本当にいいものを日本橋から」というコンセプトで運営しています。

この視点で今後も自分たちが繰り返し使いたくなるものを皆様にもお届けしたいと思っています。

編集後記

輸送コストを抑えて品質の良い商品を提供するため物流拠点を変更する。
新たな需要を獲得するために取扱商品ジャンルを増やす。
簡単に人を増やすことが出来ないから、よりシステム化を進めて、業務効率を上げる。
当たり前にしていたギフト対応オプションサービスそのものを見直す。

大塚様はサラッとお話頂いておりましたが、
どれもなかなか実行に移すのは難しいことのように思いました。

何故こうした行動に移せるんだろうか。

やはりそこには「良いものを届けよう」という強い思いが根底にあるから
こそ出来ることなんだろうと思えました。
行動は変えても大事にしたい思いは変えない。
改めて学ばせていただきました。大塚様、日本橋いなば園様、ありがとうございました!


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